With a Happy Ending

その後の二人のエトセトラ 14

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「司さん、この資料、出来上がりました。」「ああ、そこ置いといて。お前、奥で少し横になれよ。」「え?いや、大丈夫だよ。すこし動いたりしてる方がいい。」「調子に乗って無理すんなよ。」「はーい。」とことことこ・・ストン。今、あたしが座ったのは、司さんとお揃いのマホガニーのデスクセット。サイズはちょっと小さめだけど、重厚感はたっぷり。そして、その席から、左斜め前には、こちら向きの司さんのデスク。___そう...

その後の二人のエトセトラ 13

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妊娠発覚から1週間。あたしはまだ、日本にいる・・・。本当なら、日本での滞在は1週間で、ニューヨークに帰るつもりだったんだけど・・「本当にお前は心配で仕方ねぇ。このままニューヨークになんか帰せるかっ!」と司さんが大騒ぎをして、あたしの渡米を反対した。妊娠が分かった時には、すごく落ち着いていたように見えたのに、一日たてば、びっくりするぐらいに過保護な司さんに変身していた。いや・・過保護はいつものことで...

その後の二人のエトセトラ 12

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「お前、やっぱ、おかしいな。病院行くか。」ん?びっくりして、司さんを見上げた。涙も吹っ飛ぶぐらいに驚いちゃう。おかしい?病院??「ヒック・・。大丈夫・・ヒック。おかしくない。」「いや、おかしい。お前、ずっと食欲もないし、すぐ寝るし、すぐ泣くし、おかしいだろ?」それは、あたしも、ちょっと気になっていたこと。司さんも気付いてたんだ。だけど、どこがおかしいって程じゃないんだけど・・。「大丈夫だよ。」「お...

その後の二人のエトセトラ 11

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つくしが楽しみにしていた同期会。俺の心配は、つくしの体調と、安全面。それから、つくしに対するの周囲の反応だ。彼女に対する周囲の目は大きく変わっている。鈍感なこいつは、あまり気付かないのかもしれないが・・。西田に手配させた、つくしの同期のリスト。男5名、女5名。入社前に課した論文から判断し、それぞれに大なり小なりのテーマを与え、この1年で企画を練らせてきた。まだ、企画中の奴らもいるが、レストラン部門の...

その後の二人のエトセトラ 10

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「牧野さん・・いえ、奥様を、自分の部下に付けたのは、公私混同ではないのですか?」山崎さんのその発言で、その場は、またしても凄まじい緊張感に包まれた。どうしよう。どうしたらいい?その時、隣の司さんから、ふぅーっと溜息。「公私混同・・かもな。」そう呟いた司さんを、みんなが驚いて凝視した。あたしも、隣の司さんを見上げる。司さんの表情は何も変わらない。だけど、その目つきは、恐ろしく真剣だった。「本当のこと...

その後の二人のエトセトラ 9

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突然の司さんの登場に、みんなはポカーンと口を開けたまま固まってる。あたしも、ただただ、司さんを見つめてしまった。一言も言葉が出ない、この状況。どうしよう・・。すると、先日司さんと少し話した黒田君が、意を決して立ち上がった。「道明寺支社長、お疲れ様です。あの・・どうぞ、こちらに・・。」そう言って、あたしの隣を勧めてくれる。はっと我に返った涼ちゃんが、慌てて席を移動した。そして、司さんが、さっとあたし...

その後の二人のエトセトラ 8

9
「マキちゃーん!久しぶりぃ。」「涼ちゃん!!」「やだーっ。ぜんっぜん、変わってないじゃん!」「えへへ。」「牧野っ、久しぶり。」「牧野さん、久しぶり~。」18時ジャストにお店に入ると、貸し切りの個室にはすでにみんなが揃っていて、あたしのことを待ってくれていた。「遅れちゃったかな?」「いや、みんな緊張して早く来ちゃっててさ。」「とにかく座りなよ。」掘り炬燵式のお洒落な居酒屋さん。あたしは促されて、中央近...

その後の二人のエトセトラ 7

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「本当に一人で大丈夫か?」「当たり前でしょう?って、一人じゃなかったら誰と行くって言うの?」「・・・。」「同期に会いに行くだけだよ?」「ちっ、この後会議がなけりゃ、俺も・・。」「司さんが来たら、みんな驚いちゃう。」「・・・。」「そんなに心配しないで?大丈夫だから。」そういうあたしに、司さんが溜息をついた。「はぁ・・。やっぱ、心配。店内にSP入れるからな?」「うん・・。でも、SPさんがいたら、みんなびっ...

熱愛報道

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こんばんは〜。何だか番外編に筆が進まず、短編を・・。「俺の女」には、滋ちゃんが出てこなかったので、滋ちゃん目線のつかつくを書いてみました。***「いいなぁー。」「つくし?」今日は久しぶりのT4女子会。幹事はもちろん、私、大河原滋。社会人になってからも、T4は定期的に集まってる。「先輩、酔ってます?」「ん?そーでもないけど。」「つくし、何がいいなぁ、なの?」「んー。」ガサゴソとつくしが鞄から取り出したの...

その後の二人のエトセトラ 6

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今日、22時30分に、司君と牧野さんが来店する。1週間前にその連絡を受けた。前もって連絡を受けたのは初めてだ。しかも、直接、司君から。『つくしが、絶対行くっつって聞かねぇから。Barの開店前は忙しいからダメなんだとか言いやがるし、俺たちのために貸し切りにするのもダメらしいし、夜にちょこっと行くとか言ってんだけど、あいつももうフラフラさせとく訳にいかねーし。』あーだこーだと電話口で話す司君は、いつもほどのト...