花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

私と道明寺のお友達関係。
それは、この2週間、順調に?続いている。
メールやLINEは嫌いだと言う道明寺。
基本的に連絡は直接電話。
私から連絡はしていない。
相手は天下の道明寺ホールディングスの副社長様だし、それに、わざわざ男友達に連絡する理由なんて、なかなかないもの。

だけど、この2週間で4回会えた。
道明寺から、「○○日の××時」って連絡が来る。
彼はすっごく忙しい人。
基本的に会えるのは夜で、この4回も夕食に誘われた。
連絡は、2-3日前に来る。
私以上にきっちりとしたスケジュール管理をされているんだと思う。
あのメープルの中庭で出会ったこと自体が、とんでもない偶然だったんだ・・と今更ながら驚く。

ただの友達なんだから、無理して会う必要なんてない。
私が忙しくて無理だと思うなら、断ればいい。
そう頭では分かっているのに、道明寺に指定された日時は、必ず空けようとする私がいる。

あのバリトンが携帯から聞こえたら、会いたくなっちゃうんだよね。
直接聞きたくなる、凄くいい声なのよ。
簡単に会えない人だからこそ、誘われた日には会いたくなる。


道明寺には、会う度に「俺のこと好きになったか?」って聞かれてる。

私、道明寺のこと、本当にどう思っているんだろう。
会えたら嬉しいし、楽しい。
俺様な態度だけど、実は結構繊細で優しいことも知っている。
今までの誘われた食事は、私が行きたいところと、道明寺が行きたいと言ったところを交互に行った。
道明寺お勧めのフレンチとイタリアンのお店は、絶品だった。
私のことを考えて個室をとってくれてるから、気兼ねなく楽しめた。

食事をしながら話すことは、本当にくだらないこと。
仕事の話でもなければ、過去の話でもない。
今日のお昼ご飯の話とか、見たい映画があるとか、お互いの手の大きさの話とか、夏休みが取れたらどこに行きたいかとか、そんな、極々普通の話。
道明寺ホールディングスの副社長とどうしてこんな話をしているのかなって思う時もあるんだけど、お互いに案外これが心地いい。
仕事じゃなくて、会いたいと思う人。
自分のスケジュールをやりくりしても会いたいと思う人。
そんな人に、今まで出会ったことがあったかな。

初めて会った時のプロポーズ。
今なら、嘘なんかじゃないって信じられる。
だって、道明寺は、嘘が苦手な人。
凄く真っすぐな人だから。


だけど・・だけどだよ。
どこかでブレーキを掛ける自分がいる。
好きになっちゃいけない人だって、そう言う風に感じてる。
だって・・この人との結婚なんて、実際には無理でしょう?

一緒にいたい。傍にいて欲しい。
そう思えば思うほど、必死にブレーキをかける私。
だって、きっと、ずっとは一緒にはいられない人。
結婚なんて、軽々しく考える訳にはいかない。
もしお付き合いをして、その後に別れたら、傷つくのはむしろ私だよね。
だから、もうしばらくの間だけでも、今の心地よい関係が続けばいいのになって・・そんな風に思ってる。



道明寺から5回目の誘いがあったのは、火曜日の夜。

「牧野、金曜の夜、空いてるか?」
「何時頃?」
「21時には迎えに行ける。」
「そう。食事に行く?」

私たちは、今まで一緒に食事しかしたことが無い。そりゃ、そうよね。恋人同士のデートじゃないんだからさ。

「ああ、軽く食って、映画でも行こうぜ?22時過ぎから、レートショーやってるらしい。お前、この頃映画見てないって言ってただろ?」

映画か・・。初めて誘われた。
だけど、今週末は忙しくて、21時に仕事を終わらせようとすれば、水・木と徹夜状態になることは明らかだった。
でも・・会いたい。
これを逃したら、次はいつ会えるか分からないもの。
だから、私は道明寺の誘いを断れない。
ううん。断りたくない。
道明寺だって、かなり努力して時間を空けていることも知っているから、尚更・・。

「うん。行こっか。」
「じゃあ、決まりだな。21時に事務所に行く。」
「ありがとう。でも、無理しないで。ダメなら連絡頂戴。」
「この俺に、不可能はない。」
「はいはい。じゃあね。」

金曜日のレートショー。
どこで見るんだろ?
まぁ、いいかぁ。

金曜日に道明寺に会える。
それまでに、仕事片づけておかなくっちゃ。
睡眠時間が減っちゃうけど、道明寺に会える方が嬉しい。

うふふ・・・。
なんだか、そわそわ、ワクワクが止まらない・・私。



*****



牧野に会うために、仕事は前倒しにして詰め込む。
彼女と会っている時間には、絶対に仕事の連絡は入らないようにするためだ。
それに、いわゆるゴールデンタイムに会うためには相当に努力しけりゃ、会えやしない。

金曜日に映画に誘った。
先週食事に誘った時に、最近映画をみてないなって言ってたのを聞いて、思い立った。
今まで4回食事に行ったが、すげぇ楽しかった。
あいつが言う話を全部理解できてる訳じゃなかったが、あいつがあれこれと話している姿を見るだけで楽しい。

俺はどうしてあいつに惹かれるんだろう。
あの見合いの日に、迷わず池に入った牧野。
初めてのデートは、焼き鳥屋で、ガンガン食ってた。
食事は上手そうに平らげて、なんだかんだと話す話も俺の知らない話。

そう、こいつは、俺の機嫌を伺ったりしない。
俺の視線なんて気にせずに、いつでもマイペース。
むしろ俺が、こいつからどう見られるかを気にしてる。

俺に媚びたりせず、俺を極普通の男として見てくれる。
そんなところに惹かれている・・と思う。


だが、問題は、あいつは俺のことをどう思ってんのかってこと。
『友達』というには、近い。
だけど、『恋人』では決してない。
微妙な関係だ。

本当は映画だって、自宅のシアタールームに誘いたかった。
だが、友達関係を強調しているあいつを自宅に誘うのは難しいと判断。
それに、自宅で二人きりになれば、俺は自制する自信なんてない。
それで、俺は、渋谷の小さめのシアターを貸し切りにした。
その他大勢と一緒なんて真っ平御免だ。
小さめのシアターなら、俺らの他に客がいなかったとしても疑問に思われないだろうし、牧野も警戒しないだろうと踏んだ。


金曜日までの2日間。
俺はほぼ徹夜だった。
それでも構わねぇ。牧野に会うためだからな。

この2日間酷使した目を抑えながら、今日の計画を練る。
食事・映画・・・その後どうする?
今日は金曜日だ。

友達になって、2週間以上が過ぎた。
俺ら、そろそろ、次に進んでもいいんじゃねぇのかと思うが、あいつのガードは案外固い。
しかし、無理矢理っつーのは、俺のポリシーに反する。
だからと言って、あいつからのアプローチを期待するのは・・難しそうだ。

ふぅ・・。
どんなに難しい仕事上の案件よりも、牧野を落とす方が難しいと感じる。
それは、彼女に逃げられたら、代わりは一人もいねぇからだ。
だから、慎重にならざるを得ねぇ。


悶々と考えながら、21時前に牧野の事務所にたどり着くと、約束の交差点に牧野が立って待っていた。
俺が乗ったリムジンを見つけて、手を上げる。
バカか。分かってるっつーの。
思わず笑みがこぼれちまう。
こういう姿をみたら、牧野は俺に絶対気があると思う。
俺と会うのを楽しみにしてるって。
だが、どうすれば、こいつが俺に飛び込んでくるのかが分かんねぇ。

牧野をリムジンに乗せて、とりあえず、予約していたレストランへ。
オーダーしておいたハーフコースをさっと食べた。
明日は土曜日だからと、俺が注文したシャンパンを1杯だけ飲んだ牧野。
映画館に向かう頃には、すでに、ほろ酔いだった。



俺たち以外誰もいない映画館。
牧野はそのことに気付いていない。
「何見る?」
と聞いてくる、その目がめちゃくちゃ近い。
そんで、やっぱ強烈に可愛い。

やべっ。

ちょっと待て。
焦るな、俺。
夜は長いし、映画だってまだ見てねぇし。

何となく頭が回ってなさそうな牧野が、フランス映画に決めた。
なんでこれ?と思ったが、俺は映画なんて、はっきりってどれでもいいし。
一応チケットを買い、中に入った。

「ねぇ、凄く空いてるんだね~。どうする~?後ろの方に座ろうか?」

ちょっとだけフラフラしながら、歩く牧野を後ろから見守りつつ、階段を上がる。
そして、最後列あたりに二人並んだ。

映画はすぐに始まった。
当たり前だ。貸し切りだからな。

しょっぱなから、当然のようにフランス語。
日本語字幕は出ているが、牧野はフラ語分かるのか?


そう思って、横を向くと同時に・・・

コテッ・・

牧野の頭が俺の肩に乗っかった。



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