With a Happy Ending

何度でも・・・恋をする。

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桜の咲く4月。道明寺ホールディングス日本支社も入社式を迎えた。俺は檀上に立ち、新入社員たちを見渡した。真っ先に俺の目に飛び込んできたのは、初恋の女性の姿。髪を綺麗に纏め上げ、すっきりとした首筋が全開だ。色白の肌に、ほんのり赤い頬。何より、その生命力あふれる瞳。その姿は、俺を一瞬で魅了した。うちの花形部署の一つは秘書課だ。俺の秘書はお飾りじゃない。その秘書課の新入社員は、今年は一名。挨拶のため、俺の...

いつも、ずっと隣に。 前編

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4年の遠距離恋愛の末、あたしを迎えに来てくれた彼。あの頃よりも、一回りも二回りも逞しくなって、彼はあたしの前に現れた。元々見た目が良かったのは知っていた。だけど、全然あたしのタイプじゃないって思ってた。彼の気持ちを受け入れられないって思ったこともあった。彼があたしを想う気持ちの10分の1しか好きじゃないかもって伝えたこともある。じゃあ、あたしは何で彼に惹かれたの?彼はいつも真っすぐで、駆け引きなんか...

いつも、ずっと隣に。 後編

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あたしの卒業を待って、あたし達は入籍した。親族のみの神前式で、永遠の愛を誓った。披露宴は行わず、友人たちとのパーティーを開いた。それがあたしのたっての願いだった。これから社会に出るあたしには、披露宴なんて贅沢だって思ったの。彼も、分かってくれたと思う。そして今日は、待ちに待った入社式。壇上に立つのは、あたしの夫。ビジネススーツが誰よりも似合う。いつもは甘い視線が、鋭く周囲を見渡している。その視線が...