With a Happy Ending

初恋 11

3
俺が女を誘って、海に来ているなんて、あいつらに知られたら仰天もんだな。女と旅行なんて考えたこともなかったが、こいつとなら悪くねぇ。あいつに、一緒にパーティをフケようと言われて、どうせなら、すっげぇ楽しい思い出を作ってやりたくなった。俺は、二人きりがよかったから、デカいクルーザーはごめんだった。かといって、小さなクルーザーだと夜は危険だ。ならば、ヘリで近場のリゾートに行こうと考え、急遽ヴィラを空けさ...

初恋 10

1
翌日の朝、あたしは、いつもよりまぶしい光で目が覚めた。あれぇ?どうしたんだっけ?昨日、ヘリでここに来たんだ。それで、道明寺とお弁当食べて、ワインを飲んで。くだらない話をたくさんして。で、どうしたんだっけ?はっっと、自分を確認。昨日着ていたワンピースが皺だらけになってる。あたし、あれから寝ちゃったんだぁ。あちゃ~。ワンピースのしわをできるだけ伸ばして、髪の毛に手櫛を入れて、恐る恐る、リビングに入った...

初恋 9

3
ここはどこ?あいつに連れられるがままにヘリに乗り込み、やって来たのは、どこかの・・島?もう、あたりは暗くなっていて、街路樹に並ぶ街灯の明かりしか見えない。迎えにきていたリムジンに乗りかえて、「ねぇ、ここ、どこ?」と聞いてみる。「俺んちがやってるリゾート。部屋は押さえてあるから。」「・・・。」なんだか大変なことになってしまった。今日のパーティーを抜けだそうと思っただけだったのに。あたし、もしかして、...

初恋 8

3
「道明寺、準備できた?」「おう。」パーティー当日の土曜日。あいつが俺の部屋に入ってきた。「お前、何だよ、その荷物。」「これ?ほら、夜ご飯とか食べられないかも知れないから・・お弁当。」「・・・」こいつは、完全にピクニック気分のようだ。それでも、今日のこいつは綺麗だ。俺が選んだ、スカイブルーのシフォンドレス。色白のあいつの肌にすげぇ合ってる。ドレスのカットは控えめだが、あいつの細い体のラインをさらに綺...

初恋 7

3
「つくしっ、まずいわ。」と滋さんからのTEL。「どうしたんですか?」「今日、パパから連絡が来てね。知り合いの代議士の娘さんの婚約パーティーに出席するようにって言われたの。道明寺司も一緒にだって。どうしよう?」今、滋さんは、鷹野さんのマンションに潜伏している。滋さんのお父さんからしたら、おとなしく道明寺家にいる娘は道明寺司とうまくいっていると思っているのかも知れないけれど。「さすがに、パーティーとなる...

初恋 6

3
あのパンケーキの日から、俺は滋と過ごす時間が増えた。別に、あいつに気があるって訳じゃねぇけど、あいつといるのは嫌じゃなかった。あいつは本が好きらしく、気が付けば、俺の部屋にも出入りして、俺の書棚から本を持ち出したりしている。代わりに、あいつがお勧めだという本を貸してもらったり、案外友好的な関係だ。女嫌いなはずの俺が、女といることに苦痛を感じない。あいつは初めから、俺に色目を使ったりしていなかったこ...

今日の更新

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こんにちは。happyendingです。今日は忙しく、夜に更新ができそうにありません。明日の日曜日、AM5:00に更新予定です。来週の月曜日からも、夜ではなく、AM5:00の更新を予定しています。最近は夜9時に更新していたのですが、夜9時に必ず投稿できるとも限らず、朝5時ならば、予約投稿で頑張れそうなので。また、懲りずに遊びにいらしてください。それから、コメントにも書いたのですが、やっぱり、中身はつくしとはいえ、司...

初恋 5

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このお邸で、あたしは本当にすることがない。道明寺司には初日に会ったっきり、その後3日経つけれど、全く顔を合わさない。まぁ、その方が都合はいいんだけれど、とにかく暇!あんまり、おおっぴらに道明寺家から外出するのも憚られるし。持って来ている勉強道具とか、本とかで時間をつぶしてはいるものの、本当にもう、限界かも。あたしは元々貧乏学生だから、バイトをしたり、家事をしたりと体を動かしていないとダメみたい。コ...

初恋 4

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ダイニングに案内されると、そこには広いダイニングテーブル。どこに座ったらよいか分からなくて、もたもたしていたら、西門さんが、「滋ちゃんは、俺の隣ね。」といって、席に案内してくれた。滋ちゃん?って突っ込みたくなったけど、まぁ、いっか。あたしの前には道明寺司。その隣には、花沢さん。あたしの両隣は、西門さんと美作さん。なんか変なポジション?って思ったけれど、よく分からないから流されるがまま・・。西門さん...

初恋 3

3
滋さんの家のリムジンが、道明寺邸のロータリーに到着した。堂々とするように言われているけれど、生粋の庶民であるあたしにそんなことできるわけない。玄関ではすでにメイドさんたちが列を成して待機していて、「お待ちしておりました。」と迎え入れられ、ついつい、あたしもペコペコと頭を下げてしまった。大きな玄関をくぐり、メイド頭のお婆さんに部屋へ案内された。お婆さんは、タマさんっていうんだって。長いカーペットが敷...