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With a Happy Ending

おかえり、道明寺

8
「つくし~、やっと見つけた~!!」「滋さん?」青い芝生が広がるここは、英徳大学の中庭。なのに、この春、永林大学を卒業したはずの滋さんがここで手を振っている。「先輩、探しましたよ。」「桜子まで?」ん?とあたしが首を傾げると同時に、二人があたしの両腕をガバッと掴んだ。なに、なに?何かあったっけ?何か・・・嫌な予感・・・?「あたし・・これから、バイトなんだよね・・はは・・。」「それって、百貨店のバイトだ...

ただいま、牧野

6
相変わらずのボロアパート。錆びれた鉄階段に苦笑いだ。何が、結構いいところだ?高校時代からは少しはマシなところに住んでるとは聞いていた。だが、それも話に聞くだけで、この4年の間一度も牧野の部屋を訪れたことは無かった。アメリカで何度か落ち合った。アジア出張の時には、休憩時間を抜け出して、例え30分でも日本へ戻った。(秘書たちは慌てふためいていただろうが、知ったこっちゃねぇよ。)「どんだけ長い休憩よ!」な...

はじめての、夜

3
勢い良く抱き上げられて、そのままリムジンに乗せられた。道明寺の膝の上で抱きしめられたままのあたし。首筋に感じるあいつの吐息。「・・・ねぇ、ちょっと、くすぐったい・・。」「ん・・」あたしの言葉なんてお構いなしに、あいつの唇があたしの首筋を這う。何だか・・スイッチ入っちゃってる・・?でも、ここ、車の中だよ?「やっ、ちょっと・・ねぇ、そうだっ・・・どうして今日帰ってきたの?明日じゃなかったの?」「んー?...

彼女の夏休み 1

3
いきなり、『遠恋中』のカテゴリー追加です(笑)。何故なら・・・Happy Birthday あきらっ!!の短編のため(笑)。もちろん、内容はつかつくです。急いで書いているのと、時間もないので、短めで繋いでいくことになりますが、ぼちぼちとお付き合いくださいませ。あきら君、お誕生日おめでとう!!***「おい、あきらっ!やべぇことになった!!」電話の向こう、しかもニューヨークから時差も考えずに聞こえて来たデカイ声。夜中の2...

彼女の夏休み 2

5
さてどうする?もう夏休み直前だ。司が指定してきたのは8月の始めの3日間。牧野の奴・・・絶賛バイト中だろ?とりあえず、俺は牧野の予定をチェックすると、案の定、高校生の家庭教師バイトと、義理堅く続けている団子屋のバイトがあることが判明した。そこでまず、団子屋の女将さんと交渉だ。その3日間、店を閉めてくれ・・・真面目な牧野のことだ、盆前の和菓子屋は毎年混雑するからバイトは休めないとか言うに違いねぇから先手...