花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

あたしは今、機上の人。
道明寺のプライベートジェットの中。
隣には、超ご機嫌な道明寺が仕事中。


今日から道明寺はヨーロッパ出張で、有無を言わさず、あたしも同行させられた。
そういえば、少し前に、西田さんにパスポートの確認をされたっけ。
そのまま、パスポートは西田さん預かりになったはずだけど、こんな時に使われるとは。


シャワールームで・・その・・抱き合ってから・・
あたしは、ベッドに沈んでいた。
あんな姿勢でするなんて・・信じられない・・
でも、あたしを求めてくれる道明寺がうれしくて、拒否なんてできなかった。
体に力が入らなくて、とてもすぐには起き上がれそうもなく、朝食の準備もできずにいた。
そのうちに道明寺がどこかへ電話をして、そのままあたしの部屋から、適当に下着やワンピースを選んできた。

「やだっ!勝手にクローゼット覗かないで!」
「何で?お前だって、俺のクローゼット覗いてんじゃん。」
いや、そうだけど。そうだけどっ。それとこれとは違うでしょっ。


文句を言いたくても、体が言うことをきかず、結局道明寺になされるがまま。
あたしを抱えて着替えさせようとする道明寺。
あたしは焦って、なんとか下着は自分でつけたけど、そのあとは道明寺がワンピースをかぶせただけの恰好。
何から、何まで、ありえない・・・。
なんで、そんなに道明寺が急いでいたかというと、どうやらフライト時刻が迫っていたからみたい。
食事もせずにあたしを抱きかかえて、リムジンに乗り、お邸のプライベートエアポートにやって来たんだ。



ぼーっと隣の道明寺を見てしまう。
こっ、この人と、あっあたしが、あんなこと・・
うきゃー恥ずかしいっ!

一旦視線を外したものの、チラチラ見てしまう。
こいつって、やっぱり、カッコイイよね。
手足、長いよね。
実は、まつげもめちゃ長いんだよね。
こいつの腕枕って、気持ちいいんだよね。
腕っていうか、腕の付け根ぐらいがちょうどよかったな。
道明寺は体温が高いから、一緒にいると気持ちがいい。
ずっとくっついていたくなる。
手をつなぐだけじゃ、もう満足できないかも・・


初めての経験は、やっぱり予想通り痛かった。
でも、それ以上に幸せだった。
何でも手にしている道明寺なのに、必死にあたしを求めてきた。
そんな彼の望みは、何でも叶えてあげたくなった。
お風呂での体験は想像を絶していたけれど、
あたし以外抱いたことがないなんて信じられなかったけど、
そんなことはどうでもよくて、
ただただ、道明寺を幸せにしてあげたかった。

この気持ちが「愛する」ってことなんじゃないかな。
あたしは昨日はいっぱいいっぱいで、そんな気持ちを伝えることはできなかった。
でも、これからはきちんと伝えたいと思ってる。

 
そんなことを考えていると、隣の道明寺がこちらを振り向いた。
「なんだよ、俺がカッコよすぎて、見惚れてんのか?」
 
うっ。図星?
「ちっ、違うから。つっ、疲れてるのに、そうやって書類に目を通しているのはさすがだなって、感心していたの。」
「誰のせいだよ。つーか、俺、疲れてねぇけど。むしろ、パワーみなぎってんぜ。お前こそ、体大丈夫かよ。無理させてわりぃ。けど、お前ひとりマンションに残して行けねぇよ。」

その心遣いに思わずじーんと感動しちゃったけど、よーく考えたら、あんたが悪いんだよね。
しかも、そんなこと、大きな声で言わないでっ。
西田さんが見てるからっ!

しかし、こいつ、本当に疲れてないのかしら?
「道明寺、本当に疲れてないの?」
「あぁ。」
「すごい体力だね。」
「まぁな。もともと、数日徹夜ぐらいはできるし。」
「そうなんだ。」
そっか、仕事が忙しかったら、眠る時間もないもんね。

「お前はもう少し体力つけた方がいいな。」
「え?」
「俺は一晩中でも抱いていたい。」
えぇ~!
思わず、道明寺の口を手で塞いだ。
「大きな声、出さないで!それに、あたし、結構体力ある方なんだからね。あんたがおかしいの!」
焦りまくるあたしに向かって、道明寺が言った。
「お前の声の方がうるせぇよ。」

はっとして、振り返った時に、西田さんと目が合った気がしたけど・・・
気のせい・・だよね?

 

「そんなにカリカリしてんなよ。イタリア、初めてなんだろ?楽しもうぜ。」
いや、カリカリなんてしてないし。
でもさ、こいつって、本当に優しいんだよねぇ。
初めて会った頃は、傲慢なバカ坊ちゃんって思っていたのが、嘘のよう。
あの時は、道明寺を好きになるなんて考えもしなかった。
人生って、何が起こるか本当に分からない。
 

 
*****
 

 
降り立ったのは、イタリアのマルペンサ空港。
プライベートジェットを降りると、すぐさま用意されたリムジンへ乗り込んだ。

  
時間は午後3時ぐらいだ。
これからどこに行くんだろう。
 
キョロキョロと辺りを見渡すと、だんだんとミラノの街並みが見えてきた。
「道明寺、今からホテルに行くの?」
「いや。観光しようぜ。」
「観光??仕事で来てるのに??」
「じゃあ、お前、その手に持ってるもんは何なんだよ。」
 
・・・アハハ。そうでした。
あたしの手にはガイドブック。
だって、西田さんが、ジェットに乗る前に渡してくれたんだもん。
 
「まぁ、明日の朝から、北部の企業の視察に行くけど、今日は移動だけだから。ちょっとミラノの街でも歩こうぜ。時差あるから、眠くなったら言えよ。」
 
時差って言っても、飛行機で寝ちゃったから、日本では夜のはずなのに、あんまり眠くないな。
二人でミラノの街を歩けるなんて、すごくうれしいけど・・
 
「道明寺、無理しないでよ。明日だって早いんでしょ。」
「構わねぇよ。いつもより、スケジュールには余裕があんだよ。それに、牧野とデートするのって、実は初めてなんじゃねぇの。」
そう言って、微笑む道明寺。

 
そうなんだよね。
いつも道明寺と外に出ている時は「マキ」になっていたから、「つくし」のままで道明寺と外を歩くなんて、確かに初めてだ。
今までだって一緒にいたのに、「牧野つくし」として隣を歩ける幸せは、言葉では表現できない。


「でも、その前に、お前着替えた方がいいな。」
「ん?」
「薄着すぎるだろ。10月末のミラノは寒いから。」
そうだった。あたしったら、下着とワンピと薄手のコート。
確かにこれじゃ、恥ずかしいかも・・。


そう言われて到着したのは、たぶん道明寺が行きつけのお店?
あたし達が店内に入ると、すぐに店員さんが駆け寄って、挨拶を始めた。
イタリア語だ。
道明寺の口から出るイタリア語にも驚いちゃった。
あたし、イタリア語は全くダメだし。
やっぱり・・カッコイイな・・なんて思わずニヤけちゃうあたし。
おかしいなぁ、あたし面食いじゃないはずなんだけどな。


「何、ニヤニヤしてんだよ。時間ねぇから、俺が適当に選んでいいよな?」
こんな、高級感あふれるお店で、あたしが選べるはずもない。
「うん。お願いします。」
「なんかいいな。こういうの。」
道明寺がうれしそう。
「何が?」
「恋人の服を選ぶって良くね?」
「そう?」
そういう気持ちってよくわからないけど・・。
「そういえば、あたし、何も持ってきてない。お財布もないし・・。」
そう言ったあたしを、キョトン見つめる道明寺。
「立て替えておいてもらったら、後で払うから。」
「立て替える?」
「うん。日本に帰ったら払うから、後で金額教えてね。」
道明寺が、珍しいものでも見るみたいにあたしを見つめてる。
何か変なこと言ったかしらね?

その後道明寺は無言であたしを連れて、ショップ内を眺めて、いくつか適当に試着をさせた。
「ん。可愛い。次。」
「あぁ、そのニットは色違いも。」
「そのワンピースいいな、持ってきて。」
と、次々を支持を出す道明寺だったけど、いったいどれを気に入ったんだろう?
はて?

それで、最後に着替えたのは、白のモヘアのニットワンピース。
V字に空いた襟元がちょっとセクシー?
それを見た道明寺が、
「これ、着て帰るから。」
と声をかけると、その後には、タイツとブーツが用意され、なぜか、メイクまでしていただき、ショート丈のコートを羽織らされた。
あっという間に完成。
あっ、かわいいかも・・。
でも、これ、いくらするんだろ・・。
店内で交わされている会話はイタリア語だし、商品に値段が付いてないの。
あたしのお給料、無くなるかな・・。


着替えて出てきたあたしを満足そうに見つめて、道明寺が言った。
「めちゃくちゃ可愛い。」
うわっ。なんで、そんな甘い顔するのよっ。照れちゃうじゃないの!
「ありがと・・。でもさ、これ、いくらしたの?」
あたしは下を向いて、照れ隠しにお値段を聞いてみた。
すると、突然不機嫌になる彼。
「お前は、俺が自分の恋人に金を払わすと思ってんのか?」

「プレゼントに決まってんだろ!野暮なこと聞くな。」
そう言って、あたしの手をつなぎ、どんどん歩き出した。




それからあたしたちは、しばらくミラノの街をふらふらと歩いた。
洗練されたファッションの街としての近代的なミラノと、歴史的な建物がところどころにみられて面白い。

中央の広場には、ドゥオーモ。
ガイドブックの写真とまったく同じだけど、とてつもなく大きい。
内部のステンドグラスから入る光が幻想的。
 
「わぁ。」
思わず声を漏らしてしまった。
クスっと小さな笑い声がして、見上げると、
「お前のその反応、すげぇ新鮮。」
とちょっと馬鹿にした感じの道明寺。
 
だって、ヨーロッパなんて初めてなんだよ。
感動だってするってもんよ。
ふーんだ!と思って、あいつの手を放そうとしたんだけれど、これががっちり握られていて離せない。
しっかり、恋人つなぎをされている。
 
「道明寺、今、写真とか撮られちゃったらどうする?」
って言ったら、
「その方が好都合。」
だって。
 

今、デートをスクープされたら、きっと日本では大騒ぎされるんだろうな。
でも、もういいや。
あたしは、どう頑張ったって、お嬢様になれるはずもない。
でも、そんなあたしのことを道明寺が全身で求めてくれている。
道明寺の隣に立つ条件に、これ以上のことなんてきっとない。
これから、あたしには、きっといろんな困難があるんだろう。
だけどあたしは、もう踏み出してしまった。
どんなことがあっても、ずっと道明寺の隣にいたいと思う。

楓社長も言っていたもの。
困難は二人で乗り越えて行けばいいんだ。
あたしは一人じゃない。
ずっと道明寺と一緒なんだから。


そんな思いを込めて、
あたしは、握られた手を、しっかりと握り返した。


 

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いつも応援ありがとうございます。
つくし目線でのまったり道中でした。
あれこれ書いたら、長くなっちゃいました・・。
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  1. 理想の恋人
  2. / comment:3
  3. [ edit ]

ありがとうございます(^^♪

  1. 2016/11/25(金) 21:53:53 |
  2. URL |
  3. happyending
  4. [ edit ]
いつも応援ありがとうございます。

今回も鋭いコメントが。
その通りで、今後の課題はどうやってつくしを公表するかです。
考えてはあるのですが、なかなか難しい。

とりあえずは、ほのぼのがもうちょい続きます。

それから、今週末は1日1回更新でいつも通りです。
何せ、貯金がなく、週末に少し頑張って書かないと!

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  1. 2016/11/25(金) 10:09:50 |
  2. |
  3. [ edit ]
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  1. 2016/11/25(金) 07:33:03 |
  2. |
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