With a Happy Ending

ある日のThe Classic ①

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このお話は、『俺の女(第一部)』の番外編です。新しい部分もあり、ちょっと復習的要素もあり。リフレッシュしながらの掲載なので、一話はやや短めかな。気ラクーにお読みください。*****『司~。お前、何イライラしてんだよ。』総二郎が、俺にぼやいた。『イライラすんのは、はけ口がねぇからだろ?女に行けよ。気持ちいいぜ?憂さも晴れるさ。』俺は今日、18になった。総二郎とあきらは、中坊の頃から、女遊びを繰り返して...

ある日のThe Classic ②

5
その後結局、俺はリムジンを呼び寄せて、メープルに向かった。目指すは『The Classic』。俺はむしゃくしゃすると、ここで酒を飲んだ。それこそ中坊の頃からだ。ここのマスター臼井とは、ツーカーの仲。あいつら幼なじみの奴ら以外で、俺が唯一気を許せる男だ。このBarでも、何度も喧嘩を吹っ掛けたり、吹っ掛けられたりした事もあった。その度に、臼井はいつも冷静な判断で、その場をうまく取り持った。そりゃそうだ。ここは会員制...

ある日のThe Classic ③

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「マスター、1番席にドンペリの黒です。」そう言いながら、この名門Barにはそぐわない明るい笑顔を振りまく女の子。来年4月から、東京メープルの総合職として内定が決まり、急に人手が足りなくなったうちのBarにバイトに来てくれている牧野さんだ。まだ大学生で、笑顔が可愛いと大評判。会員制のうちのBarで、爆発的人気の彼女。お父さん世代にバカ受けしている。当初は少し心配もしたものだが、彼女はするりと店に馴染んだ。仕事...

ある日のThe Classic ④

3
司君が帰国した。久しぶりに来店したのは、1月7日土曜日。今や、道明寺ホールディングス日本支社長となった司君をカウンター席に案内することはできず、角の個室へ案内した。前もって連絡をくれればいいものの、こうやってふらっとやって来るところは相変わらずだ。「久しぶり。」片手を少しだけ上げる司君。すでに、支社長の風格は半端ない。「お久しぶりです。司君。立派になりましたね。」「ホントにそう思ってんのかよ。まぁ、...

ある日のThe Classic ⑤

4
1月31日 火曜日。1月末は司君の誕生日だと記憶している。だけど、さすがに支社長として帰国してからは、彼が平日に店に来たことは一度も無かった。彼にとっては、誕生日なんていつも無意味なものの様だったけど、彼がニューヨーク行きを決めたのも、やはり1月31日だったということは、何か理由があるのだろうか。21時過ぎに、司君が店に現れた時には驚いた。彼が平日に現れるなんて。何事も無いかのように、冷めた様子で個室に入...