花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

自分の体が切り裂かれるような痛み。
自分の中に男性を迎え入れる痛み。
初めて経験する痛み。

だけど、これでいい。
だって、この人は、私がずっと忘れられなかった人。
ずっと会いたかった人だから。


分かってた。
5年前のあの雨の日、彼の心を傷つけてしまった。
だけど、あの時はどうしようもなかった。
私には力がなかった。
家を出てでも私を守ってくれようとするあんたに、対等でいたいと言ったくせに、守られているだけの女は嫌だと言ったくせに、対等でいられるだけの力がなかった。
だから、嘘を付くしかなかったの。

「もしあんたを好きだったら、こんな風に出ていかない・・さようなら。」

あの時の自分の言葉で、私自身も傷ついた。
だけど、私以上にあんたを傷つけていたんだね。


だけどね、私、今、嬉しいの。
あんたが私を恨んでいても嬉しいの。
それって、私を忘れていないってことだよね。
どんなに恨まれていても・・
あの頃の記憶を忘れて欲しくない。

私があんたを大好きだったことを。
あんたが私を好きだったことを。



我儘で、高慢ちきで、自惚れ屋な男を、いつの間にか好きになっていた。
だけど、好きだと気づいた時には、別れが決まってしまった。
なんてあっけない終わりだったんだろう。
あの頃の私には立ち向かう術がなかった。
自分のせいで動き始める周囲に、怖くなってしまった。
だから、別れるしかなかったの。

あれから、道明寺はニューヨークへ旅立ったと聞いた。
大学は優秀な成績で卒業したんでしょ?
たくさんの事業を成功させて、日本に帰ってきたばかりだよね。
知ってるよ。あんたのこと、雑誌やニュースで見ていたもの。

5年ぶりに目の前に現れた道明寺は、頰がシャープになって、体つきもぐっと逞しい大人の男になっていた。
きっと、凄くモテるんでしょう?
あの頃よりも・・素敵だと思うもの。
馬鹿っぽいところが可愛いなんて思っていたけれど、
高校生の時だって、十分に格好良かったもんね。
ただ、私が気付くのが遅かっただけで、あの頃だって、みんな騒いでたよね。



今日、道明寺と再会したのは偶然だった。
会社帰りに交差点で信号待ちをしていたら、すぐ横の車道に黒塗りのリムジンが止まった。
そのドアが急に開き、中から出てきた男性は、細いストライプの入った黒のスーツに身を包んでいた。
体にフィットしたそのスーツは一目で高級品だと分かる。
茶色の革靴は一筋の傷もなくて、赤いネクタイが似合っていた。
足が長くて、背が高くて、眼つきが・・鋭くて。
髪は短めにカットされ、整えられていた。
こんな圧倒的なオーラを醸し出す人間を、私は一人だけ知っていた。

___道明寺司。
私が好きだった人。
今でも・・大好きな人。


ぐっと右腕を掴まれたかと思うと、リムジンに乗せられた。
そのままリムジンは走り出し、私達は無言のまま、メープルホテルの地下に着いた。

何も言わずに道明寺について歩いて行く。
少しだけ怖かったけど、少しだけ嬉しくて。
私は一体何を期待していたんだろう?
今の彼は、あの頃の道明寺司じゃなかったのに・・・。




私の中を行き来する。
私に壮絶な痛みを与えながら、私の上で動いている。
あまりの痛みに声も出ない。

ねぇ、今までに、一体、何人の女性を抱いたの?
週刊誌見たんだよ。
道明寺が一緒にいるヒトは綺麗な令嬢ばかりだったよね。

庶民の女は、私が初めて?
ねぇ。
これは・・復讐なの?
あの雨が降りつけた日に、あんたを傷つけたから。
その罰なの?



ぐーっと奥まで入ってくる。
お腹が圧迫されて、苦しくなる。

「うあっ・・ああっ・・」


しがみつきたい。
道明寺を抱きしめたい。
だけど、それは出来ない。
道明寺を傷つけた私には、そんな資格はない。

私は無意識に左手で左耳を触った。
この一年で、これが私の癖になった。

私は左の耳が悪い。
左側からの声が聞こえにくい。
その分、とても敏感だ。
だから、自分が落ち着かなければいけない時、自分が冷静になろうとする時に、左耳を触る癖ができてしまった。


その次の瞬間に、その私の左手は道明寺の右手に包み込まれた。

「牧野っ・・」

右耳の側で、名前を呼ばれた。
嬉しくて、胸が詰まる。

「どう・・はっ・・・みょう・・じ・・あっ・・・」

突き上げられながら、私も必死に彼を呼んだ。
あの頃と同じように。


____大好き。
あの時に、言いたかった。
一人の男として、見てたんだよ。
大好きだった、ううん、今も大好きだよ。


何度も揺すぶられる。
道明寺の汗が私の頬を伝う。


キスしたい。
この人に、キスしたい。
一回だけでもいいから、キスを受け入れて欲しい。

私は、両腕を懸命に持ち上げて、彼の首に回した。
力を入れて、自分の体を起こす。

___お願い、逃げないで。

私は、彼の唇に触れるだけのキスをした。


途端に、彼に背中を支えられる。
繋がったまま、キスが続く。
キスをを受け入れてもらえた幸せで、震えそう。

許してもらえたなんて思ってない。
だけど、許されたように感じていた。


再びベッドに倒されて、そのまま喰らいつくような口付けを交わす。
互いの舌を絡め合う。
彼の舌を求めて、彼の口腔内へ導かれる。

彼とのキスに夢中になった。
今は、何もかも忘れたい。
この世界には、私と彼しかいないと思いたい。


「んあっ!」

深いキスが続き、彼の質量がますます増した。
下腹部の圧迫感と息継ぎも許されないキスに苦しくなる。
私は、彼の背中に爪を立てた。


そこからは、ますます彼に翻弄された。
いつの間にか速まったピストンに、彼にしがみつくのがやっとなのに、痛みよりも、快感が迫ってきた。

愛している人と繋がることができる幸せ。

もう、明日死んだとしても、私は後悔しないと思う。


「うっ・・くっ・・・」
私を強く抱きしめ、彼の動きが止まった。
小さく痙攣している。


ねぇ・・これが罰?
あの雨の日の復讐?

こんなの全く罰じゃないよ。

あんたは全く分かってない。
私は、ずっとこうなりたかったんだよ。

ずっと、あんたのことが好きだった。


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