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With a Happy Ending

Lovin’ you 1

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「おまっ、マジかよ!」「信じらんねぇな。」「ククッ、やっぱ司だね。」俺にとっては8年ぶりの東京。メープルホテル東京のスイートルームに集まった俺たち4人は、学生時代『F4』と呼ばれた仲間同士だが、こいつらと飲むのも随分と久しぶりだ。それぞれとは海外で会うこともあったし、皆世間では名が知れてる奴らだから、ビジネス上の近況はだいたい把握しているが、こんなプライベートな話題なんていつ以来だろう。元々、相手のプ...

Lovin’ you 2

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俺があいつの存在を知ったのは、英徳の図書館だった。ガキの頃から一流の家庭教師に英才教育を叩き込まれていた俺たちは、特に学校の授業を受ける必要性を感じていなかったから、それぞれ適当に登校し、昼時になるとカフェに集まるってのがなんとなくの決まりになっていて、それ以外は四人つるんでいることもあれば単独行動していることも多かった。総二郎とあきらは午後にはほぼいなくなり、類もどっかで寝ていたようだ。俺はとい...

Lovin’ you 3

8
松尾事務次官との会談は予想外にスムースに進行した。分かりやすい駆け引きと腹の探り合い、掴みとしては上々だ。明日はババァ(社長)が日本に到着するが、いい報告が出来そうだ...と手ごたえを感じた時だった。「そろそろ時間だね。」「はい、本日は貴重なお時間を割いて頂きありがとうございました。」「ははは、そんな堅苦しい言葉は要らないよ。だが、そうだ、もしまだ時間がとれるようなら、うちの娘に会ってやってくれない...

Lovin’ you 4

6
「......赤札?」「ええ、あの人のロッカーに赤札が貼られたと聞きました。」バカな。俺が、あいつに赤札なんて貼る訳ねぇだろっ!!だが確かに、あの騒ぎの後、虐めのターゲットは三条から牧野つくしに変わった。牧野は一般家庭の出身だったから、いじめはこれまで以上に加速した。あいつが学園中を逃げ回っていたのも、俺は知っている。まさか、それが俺のせいだったっていうのか?俺が知らなかっただけで?そんなことがあるのか...

Lovin’ you 5

7
その夜は一睡もできなかった。考え出すとキリがねぇ。今まで心の奥深くにしまい込み、考えないようにしてきたたくさんのこと。しまい込んでも決して消えることのなかった小さな炎が、俺の固い殻を燃やし尽くし、再びハートに火を付けた。あいつは今、どうしているんだろうか?あれから、無事に英徳を卒業したのか?仕事は何をしてる?いい男に出会って、結婚.....してるのか?あの頃は、英徳というフィルターのせいで、あいつの輝...