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With a Happy Ending

Telephone Love 1

7
「俺、ずっと牧野のことが好きだったんだ。・・・俺と付き合ってくれないかな。」「・・・え?・・・・ええっ!」お世話になった教授の特別講演が終わった後の大学の中庭で、あまりの驚きに、ぱかっと開いてしまった口がふさがらないあたし。目の前では、波田君がちょっと照れ臭そうに笑ってる。「そんなに驚かれちゃうと、ちょっとショックだな。俺、それなりにアピールしてきたつもりだったんだけど?」波田君は、T大学経済学部...

Telephone Love 2

7
波田君にかけた電話は5コールぐらいで繋がったけど、あまり彼からの反応がなくて、なんだかすごく緊張した空気が流れて、すごく焦った。意を決して伝えた『ごめんなさい』の言葉。申し訳ないけれど、デートもお付き合いもできないのは本当の気持ち。やっぱりすぐには反応はなくて、ますます申し訳ない気持ちになった。それなら夕方に断れよって思っているのかも・・結局彼を傷つけるのは同じなのに、あたしってば何してるんだろう...

Telephone Love 3

10
Tururururu…Tururururu…Tururururu……___カチャ…でたっ!「もしもし・・師匠?」『ああ。』今日も夜の10時。あたしは師匠の携帯に電話した。なんとなく師匠に聞いてもらいたいことがあったから。間違い電話をかけたあの日から、あたしは時々師匠に電話をしてる。本当は、困ったときだけかけるはずだったのに、ちょっとしたことでも師匠に話を聞いて欲しくなったりして電話をかけちゃってる。卒業旅行の行先を迷ってるとか、友達...

Telephone Love 4

5
俺があいつに初めて電話をかけたのは、日曜日の午後10時。姉ちゃん以外の女になんて電話したことねぇんだから、緊張するのは当然だ。しかも、携帯をタップしたのはほとんど勢いで、話す内容なんて考えてない。ただ、あいつの声が聴きたい・・・それだけだ。Tururururu…Tururururu…Tururururu…出ろ出ろ出ろ・・・・Tururururu…Tururururu…Tururururu…いい加減出ろよっ!6コール目で、俺のイライラは最高潮。あと3コールだけ待ってや...

Telephone Love 5

12
社会人になって4日目。3日間の全体社内研修が終わり、各自の配属部署へ移った。あたしの配属は、海外事業部。ここ道明寺ホールディングス日本支社の花形部署の一つ。女の子の一番人気は秘書課だって聞くけど、あたしの第一希望はここだった。そのために勉強もしてきたし、希望が叶った時は嬉しくて飛び上がった。海外事業部の同期は近藤直人君。この部署の女性社員はあたしの他に先輩が4人。忙しいし、海外出張も多いから、女性...