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With a Happy Ending

罠 1

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支社長・・すみません・・。ごめんなさい。でも、これが支社長のためなんです。そして、道明寺グループのためなんです。そう信じているのに、私の心の端っこで、自分は間違っているのかも知れないというシグナルが鳴る。この罪を犯せば、支社長に軽蔑され、嫌われて、もう二度と私に微笑んではくれなくなる。これは、支社長の逆鱗に触れること・・。だけど、これが楓社長の命令。背くことはできない。でも、こうすれば、支社長だっ...

罠 2

6
俺はドイツでの社内改革を終え、年始には日本へ異動となり、支社長として道明寺ホールディングス日本支社を任されることになった。日本は、ビジネスに関して、古臭く厄介な繋がりを重視する国だ。だがその日本で成果を上げることは、俺のキャリアに繋がるし、その後にも大きな影響を与えるだろう。だから、俺にとって、日本支社を任されるということは、かなり大きな意味を持つ。この日本支社への異動を、久しぶりに会った両親から...

罠 3

5
引き継ぎ業務の最中、牧野は俺の執務室のソファーで資料の整理をしていた。秘書室にはこいつのデスクも用意させていたが、1か月ばかりの事だったし、実際仕事が多すぎて、指示を出すにも近くにいた方が便利だったから。大手の取引先への挨拶を済ませれば、残りの関連企業への挨拶周りは基本的に西田の役目となったから、俺はここで牧野と二人きりの時間が増えた。「牧野、この資料は・・・」「企画のマイヤーさんですね。」「おっ...

罠 4

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クリスマスツリーを間近で眺め、クリスマスマーケットの屋台でドイツフードを堪能し、お土産はサンタクロースのオーナメント。楽しかったなぁ・・・。クリスマスマーケットからの帰り道。空気は凍りそうなほどに冷たくて、吐く息は真っ白。いつもなら、背中を丸めて凍えそうになっている筈なのに、今日はホクホクとした幸せな気持ちで足取りは軽い。隣を歩いているのは大柄なイケメンの男性。その人は、我が社の時期総帥候補との呼...

罠 5

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牧野のことが好きだと自覚した俺。自覚したからには止まれねぇ。絶対に、この女を手に入れる。それはもはや決定事項。そのために彼女の情報を少しでもゲットしようと、もう一度彼女の履歴書をチェックし、誕生日が12月28日だということに気が付いた。危うくスルーしちまうところだったが、気付いた俺にはチャンス到来。ベルリンメープルのシェフらを借り出して、即席の誕生日パーティーだ。業務自体が何時に終わるか分からなかった...