花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

牧野の弟が、静かに部屋を後にした。


俺は牧野の髪にキスを落とし、まじまじと彼女を見つめる。
俺の胸に頭を乗せて眠りこけている牧野。
色白で肌理が細かい肌。
赤い唇。
牧野の頭を腕に乗せ、おはようのキスをする。

起きねぇかな・・。

何度もキスを繰り返していると、牧野の眉間に皺が寄った。

「ん・・・。」
俺のキスから逃げるように、俺の胸に鼻を押し当ててくる。

たまんねぇ・・。


大体、弟が帰るまで待つとは言ったものの、本当に爆睡するとはな。
恐れ入った。
俺は、全く眠れなかったっつーのに。
だって、俺たち、恋人同士になったんだぜ?
そんなに無防備で大丈夫かよ。
いや、恋人だからOKなのか・・・。

弟は帰った。
部屋の時計は、朝5時半を示している。
俺のオフは昼までだ。
こうしちゃいらんねぇ。

俺は牧野を抱き上げた。
そのままマンションのドアを開ける。
近くにいたSPに目くばせをして指示をした。
このマンションのセキュリテイーは分んねぇが、あとは適当にやるだろう。

近くに待たせておいたリムジンに乗り込んだ。
昨日の夜中に呼びつけておいたんだ。
俺の恋人になった女を一時でも手放したくなかったから、抱き上げたまま座席に沈んだ。

まだ寝てやがる・・。


俺は一晩中考えていた。
弟が帰ったら、こいつを抱く。
絶対に抱く。
だが、どこで抱く?

あの部屋じゃ、やっぱムードに欠けるだろ?
あのベッドは壊れるかも知れねぇし。
つーか、ベッドが小さすぎて動けねぇんじゃねぇか?
やりたい体位とかもあるし・・。
バスだって、一緒に入れる大きさじゃねぇし。

何より、あのままいたら、片付けするとかなんとか言われて、俺のオフなんて終わっちまうかもしれねぇ。

メープルも考えたが、即却下。
俺は昼から仕事だし、抱いた後の牧野をメープルに一人残しておきたくない。
夜に戻るまで、俺の部屋をにいて欲しい。
俺の帰りを待っていて欲しい。
初めての今夜だけでも・・。

だから、俺は、昂ぶる気持ちを抑えて、邸に戻ることに決めた。
雑念なんて、何にも考えられないようにしてやる。
抱いて、抱いて、抱き潰して、
二度と、友達だなんて言わせねぇ。

俺のことしか考えられないところへ連れて行きたいと思った。



*****



んあ・・ふぅ・・・
はぁ・・なんだか柔らかくて気持ちいい。
体が沈み込むような心地よさ。
ここって・・どこ?

はて・・と疑問に思った途端に、意識が浮上する。
気が付くと私はフカフカのベッドの上。
絶対に、私のマンションじゃないっ!

うつ伏せに寝たまま、パチリと目を開けた。
目の前には、タオルでガシガシと頭を拭いている、バスローブ姿の道明寺が立っていた。

あれ?なんで・・?

「おっ、やっと起きたのかよ。」

んん??
キョロリと周りを見渡すと、そこは全く知らない部屋。
飛び起きるようにベッドに座り直して、ささっと衣服を確認すると、昨日のままだ。

「なんで?どうして、私、ここにいるの?ここ、どこなの?」
「あぁ、ここは、俺の部屋。弟は、朝一帰ったぜ。」
「えっ、あっ、そうだった。進、帰ったの?」
「始発の新幹線乗るとか言ってた。」
「はぁ・・朝ご飯ぐらい食べていけばいいのに・・。」

そういった私を道明寺が呆れたように見おろす。

「気ぃ使ったんだろ?」
「何で?」
「そりゃ、やっぱ・・・な?」
「やっぱって・・・え?」

なっ、なっ、・・・うっそー。
進ってば、何てこと・・変な気使わないでよーっ。

「昨日、約束したよな。覚えてるか?」

道明寺ってばすごい真剣。
覚えてるか?って聞いてるけど、覚えてるだろ?って脅してるじゃないの。

確認なんてしなくたって、覚えてるし。
忘れてなんかない。
だけど、あんまりにも急な展開で、どうしたらいいのかわからないのよ。

道明寺がベッドに近づいてきて、あたしの目の前に腰を掛けた。

やだっ。この人ってば、シャワーとか浴びちゃって、やる気マンマンじゃないのっ。
って、私ってば、昨日からシャワーしてないよっ。
どうしよう・・

ちょっとだけ後づ去った私の腕を道明寺が掴んだ。
私の頭を支えて、チュッとリップ音を鳴らす。

道明寺の瞳があたしの目の前で。
恐いぐらいの美形に見つめられて、私は動けなくなった。

もう一度、キスをされる。


熱い視線。
初めて・・道明寺を『男』として意識したのかも知れない。
昨日のキスは、優しい雰囲気だった。
自分を求めてくれる姿が可愛らしいなんてどうして思ったんだろう?

今、目の前の男性は、いつもと全く違う。
野生的。
狙った獲物は逃がさないという目の鋭さ。
豹のように、目を細めてねっとりと私を見つめて、いつ襲いかかってくるのか怖くなる。

私は、只々、彼を見つめ返すことしかできない。

「なんだ?」
「あの・・シャワー、して来ていい?」

「シャワー?」
「道明寺も浴びたでしょ?私も、昨日からシャワーしてないんだよ。」

黒豹の眼光が一瞬だけ弱まって、
仕方なさそうに、彼が私の腕を離した。

「10分だけ待つ。」
「え?」

10分って、やけに短くない?

「それ以上は待てない。限界。10分経ったら、迎えに行くから。」

うそぉ。
なんだか、どんどん追い詰められている気がする。

私は、サササッとベッドから降りた。
ちらっと、道明寺を振り返る。


豹だ。
黒豹。
黒豹が尻尾をブンブン振っているのが見えた。
お腹を空かせた黒豹が、ちょっと不機嫌になってベッドにいる。

____こわいっ!!


とにかく早く、シャワールームに行かなきゃっ。
って、シャワーはどこっ!?

キョロキョロしていると、背後から道明寺の声。
「その右側、入ったらバスだから。」

「ハイッ!」
私はもう振り返ることはせず、ダッシュで右側のドアに飛び込んだ。



はぁ・・はぁ・・はぁ・・
びっくりしたぁ。
いやいや、私だって覚悟はしていたんだけど。
起きたら、道明寺の部屋だし。
道明寺はシャワー浴びてるし。
やる気満々って感じだし。

今までの道明寺は、なんていうか、紳士的だったのかも・・。
手加減してくれてた・・?

はぁー。
そりゃ、そうよね。
ここまで待たせておいて、今更ね。

10分。そうだ、10分!

私は、ささっと服を脱いで、シャワーのコックを開けた。

ザーッと温かいお湯を浴びる。
その辺にあったシャンプーを使って、ボディーソープで体を洗っていたら、10分なんてあっという間だ。

だけど、その間にも考える。

初めてだって・・言った方がいいのかな?
そう言ったら、面倒くさいって思われる?
やめるって言うかな?

だって、今まで、こういう状況にならなかったのよ!
ううん。違うか。避けてたのかも。

大学時代に、付き合った男性はいた。
キスはした。
体を触られることもあった。
だけど、どうしても、それ以上の関係には進めなくて、素直にそう話したら、別れることになった。


今は・・どう?
怖い。
怖い・・けど、決して嫌じゃない。
道明寺に求められて、嬉しい・・。


シャワーを止めて、バスルームを出た。
体を拭いて、道明寺と同じローブを羽織る。
タオルで髪を乾かしていると、扉が開いた。


「10分経った。」
そこにいたのは、黒豹。

本当だったら、こんなところまで入って来る男を張り倒すべきなんだけど、どういう訳かそういう気にはならない。
むしろ、この余裕がなさそうな黒豹さんが、可愛らしく思えてきた。

怖くない。
道明寺だから・・大丈夫だ。


「普通、こんなところにまで入って来る?」
「逃げられちゃ、たまんねぇから。」
「逃げないって・・」

ププって笑ったら、すぐに抱き上げられた。

「猛獣みたい。」
「黙れ。」

道明寺の首にしがみついた。

全然、恐くない。


そのままベッドに降ろされて、道明寺と目が合った。
今度は私が、両手で彼の頬を包んでキスをした。

待たせちゃって、ごめんね。

それから・・

「あのね・・道明寺。私、こういうの、初めてなの。だから、上手に出来なかったらごめんね。」

そう言ったら、彼がほっとしたように笑った。
さっきまで、猛獣だったのに。

「上手かったら困る。」


それって、どういう意味なんだろう?
なんて考える暇はもうなかった。
そこからは、キスの連続で、そのままベッドに押し倒されて、気が付いたらバスローブは解かれていて。

もう朝の光がカーテンから漏れてきていることとか、
朝ご飯を食べてないこととか、
マンションはどうなってるのかとか、

本当は考えなきゃいけなかったことは、全部頭から抜けていて、ただただ、道明寺に翻弄されていった。



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むずかしいです・・。
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