花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

こんばんは。Happyedingです。
少し怖い司くんからのスタートになります。
ちょっとだけご注意を。
☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆





Eternal ー永遠の・・ー


永遠にお前は俺のもの。
お前は俺の全て。
何処にも行かせやしない。
例え、お前がそう願ったとしても・・




***



「・・っ!道明寺っ・・・やめてっ!」
「・・・・・。」

俺は牧野の左腕を強く引き、豪華なスイートルームの応接間を抜けた。
毛の長い絨毯に牧野が足を取られそうになっても、気がつかないふりをして引きずっていく。
向かうのは、ベッドルーム。

彼女の顔が引きつっている。
俺が、今から何をしようとしてるのか。
分かっているんだろう。


「やだっ!離してっ!嫌っ!」

彼女がどんなに叫んでも、俺は足を止めなかった。
無言でベッドルームの扉を開けた。
中には豪華な作りのキングサイズのベッドが一台。
そのベッドに彼女を放り投げた。

ボフンッとバウンドし、その高級なマットレスに牧野が倒れこむ。
彼女はすぐに起き上がろうとしたが、俺はその隙を与えず、彼女の上にのし掛かった。



___お前が悪い。
俺はずっとお前を想っているのに。
俺を忘れようとするお前が悪んだ。



「道明寺。どうしたの?こんなこと、やめて。」
「何で?」
「な・・なんでって。私は・・・。」

「結婚するからか?」

俺は牧野の左手をつかんだ。
その薬指に収まっているダイヤの指輪を牧野に見せつける。

「他の男と結婚するからか?」
「ちっ・・ちがう。そうじゃない。私達、今日5年ぶりに会ったんだよ。それなのに・・。」

牧野がベッドの上の方へと逃げていく。

「別に構わねぇだろ?もう、あの頃のお前じゃない。他の男とも・・してんだろ?」
「何・・言ってるの・・?」


俺がずっと大切に想ってきた牧野。
この5年。
一度も忘れたことなんて無かった。
いや、忘れたくなかった。
こいつも、俺のことを忘れてないと信じてた。


「俺を捨てて、結婚なんて許さない。」
「捨てるだ・・なんて・・・」
「そうだろ? 」
「違うよ・・・。」
「何が違うんだよ。」
「だって、あの時は・・・」



5年前のあの雨の日。
俺はこの女に捨てられた。
俺が生まれて初めて好きになった女だった。
好きで、好きで、どうしようもなかった。
夢中で追いかけ回した。
振り向いて欲しかった。
そして、やっと振り向いてくれた、
そう思った・・それなのに・・


「お前は俺のもんだ。」

逃げようとする牧野をベッドヘッドへ囲い込んだ。
ゆっくりと牧野の首筋に歯を立てる。

「いっ・・つっ・・」
そしてきつく吸い付いた。
俺の証を残す為。

牧野のブラウスのボタンを外していく。
俺を止めようとする彼女の両手首を纏めて頭の上に留めた。
5年前よりも丸みを帯びた胸が露わになる。
白いブラジャーのホックを外した。
真っ白な胸。
ピンク色の頂。
その柔和な双丘には誰の痕も残されてはいなかった。


「道明寺・・やめて・・・」

震えた牧野の声。

止めない。
絶対に。
こいつは、俺の女だ。
誰にも渡さない。

俺は5年前とは違う。
こいつを守るだけの力を付けてきた。
こいつを手に入れる為だけに生きてきた。


俺はゆっくりと彼女の頂を口に含んだ。
「あっ・・」

柔らかくて、甘い。
初めて直に感じる女の素肌に鳥肌が立つ。
俺から逃れようともがく牧野の胸を執拗に舐め回した。

「ううっ・・あっん・・・んっ・・・はぁ・・」

だんだんと彼女の声色が変わる。
俺の愛撫に応え出した。
そっと大腿に手を沿わせ、ゆっくりとショーツの中に指を入れた。

ビクッとする牧野。
きつく足を閉じようとするのを、俺の膝でこじ開けた。

___逃さない。

ヌルリとした感触が指を伝う。
俺は思わず笑みを漏らした。

「濡れてんな。」


「お願い・・やめて・・・・あっ!」

指を入れた。
牧野の中に。
女の中に・・・初めて・・・。

「お願い、お願い・・やめてっ!」


どうして?
他の男ともやってんだろ?

グリグリと中をかき乱す。
牧野が顔を左右に振った。

「嫌だ・・道明寺・・・やめて・・・」


ぐちゃぐちゃになった牧野の顔。
その顔にも唆られる。

俺を憎めばいい。
憎んで、憎んで、忘れられなくなればいい。
俺を忘れて、他の男と一緒になるなんて許さない。


牧野の中に指を2本入れた。
想像よりもキツイ牧野の体内。
これで俺のモノが入るのかと心配になるが、止めたりしない。
中と蕾を刺激しながら、牧野の胸を甘噛みした。

「あっ・・あっ・・・ああっ・・!」

固く強張った牧野の体が、ゆっくりと弛緩していく。
全身の力が抜けたところで、両手首を解放してやった。

牧野の中から指をを抜き、彼女の目の前でねっとりと舐める。
荒い息を繰り返す彼女は、じっとそんな俺の姿を見つめていた。


俺は、ゆっくりとシャツを脱ぎ、ベルトのバックルを緩める。
抵抗の無くなった牧野の服を全て脱がせて、俺もパンツを脱いだ。

互いに一糸纏わぬ姿。
初めて見る、牧野のしなやかな肢体に目を見張る。

この5年。
どんなにこの女が欲しかったか。
きっと、こいつには分からないだろう。


その刹那、俺の目に飛び込んできたのは、牧野の左手。
牧野が左手で左耳を触った。


なぁ。
そのダイヤは誰にもらった?
その男を愛してるのか?
そいつに、愛してると囁いたのか?

俺はそいつを殺してやりたい。
俺の牧野を汚した男を許せない。

そして、俺以外の男を受け入れた牧野も許せなかった。


だからと言って、牧野は手放さない。
他の男になんて渡さない。


俺はお前を逃さない。
お前は俺のものだ。
未来永劫に。


「道明寺・・・?」

俺は笑っていたのかもしれない。

今から、こいつを手に入れる。
俺の全てを注ぎ込む。
永遠に俺から逃げられないように。


俺は、牧野の体をベッドに横たえた。
そして、ゆっくりと彼女の体を折り曲げて、
彼女の中に沈み込んでいった。


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短編の予定です。
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  1. Eternal(完)
  2. / comment:8
  3. [ edit ]

自分の体が切り裂かれるような痛み。
自分の中に男性を迎え入れる痛み。
初めて経験する痛み。

だけど、これでいい。
だって、この人は、私がずっと忘れられなかった人。
ずっと会いたかった人だから。


分かってた。
5年前のあの雨の日、彼の心を傷つけてしまった。
だけど、あの時はどうしようもなかった。
私には力がなかった。
家を出てでも私を守ってくれようとするあんたに、対等でいたいと言ったくせに、守られているだけの女は嫌だと言ったくせに、対等でいられるだけの力がなかった。
だから、嘘を付くしかなかったの。

「もしあんたを好きだったら、こんな風に出ていかない・・さようなら。」

あの時の自分の言葉で、私自身も傷ついた。
だけど、私以上にあんたを傷つけていたんだね。


だけどね、私、今、嬉しいの。
あんたが私を恨んでいても嬉しいの。
それって、私を忘れていないってことだよね。
どんなに恨まれていても・・
あの頃の記憶を忘れて欲しくない。

私があんたを大好きだったことを。
あんたが私を好きだったことを。



我儘で、高慢ちきで、自惚れ屋な男を、いつの間にか好きになっていた。
だけど、好きだと気づいた時には、別れが決まってしまった。
なんてあっけない終わりだったんだろう。
あの頃の私には立ち向かう術がなかった。
自分のせいで動き始める周囲に、怖くなってしまった。
だから、別れるしかなかったの。

あれから、道明寺はニューヨークへ旅立ったと聞いた。
大学は優秀な成績で卒業したんでしょ?
たくさんの事業を成功させて、日本に帰ってきたばかりだよね。
知ってるよ。あんたのこと、雑誌やニュースで見ていたもの。

5年ぶりに目の前に現れた道明寺は、頰がシャープになって、体つきもぐっと逞しい大人の男になっていた。
きっと、凄くモテるんでしょう?
あの頃よりも・・素敵だと思うもの。
馬鹿っぽいところが可愛いなんて思っていたけれど、
高校生の時だって、十分に格好良かったもんね。
ただ、私が気付くのが遅かっただけで、あの頃だって、みんな騒いでたよね。



今日、道明寺と再会したのは偶然だった。
会社帰りに交差点で信号待ちをしていたら、すぐ横の車道に黒塗りのリムジンが止まった。
そのドアが急に開き、中から出てきた男性は、細いストライプの入った黒のスーツに身を包んでいた。
体にフィットしたそのスーツは一目で高級品だと分かる。
茶色の革靴は一筋の傷もなくて、赤いネクタイが似合っていた。
足が長くて、背が高くて、眼つきが・・鋭くて。
髪は短めにカットされ、整えられていた。
こんな圧倒的なオーラを醸し出す人間を、私は一人だけ知っていた。

___道明寺司。
私が好きだった人。
今でも・・大好きな人。


ぐっと右腕を掴まれたかと思うと、リムジンに乗せられた。
そのままリムジンは走り出し、私達は無言のまま、メープルホテルの地下に着いた。

何も言わずに道明寺について歩いて行く。
少しだけ怖かったけど、少しだけ嬉しくて。
私は一体何を期待していたんだろう?
今の彼は、あの頃の道明寺司じゃなかったのに・・・。




私の中を行き来する。
私に壮絶な痛みを与えながら、私の上で動いている。
あまりの痛みに声も出ない。

ねぇ、今までに、一体、何人の女性を抱いたの?
週刊誌見たんだよ。
道明寺が一緒にいるヒトは綺麗な令嬢ばかりだったよね。

庶民の女は、私が初めて?
ねぇ。
これは・・復讐なの?
あの雨が降りつけた日に、あんたを傷つけたから。
その罰なの?



ぐーっと奥まで入ってくる。
お腹が圧迫されて、苦しくなる。

「うあっ・・ああっ・・」


しがみつきたい。
道明寺を抱きしめたい。
だけど、それは出来ない。
道明寺を傷つけた私には、そんな資格はない。

私は無意識に左手で左耳を触った。
この一年で、これが私の癖になった。

私は左の耳が悪い。
左側からの声が聞こえにくい。
その分、とても敏感だ。
だから、自分が落ち着かなければいけない時、自分が冷静になろうとする時に、左耳を触る癖ができてしまった。


その次の瞬間に、その私の左手は道明寺の右手に包み込まれた。

「牧野っ・・」

右耳の側で、名前を呼ばれた。
嬉しくて、胸が詰まる。

「どう・・はっ・・・みょう・・じ・・あっ・・・」

突き上げられながら、私も必死に彼を呼んだ。
あの頃と同じように。


____大好き。
あの時に、言いたかった。
一人の男として、見てたんだよ。
大好きだった、ううん、今も大好きだよ。


何度も揺すぶられる。
道明寺の汗が私の頬を伝う。


キスしたい。
この人に、キスしたい。
一回だけでもいいから、キスを受け入れて欲しい。

私は、両腕を懸命に持ち上げて、彼の首に回した。
力を入れて、自分の体を起こす。

___お願い、逃げないで。

私は、彼の唇に触れるだけのキスをした。


途端に、彼に背中を支えられる。
繋がったまま、キスが続く。
キスをを受け入れてもらえた幸せで、震えそう。

許してもらえたなんて思ってない。
だけど、許されたように感じていた。


再びベッドに倒されて、そのまま喰らいつくような口付けを交わす。
互いの舌を絡め合う。
彼の舌を求めて、彼の口腔内へ導かれる。

彼とのキスに夢中になった。
今は、何もかも忘れたい。
この世界には、私と彼しかいないと思いたい。


「んあっ!」

深いキスが続き、彼の質量がますます増した。
下腹部の圧迫感と息継ぎも許されないキスに苦しくなる。
私は、彼の背中に爪を立てた。


そこからは、ますます彼に翻弄された。
いつの間にか速まったピストンに、彼にしがみつくのがやっとなのに、痛みよりも、快感が迫ってきた。

愛している人と繋がることができる幸せ。

もう、明日死んだとしても、私は後悔しないと思う。


「うっ・・くっ・・・」
私を強く抱きしめ、彼の動きが止まった。
小さく痙攣している。


ねぇ・・これが罰?
あの雨の日の復讐?

こんなの全く罰じゃないよ。

あんたは全く分かってない。
私は、ずっとこうなりたかったんだよ。

ずっと、あんたのことが好きだった。


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いつもたくさんの応援をありがとうございます。
  1. Eternal(完)
  2. / comment:2
  3. [ edit ]

俺は牧野を抱いた。
ずっと忘れられなかった女。
俺が唯一愛した女。
その女を初めて貫いた。


あの雨の日に牧野と別れて5年がたち、2週間前に日本へ帰国した俺。
牧野の消息は知らなかった。
だが、こいつも俺のことを待っているんじゃないかと密かな期待を抱いていた。
再会できたなら、その時はもう一度始めたいと思っていた。
もう一度俺を見てくれと言うつもりだった。
今でも、好きだと言うつもりだった。
そんな風に思いながらも、まずは日本での地固めを優先していた。
それだって、いづれ牧野を捕まえるためだった。
万全な状態でこいつの前に現れて、絶対に逃しはしない。
そのつもりだった。

交差点で止まったリムジンの中、何気なく窓の外を見れば、こいつが立っていた。
息が止まるかと思った。
アップにされた黒髪から、露わになった首筋。
白いブラウスにふんわりとした黄色いスカートが似合っていた。

相変わらず細い体。
だが、5年前よりも女らしくて、とても綺麗になっていた。
ずっと忘れられなかった、ずっと想っていた女。

牧野・・・。


すぐにリムジンを降りた。
驚く彼女の手を引いて、無言でリムジンへ乗せた。
同乗していた秘書は一瞬だけ戸惑った様子を見せたが、すぐに車を降りた。
その後の仕事は全てキャンセルだ。
内線で運転手にメープルを指示した。

俺は、こいつともう一度やり直すために、ゆっくり話をするつもりだった。
探さずとも出会えた。
もう、運命以外にない・・そう思えた。
牧野は抵抗せずに俺について来てくれた。

やり直せると思っていた。
あの瞬間まで。


牧野をスイートのソファーに座らせた。
俺は牧野の左側に座った。
少しだけ不安そうにしていた牧野だったが、

「元気にしてたのか?」
と訪ねた俺に、笑顔を見せた。

「道明寺・・久しぶり・・だね。」
牧野がはにかんだ。

世間一般にはどうだか知らないが、俺にとっては強烈に可愛い女。
あぁ、生きていて良かったと思うぐらいに満たされる笑顔。

大きな黒目がちな瞳も、人を射抜く目力も、あの頃のまま。
髪が伸び、見た目は女らしくなっていたが、俺が惚れた牧野つくしのままだった。


「牧野・・俺・・・・」

もう一度、やり直したい。
それだけの力をつけて来た。
だから、もう一度俺を見てくれないか?

そう言おうと思った・・その時に、牧野が左手を挙げ、左耳を触った。


その瞬間に息が詰まった。
俺はどんな顔をしていたんだろうか。

何で・・。
どうして・・。

俺の目に飛び込んで来たのは、牧野の左の薬指に収まったダイヤの指輪だった。

つまりそれは、牧野が他の誰かのものだという証。
俺以外の誰かの。

信じられない・・信じたくない。


ドロドロと蠢く感情。
俺の牧野を奪った男への嫉妬。
俺を忘れて、俺以外の男と生きようとしている女への憎悪。

許さない。
絶対に、渡さない。
お前は俺のものだ。

この指輪があるからなんだって言うんだ。
今の俺に、手に入れられないものなんてない。

そうだ。
こいつが誰のものだったとしても、俺が奪えばいいだけのこと。


___プツンッ。

張り詰めていた糸が切れる音が、脳内に響いた。



***



牧野の中に精を放った。
一枚の壁を隔てることなく。

俺は初めての行為に、無我夢中だった。
こいつを誰にも渡さない。
俺以外の誰にも渡さない。
その為の行為だった筈なのに、いつの間にか、牧野の柔らかさと熱さに翻弄されていた。

優しくなんてできる訳がない。
俺以外の男に抱かれた牧野を許せる筈もない。
だから、優しくなんてしてやらない。
行為の初めこそそんな思いに駆られていたが、欲しくて欲しくて堪らなかった女の中に身を沈める喜びに支配された俺は、その時彼女がどんな表情をしているのかさえ見えなくなっていた。

抱いているうちに、憎しみではなく、愛情が溢れていく。
嫉妬や憎悪ではなく、この女が愛しくて堪らなくなる。

こいつがいなければダメなんだ。
ずっと俺の側にいて欲しい。
それだけを願った。


俺は、再会してから、こいつの中に沈み込むまで、キスは一度もしなかった。
それは、俺のなけなしのプライドだったのかも知れない。

俺は牧野以外の女に自らキスをしたことは未だ嘗てない。
5年前、自分から初めてキスした女が牧野だった。
俺は、その女に捨てられた。
それでもなお、忘れることなど出来ずに耐えた5年。
苦しい5年があった。
しかし、再会してみれば、こいつは他の男のものになっていた。
それなのに、その女を抱きたくて仕方がない自分。
他の男の女を奪い取ろうとしている、強欲な自分がいた。

今の俺にとって、女の唇に自ら落とすキスは愛の証。
愛する女に、俺の愛を注ぎ込む行為だ。

だが、今、牧野にキスをすれば、自分が惨めになる気がした。
牧野を忘れられず、今でもずっと想っている。
こいつは、俺のことなんて忘れちまってたのにな。
俺は、なんて馬鹿なんだ。
こいつも俺のことを忘れていないと、ずっと信じていたなんて。

だから、俺は、あの指輪を見た時に決めた。

こいつが俺を愛するまでは、俺からのキスはしないと。

それが、俺に残された、わずかなプライド。



牧野の中の熱さにもっていかれそうで、必死に歯を食いしばっていた。

そんな時に受けた、牧野からのキス。
柔らかい唇の感触が、一瞬で俺の脳を蕩けさせる。

やっぱ、ダメだっ。
離すもんかっ。
こいつがどう思っていようが、俺はこいつが好きだ。

こいつの前では、俺の小さなプライドなんて無に等しいことを思い知った。

俺は、牧野の背中を抱え込んだ。
夢中でキスを返していく。
こいつの中に、俺の愛を注いでいく。


お前には、指輪の男がいるんだろ。
なのにどうして、そんに優しいキスをするんだ。
お前は、そんなに軽い女だったのか。
そんな愚問が一瞬だけ頭をかすめたが、そんなことはどうでもいいことだ。

少なくともこのキスは、牧野が俺に求めたもの。
それが嬉しくて、同時に苦しかった。

牧野っ!
牧野っ!
牧野っ!

どうして今、お前は俺の女じゃないんだ・・

女なんて星の数ほどいるのに、
どうして、俺は、この女じゃないとダメなんだ。



牧野の体に全てを注ぎ込んだ俺は、ぐったりとした彼女を見下ろした。
疲れ果てた牧野は、意識がなかった。
ゆっくりと己を引き抜いて、息が止まった。

ベッドルームは照明も落としていなかった。
オレンジ色のルームライトが灯る室内。

引き抜いた自分自身には、
彼女の体内からの鮮血が絡み付いていた。


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いつもたくさんの応援をありがとうございます。
結局、朝に戻ってしまいました・・。
  1. Eternal(完)
  2. / comment:3
  3. [ edit ]

意識がない牧野の左手を、じっくりと眺めた。
そこには、紛れもなく、ダイヤの指輪が収まっている。
小さめの石を7つ埋め込んだその指輪。
石は小さくても、クオリティは高いことが知れる。
マリッジリングリングとも呼べそうだが、恐らくは、エンゲージリングだろう。

俺以外の誰かが、牧野に贈ったもの。
そうだというのに、なぜか懐かしい感覚になった。

俺がかつて牧野に贈ったのは、土星を模ったネックレスだった。
最高級のダイヤとルビーをはめ込んだ特注品。
土台の土星はプラチナで、ダイヤとルビーはクオリティにこだわって集めさせた。
世界で一つだけの、彼女へのプレゼント。
だが、そのネックレスは、今、彼女の胸元には無かった。

俺は彼女に指輪を贈ったことなどない。
だから、この指輪は俺の知ったものではないはずだ。
それなのに、この指輪を知っているような気がしてならない。
何故だ・・?



牧野に指輪を贈った男がいる。
なのに、牧野は処女だった。
それは、恐らく間違いない。

だとすれば、俺がしたことは、どういうことになる?
その男から牧野を奪うつもりで彼女を抱いた。
自分の欲望のままに。
彼女の中に、俺の全てを注ぎ込んだ。
だが、俺のしたことはそれだけではなく、俺は彼女が大切にしていたであろう貞節を奪ったことになる。


くそっ!
だから・・だったら、何だっ。
何だって言うんだっ。

俺は強烈に欲していたのものを手に入れた。
ただそれだけの事。
それだけの事なのに、虚しくなるこの感情は何だ。

欲しくて、欲しくて、奪ったはずなのに。
彼女の心までは奪えない。
こんな事で、本当に欲しかったあの頃の彼女を手に入れる事なんて出来やしないと気づいて愕然とする。


何でだよ。
なんで牧野は、この指輪をはめてんだ?
俺は・・これからどうしたらいいんだ?

俺の頭は混乱していた。
欲しくて、欲しくて、我慢ができずに手に入れた彼女の体。
だが、本当にに欲しいものは彼女の心なのだと、今更ながらに気づく。

俺は、一体何をしてるんだ・・。



アメリカで暮らしたこの5年。
俺は徹底的に自分を追い込んだ。
慣れない生活。
学業と同時に、仕事も始めた。
母親に言われたからじゃない。
早く一人前になりたかった。
早く、牧野に会えるように成長したかったんだ。

その間、俺は牧野がどうしていたのかは、一切知らない。
調べようと思えば調べられたが、そうはしなかった。
知れば会いたくなる。
会いたくて堪らなくなる。
だから、自分を抑えた。
牧野への想いを、学業と仕事へのパワーに変えた。

ちょうど一年前、米国の半導体関連企業の買収に成功し、多大な利益を上げた俺は、これで牧野を迎えにいく準備が整ったと、小さくガッツポーズをした。
そして、会長である母親から、日本への凱旋帰国の予定を聞かされたその日、たまたま開いた一冊の雑誌に、俺は目が釘付けになった。
牧野がいたんだ。
日本の経済誌に牧野が写っていた。
日本の大手企業のリクルート戦略。
学生からの企画を取り入れる試みの中に、大学生の牧野が取り上げられていた。
その内容なんて、はっきり言ってどうでもよかったから、悪いが覚えていない。
それよりも、俺の目に飛び込んできたのは、あのネックレス。
俺が彼女に贈った、土星のネックレスが彼女の胸に輝いていた。


あの時、俺がどれ程嬉しかったか。
どれだけ、満たされたか。

あぁ、こいつも俺のことを忘れていないんだと。
俺のことを想って、待っているに違いないと。
そう確信したんだ。


けれど、その写真を見てから1年が経過した今、牧野の胸元には俺の贈ったネックレスは無く、その代わりに指輪が嵌められていた。
俺にとってその衝撃は半端なく、彼女が未だ身に着けていると信じていた希望が打ち砕かれた絶望感で、頭が真っ白になった。

例え、他の男のものになっていたとしても奪い取る覚悟だってしていたはずなのに。
本当にその場に立ってみれば、冷静でなんかいられる筈もなかった。



今、俺の腕の中には、真っ白な体を俺に預けて、意識がないままの牧野。
腕の中にすっぽりと収まるほどに小さいのに、俺の心を揺さぶり続ける女。
かつて守られるのは嫌だと言った女だったが、この女は分かってないんだ。
そんな女こそ、危なっかしくて、俺が守ってやりたくなるんだ。
俺の手の内で、安全なところにいて欲しいと思うんだ。

そんな風に大切にするつもりだったのに・・
俺は牧野の純潔を奪ってしまった。
守りたいと思いながら、彼女を傷つけた。
こんな筈じゃなかったという反省もある。

だが、これで良かったという自分勝手な思いも強い。
どう考えても、こいつは、俺の女なんだ。
俺のために生まれてきた女なんだ。
俺以外の男に、こいつが抱かれるなんて許されることじゃないんだ。

牧野が何と言おうとも、俺がこいつを奪うしかない。
こいつの体は、もう俺のもんだ。
あとは、こいつの心を手に入れる。
少なくとも、一年前までは、こいつの心には俺がいたんだ。

やれる・・
取り戻せる。

どこからか理由もなく湧いてくる自信があった。


本来欲しかった牧野の心よりも先に体を奪ってしまった罪悪感があるのに、それにもかかわらず、どうにかしてこいつの心も手に入れてやると闘志を燃やす、どこまでも傲慢な俺。

自分の身勝手さに、笑えてくる。
だが、俺は本来こういう男だ。
欲しいものは手に入れる。
振り向かない女は振り向かせてみせる。

その昔、こいつのことを思って、身を引こうと考えたことが一度だけあった。
だが、すぐに後悔した。
そうだ、こいつは、俺がいないとすぐにキョトキョトする悪い癖があるんだったな。
それなら、俺が日本へに帰ってきたんだから、もう、よそ見はさせない。
俺が側から離れなければいい。
ずっと牧野の側で見守ってやる。
迷惑だと言われても構わない。


眠る牧野の唇に、チュッと小さくキスをする。
必ずお前を手に入れる。
宣戦布告のキスだ。


さて、どうする?
俺はどうするか?


眠れるはずなんてない。
俺は、じっと、眠る牧野を見つめ続けた。


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いつもたくさんの応援をありがとうございます。
  1. Eternal(完)
  2. / comment:4
  3. [ edit ]

初めての行為に体は悲鳴をあげたけど、私はとても幸せだった。
初めては道明寺がいいって、ずっと思ってたから。
その願いが叶ったから。
だから、これが道明寺にとっては復讐だったとしても、明日からはまた会うことはできないんだとしても、それで良かった。
今夜、一緒にいることができる・・それだけでいいと思った。


意識が遠のいてから、次に目が覚めたのは夜中だった。
下腹部が痛んで、足が怠い。
ゆっくりと瞼を開けば、すぐ目の前には道明寺の胸板があった。

夢じゃない。
道明寺に抱かれたという、現実が目の前にある。
嬉しい・・ふふっ。

私は、自然に笑ってしまっていた。

あぁ。
私は、あのまま捨てられちゃった訳じゃないんだね。
だって、こうやって道明寺の胸に抱かれてる。
体は辛いのに、心をは満ち足りている。
まだ、私のそばに道明寺がいてくれる、それだけで幸せ。


視線を上げていけば、自然と道明寺と目が合った。
部屋の明かりは灯ったままで、お互いの表情がはっきりとわかった。
少し気まずそうな道明寺。
そんな顔しなくていいのに。
私は、とっても幸せだったのに。
道明寺って、実は、すごく優しい奴なんだよね。
素直じゃなくて、バカな奴だったけど、あの頃だって、大事なことは直感的に分かってる人だった。
今夜のことはあんたが悪いんじゃないでしょ。
あたしも望んでたの。
だから、あんたも後悔なんかしないで。



道明寺が何か言っている。
私の左耳に向かって。
だけど、そっちの耳はあまり聞こえないの。
右耳をシーツから外して聞こうとすれば、道明寺の声が聞こえるはず。
だけど、私は敢えて聞こうとは思わなかった。
だって、今がとても幸せだから。

復讐の言葉なんて聞きたくない。
別れの言葉なんて聞きたくない。
さよならなんて言われたくない。

今日再会したことを、私の中でこれ以上ない思い出にしたいの。
だから、何も聞かないよ。
こんなにも幸せなの。
このままでいさせて。

道明寺の腕が優しく私を包んでる。
道明寺が切なそうに何かを口にしている。
私はその口元をじっと見つめていた。


「ごめん」って、言ってくれてるの?
あの頃、あんたを傷つけた私はを許してくれるの?
それともやっぱり、許せない?

でもね。
もう、どっちでもいいんだ。
だって、私の願いは、もう叶った。
もう一度あんたに会いたい。
そして、あんたに抱かれてみたい。

だから、もういいんだ。
これで終わりでいい。
明日から、もう会えなくてもいいの。


必死に何かを訴えている道明寺。
何も聞こえない私。

だけど、いいの。
これでいいの。
今、この瞬間に、あんたが私を抱きしめてくれている、それだけでいいの。


道明寺が私の左手にはめられたリングを外そうとした。
私は、そっとそれを制した。

例え、今日でさよならだとしても、
このリングは私にとって大切なもの。
もしかしたら、命よりも大切かもしれないの。
だから、これは奪わないで。

明日には消えるから。
もう、あんたの前には現れないから。
だから、これは奪わないで。
今だけ、あんたと一緒にいさせて。


道明寺は、無理やり指輪を外したりはしなかった。

この指輪を、あんた以外の誰かから貰ったと思ってるんだよね。
抱かれる前に、「お前は俺のものだ」と言われた。
あれはどういう意味だったんだろう。
道明寺を傷つけておいて、私だけが幸せになろうとしてると思ったのかな。
それが許せないってことかな。

でもね、違うよ。
違うのに。
これは、あんたから貰ったもの。
私がずっと大切にしているもの。
これからも、ずっと大切にしていくものなの。

だけど、彼にこの指輪のことを言うつもりはない。
外さなくていい・・それだけで良かった。
少し切ないけど、嬉しかった。

ありがとう・・道明寺。

そんな少し切ない満足感と安堵を感じると同時に、穏やかな眠気に襲われて、私は、もう一度意識を手放した。



***



夜中に目を開けた牧野。

何を言うべきか戸惑っていた俺だったが、やはり、これを伝えないことには始まらない。
こいつをもう一度手にするために。

牧野と目が合って、自分の狂気じみた行為に僅かに羞恥心が湧いた。

「牧野・・ごめんな。」

謝るつもりなんてなかったのに、結局は謝っている俺がいた。
それは、無理やり抱いたことではなくて、優しく抱いてやれなかったことに対して。
牧野を抱いたことには反省なんて微塵も無かった。
だって、こいつは俺のもんなんだから。

「俺は、お前が好きだ。今まで、一度も忘れたことなんてない。」

俺の告白に、牧野は何も答えない。
何も答えないくせに、何やら笑っているようだ。

「お前・・その・・初めてだったんだろ。ごめん。」
「お前が、指輪なんか嵌めてるから、カッとなった。なぁ、これは、誰にもらった?俺が返してきてやるから、外せよ。な?」

いつの間にか、懇願している俺。
絶対に逃さないと誓ったくせに、やっぱ、牧野の前じゃだめだな。
こいつが、俺を見て幸せそうにしてるから。
どうしてか、微笑んでいるから。
無理やり抱かれたのに、満ち足りた様子でいるから。
だから、俺も優しくしたくなる。
目一杯、優しく口説きたくなるんだ。

そんな俺の懇願にも、牧野からの返事はなく、彼女はただ幸せそうに笑っているだけだった。

「この5年、お前のことだけ考えてた。もう一度、お前を手に入れるために頑張った。だから、俺のところに戻れよ。なぁ。」

牧野は、瞳をパチクリとして、俺を見つめた。
その瞳には、俺への愛情が込められている・・そう思うのは、過信なんかじゃない。
なら、俺のところへ来いよ。
なぁ、別れられねぇ男に付きまとわれてんのか?
俺が決着つけてやるから。
俺のところへ来い。


俺は、牧野の左手を掴み、そのリングを外そうとした。
そんな俺の手をゆっくりと抑え、牧野はまた笑っていた。

何で笑うんだよ。
何でそんなに幸せそうなんだ。
俺はこの指輪の男じゃねぇぞ。

そんな、何故か幸せそうな牧野を見ていたら、目の前にあるこの指輪を外すことができなくなってしまった。

そして、笑ったまま、また寝ちまった牧野。


こいつは、俺を拒否している訳じゃねぇ。
だが、その男とは、別れねぇってことなのか。
俺とは、これっきりってことか?
なんで、俺じゃダメなんだ。
あの日に、お前を守れなかったからか?

そう思うのに、目の前では、牧野が幸せそうに眠っている。

俺に無理やり抱かれたのに。
この指輪を外そうとしないのに。

どうして、そんなに穏やかなんだ。

牧野は俺を許してる。
少なくとも、怖がっても、恨んでもない。
俺を受け入れてくれたのは間違いない。
俺との未来を考えてくれている訳じゃなくても、それでも俺の腕の中にいてくれるだけで、俺はなんだか安心してしまった。

5年ぶりなんだ。
これからのことは、じっくり考えればいい。
俺はどうしたってこいつをの諦められないのだから。

温かい牧野の体を抱きしめているうちに、俺もいつの間にか眠ってしまっていた。



夜が明けて、カーテンも引かずにいたベッドルームに朝日が差し込んできた頃、俺は、隣に牧野がいないことに気づいた。


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