花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

このお話は、「続・俺の女」の番外編になります。
***



「うーん。」
「はよ。」
「ん・・う?うわっっ・・びっくりしたぁ・・・」


朝、目覚めると、目の前には司さんの超ドアップ。
こんな美形のドアップって、すっごい迫力。
もう、びっくりしたぁ。
一体いつから起きてたの?っていうぐらいに、目覚めがいい司さんは珍しい。
機嫌いいなぁ・・なんて、嬉しくなりながら、
「おはよう。」
と私も笑顔を返した。


でも・・

「やっ、大変!今、何時?」
「あ?7時半過ぎだろ。」
「うわーっ!!」
「何だよっ。」
「楓社長のお見送り、遅れちゃうっ。」
「昨日、出てこなくていいって言われただろうが。」
「そーいう問題じゃないのっ!」

甘い余韻なんて感じてる暇はない。
だって、8時には楓社長がイギリス出張に向かう。
そのお見送りに出ないなんて、秘書としてあり得ないでしょ?


そう思って、慌ててベッドから飛び出した・・んだけど・・

「あっ・・」

立ち上がった時に、違和感。
なんか・・太腿に伝ってくる・・ような・・

「ん?」
とこっちを向いた司さんと目が合う。

「やっ・・やっ・・・」
口をパクパク動かすあたしに、司さんが首を捻る。

「やーっ!!あっち、向いてて、こっち見ないでっ!」
「何だよ、急に、うっせぇな。」
「いいからっ、いいのっ、あっち向いて。」


ベッドの上の司さんの肩を押して、反対側を向かせて、思いっきりシーツを引っ張る。そして、それを体に巻きつけて、シャワールームへ急ごうとした。

けど、後ろから伸びてきた司さんの腕に捕まって、後ろから抱きしめられちゃった。

「どうしたんだよ?」
「なっ、何でもないっ。」

そんな、昨日の・・が、中から出てくるなんて・・言える訳ないでしょっ!!

それなのに、
「何だよ。あれか?昨日、体拭いといたんだけど、まだ出てくる?」


うっ?・・えっ?・・えっ?・・えっー!!
何っ、何言ってくれちゃってんの??


「中までは洗ってねぇけど、ベタベタすんのもどうかと思って、昨日爆睡してる間に、体拭いといたんだぜ?」
「うそ。」
「何で、嘘なんだよ。」
「全然、覚えてない・・」
「お前、爆睡してたからな。」


それは・・その・・あたし達、昨日は、その・・直接・・やっちゃった訳で。
あたしにとっては、いや、司さんにとっても、それは初めてだった筈で・・。
でも、そんな、寝てる間に拭いたって・・ええーっ。
やだ、やだ、そんなの恥ずかしすぎるでしょっ。

「何だよ。シャワールームで洗ってやったほうが良かったか?けど、お前、疲れてて、完全に堕ちてたんだぜ?」

わっ、分かってるわよ!
だって、1回目が終わって、意識が浮上したと思ったら、2回目があって、それで、多分3回目ぐらいまでは覚えてて、その後は記憶がないんだもん。

真っ赤になっているあたしにを軽々と抱き上げて、司さんがシャワールームへ運んでくれる。
運んでくれるだけじゃなくて、結局一緒にシャワーを浴びた。

恥ずかしすぎて、終始無言のあたしに向かって、司さんがニヤリと笑った。

「子供、出来るといいな?」


もうもうーっ。
昨日は本当にびっくりしたんだからね。
それに、何よ。
自分だって、子供が欲しいって言ったじゃない。
だから、あたしだって・・。


昨日の光景がフィードバックしてくる・・
びっくりしたけど・・
いつもより余裕がない司さんが、なんだか可愛くて。
素で感じる司さんは、思いがけない程、あたしの体にすぐ馴染んだ。
直接受ける刺激に、頭がパニックになって、もうどうしようもなくて、逃げるように首を振っても、露わになる首筋に吸い付かれて。
そして、どんどん加速して、司さんから、低い喘ぎが聞こえた。
その声に反応して、もっと司さんが欲しくなって・・

って・・うっぎゃーっ!!
あたしってば、朝っぱらから、何思い出してんのよっ。
この破廉恥女っ。
あわあわ・・。


「つくし・・」
昨日と同じ、司さんの低めの声。

ドキッ・・なっ、何??


「もう8時だぜ?行かなくていいのか?」

・・・!
うっ・・ぎゃっ・・ぎゃーっ!!!
お見送りに遅れるーっ!


百面相を司さんに笑われながら、
あたしは、廊下に飛び出した。



***



「行ってらっしゃいませ。」
「後をよろしくね。牧野さん。」
「はい。」

ギリギリ間に合った玄関ロビーで楓社長を見送る。
社長は、今日から、イギリスへ出張。
留守の間のあたしの仕事は、メープルでのいくつかの会議に出席して、その内容をまとめてメールで報告することと、司さんのお世話。
社長の出張に合わせて司さんが来る時には、いつもこのパターン。
もちろん、楓社長の出張に合わせて、各地のメープルの視察に同行することもあるけれど、今回は用無しみたい。


楓社長があたしの隣に立つ司さんを、怪訝な目で見た。

「司さん、珍しいことね。」
「あぁ。ちょっと報告があって。」
「手短に言いなさい。」
「今日、つくしと入籍する。」

思わず、目が丸くなるあたし。
司さんったら、急に何を言い出すのよっ!


「ちょっ、ちょっと司さんっ!」
「あ?昨日、約束したよな?」
「いや・・そのっ・・」
チラリと楓社長に視線を向けてみるけれど、特に表情は変わっていない。
さすがは、鉄の女。
どんなことにも動じないのが、道明寺家の嫁・・。


「先に赤ん坊ができたら困るだろ?早いとこ入籍しとこうぜ?」
「なっ・・なっ・・なにいって・・」
どんなことにも動じないのが・・って、こんなこと社長の前で言われたら、動じるでしょっ、普通!


「やっと決めたのね。そういうことなら、反対はしないわ。」

はっと振り返ると、楓社長は、颯爽とリムジンへ。
ええ〜っ。
それだけ??


すると、最後にくるりと振り返った楓社長が言った。

「牧野さん、子作りも道明寺家の嫁の大切な役目よ。」


なっ・・なっ・・何で、そんなこと、平気な顔で言えるのよーっ。
もう、もう、もうっ。
それも、これも司さんのせいなんだからっ。

あたしは真っ赤にになりながら、楓社長を見送りつつも、暫し呆然・・。


信じらんない・・信じらんない・・。
いきなり入籍って・・・。子作りって・・・。


そりゃ、昨日の話は嘘なんかじゃないけど、まだ、具体的に何も話し合ってないのに。
確かに、司さんはすぐに入籍するとは言ってたけど。
でも、だからって、楓社長に向かって、あんな言い方して。
楓社長だって、あんな・・もうーっ。
他に色々、言い方だってあるじゃないのっ。

と一人でブツブツ考えていたら、ハッと気がつくと、隣にいたはずの司さんがいない。
きょろきょろと左右を見ていると、

「司様でしたら、すでに自室にお戻りになりました。」

というメイドさんの返事。

えー!
何よそれっ。
どうして置いてっちゃうのよ。

違う、違うっ。
こういう時の司さんは、恐ろしく仕事が早い。
やだー。もう、絶対、何か嫌な予感がするっ!



あたしは、急いで早歩きで自室へ戻った。
本当はダッシュで戻りたいけど、『道明寺家の嫁』としてはそれじゃアウト。
この半年で、花嫁教育も受けている。
西門先生の茶道なんて、生易しいもんじゃないの。
笑顔の作り方からだったのよ?
信じられる?
座った時の手と足の位置はまだわかるでしょ?
でも、お紅茶を飲む時の、指先の位置とか、飲む時の適量とか、考えたことある?
ご飯だって、チマチマ食べていたら、まずくなっちゃうんだから。
でもね。楓社長社長の凄いところは、基本的に、最低限のマナーは知っていればいいという考えなの。
もちろん、最低限のマナーは実践している。
だけど、必要以上に少食になれとか、そういうことではなくて、「知らないということが恥」だということを教えられた。


かと言って、いくら花嫁修業をしていても、やっぱり焦りは隠しきれず、あたしは、思いっきり部屋のドアを開けちゃった。

バタンッ・・って大きな音。

あっ・・やばっ・・司さんったら、電話中みたい。

そろーっとドアを閉めて、部屋に入った。



「_____はい、そうです。今日、提出します。はい、どうぞよろしくお願いします、お義父さん。」


ん?お義父さん??
総帥の筈はない。総帥に向かって、司さんはこういう言い方はしないもの。
じゃあ・・?

「司さん・・お義父さんって・・・。」
「あぁ、お前の父親だろ?入籍の報告しといたから。」
「ええーっ!」
「さっきからいちいち驚きすぎだろ。」
「いやいや、ものには順序というものが・・」


「これ、書けよ。」
「ん?」

司さんに促されるがままにソファに座ると、目の前には婚姻届。
よくよく見ると、すでに、あたしのパパのサインと、総帥のサインが書かれている。
そして、司さんのサインも。


「何で、こんなものが?」
「お前、俺を誰だと思ってんの?」
「誰って、道明寺司でしょ?」

「その俺が、すぐに入籍っつったんだ。だから、今、すぐだ。」


司さんが、私にグイグイと万年筆を押し付けてくる。
冷静な物言いだけど、司さんがすっごく期待しているのが分かる。
そんな彼の姿を見たら、これ以上グダグダ言ってても仕方ないって思った。
だって、あたし、結婚に同意したんだもん。


あたしは、万年筆を受け取った。
それから、司さんの瞳を見つめて言ったんだ。

「一緒に幸せになろうね。」


それを聞いた司さんが、不敵に笑った。
「おう、俺に任せろ。」
「ふふ、あたしに任せてよね。」


お互いの鼻を近づけて、お互いの瞳を覗き込む。
そして、嘘偽りのない事を確認した。

ゆっくりと瞳を閉じたら、司さんからの優しいキスが降りてきた。



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皆さまが懐かしんでくださっているうちに・・と、書き始めたんですが、まだ全く終わりが見えてなくて、どのぐらいの長さになるか検討がつきません。
まったりとお付き合い頂けると嬉しいです。
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