花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

「おう、司。珍しいな。早いじゃん。」

メープル東京、最上階のラウンジ。
以前は俺達F4のたまり場だったが、最近はそれぞれに忙しくて、ここに集まることも少なくなっていた。
けど、今日は久しぶりに4人集まることになり、21時に集合した。
本当に珍しく、一番乗りは俺。
今日の言い出しっぺも俺。

2番目にやって来たあきらが驚いている。
そりゃそうだ、まだ15分前だ。

「お前、何飲んでんの?おっ、いきなりバーボンかよ。俺、マティーニね。」
と言って、席につくなり、オーダーを入れるあきら。
「司、つまみぐらい頼んどけよな。」
そういって、適当につまみもオーダーするあきらはさすがに気配りの男。

それから、総二郎、類とやって来て、21時ジャストに全員がそろった。


「司が呼び出しかけるなんて珍しいじゃん?」
「なんかあったの?」
「つくしちゃんと喧嘩か?」

はぁ。
喧嘩はしてない。
俺たちはうまくいっている。
強いていうなら、互いに多忙で、二人でゆっくりする時間がないってことくらいだ。
それなら・・と思って、部屋の掃除をメイドに任せてはどうかと提案したが、あの時からなんだかつくしの様子がおかしい。
あいつは妙に完璧主義なところがあるから、メイドの仕事を人任せにするのは嫌なんだろうか。
俺は、あいつが少しでも楽になって、俺との時間を楽しく過ごしてくれたらそれでいいんだが・・。
以前の俺なら、タマ以外のメイドが部屋に出入りするのは許さなかったが、今は状況が違う。
俺は愛するつくしと婚約し、入籍間近だ。
そんな俺たちにちょっかい出してくる馬鹿なメイドはいねぇだろうよ。
それに、今後のことを考えても、つくしも少しずつでもメイドがいる生活に慣れていく必要があるんじゃねぇかと思ってた。
いずれ邸に帰るとなれば、多くの使用人に囲まれるようになる。
その時に委縮しちまわねぇように、気負わずに道明寺家に入れるようにしてやりたい。
そうすることでつくしの負担が少なくなって、俺たちの時間が確保できれば、一石二鳥ってやつじゃね?
俺はそう思うんだが、つくしからの返事は、
「ちょっと考えさせて。」
というものだった。



今日は、つくしが友達の家に泊まりに行っている。
本当は外泊なんて許したくなかったが、最近何となく表情が冴えないあいつにとっては、気分転換も必要かと思って、断腸の思いで許可をした。
ちゃんと、SPは付けてるけどな。
それなのに、会食予定だった相手方の社長が胃腸炎になったとかで、時間が空いちまった。
それで、夜に時間ができた俺は、こいつらを呼び出したって訳。


「そういや、司。お前ら、入籍っていつすんの?」
「確か、会見では、近いうちにとか言ってたよね?」
「もうすぐクリスマスだよな。もしかして、イブに入籍とか?」


正直俺は、今すぐにも入籍したい。
オーダーしたリングも手元に届いた。
ただ・・・忙しい牧野の負担になりたくなくて、まだ言い出せずにいたんだ。



*****


来年6月からの東京メープルの30周年企画は、着々と進行している。

期間限定の臨時カフェレストランを開店させること、宿泊者限定でメープルのシェフに好きな料理を注文できる特別限定プラン(事前予約制)、記念品と焼き菓子のサービスが決まった。スイートに泊る宿泊客には、記念のボトルワインのサービスもある。
臨時のカフェレストランはつくしが企画し、最終決定された。すでに数人のシェフの引き抜きが始まっていて、つくし自身もその対応に忙しくなっていた。
俺とメープルのつなぎ役と言いながら、しっかり自分の企画も提案し、抜かりなくプレゼンする能力は感服ものだ。まぁその分、下調べや調査に時間がかかって多忙になるのだろうが。
メープルには高級レストランが多く入っていて、その人気も高い。しかし、「カフェレストラン」と名付けることで、今までにメープルに来たことのない若年層も食事に来てもらい、将来の客層として引き込みたい考えだ。つくしは、今の若者が入りやすいように少し敷居を低くするものの、高級感は損なわず、10年後にやはりメープル一押しのレストランにもう一度来たいと思わせることが目的と話していた。
その発想は、ニューヨークのババァもかなり満足しているらしい。


それから、ブライダル部門。
すでに来年の6月の週末はたくさんの予約で埋まっている。
30周年の記念として、そのカップルたちには、メープルのシェフからウエディングケーキがプレゼントされることは決まっていた。

それとは別につくしが是非にと提案したというプラン。
「平日限定、二人だけのウエディングプラン」の内容が俺の耳にも届いた。

つくしの計画書は完璧だった。
6月はウエディングの予約が他の月より多く、すでに週末はいっぱいだ。
逆に、6月でなくても言えることだが、平日に結婚式をするカップルは少ない。
そのため、夕方から、チャペルで二人だけの結婚式を挙げて、夜はスイートルームに一泊するというのが牧野のプランだ。夕食はスイートルームにメープル一押しのフレンチのフルコースを用意するとのことだ。

メープルでのブライダルは格式が高い。だから、二人きりでのウエディングだからといって、安上がりというイメージにはならない。今は様々なしがらみを抜きにして、海外でウエディングをあげるという趣向の若者も多い。それならば、海外に行かずとも、ふたりだけで平日にゆったりとしたウエディングをしてもいいのではないかという提案だ。
もちろん、人気の高いメープルのブライダルサロンを使用できるから、ドレスやジュエリーなども満足いく形で準備できる。二人だけのウエディングということで、カメラマンや、ビデオ撮影は充実させる。
従って、二人だけ、もしくは両家のみといったプランであっても、それなりの金額を必要とする。牧野が記載した、このプランの目的には、『純粋に二人だけで結婚式を挙げたいというカップルを応援したい』と書かれていた。

元々、メープルでのチャペル式は人気が高く、富裕層にとっても憧れの式場だ。披露宴は別としても、チャペル式だけでもここでしたいというカップルも多くいるに違いない。
通常の結婚式場であれば、平日夜などといえば、安上がりな結婚式とイメージされる可能性もあるが、そこはメープル。しっかりとした企画であれば、それなりの値段の提示をしても、多くの希望者があるだろうし、メープルの品位を落とすことにはならないだろう。
逆に、さすがは30周年企画とも言えそうだ。

こういった企画は、今までメープルでは行ったことがなかった。
メープルで結婚式を考える人間は、式と披露宴がセットであることが通常だったし、格式高いメープルのチャペルを使うということで、その品位を落とす可能性のある企画はこれまでも通していなかったのだ。
しかし、今回の企画は魅力がある。
これをつくしが言い出したというんだから驚きだ。



しかし・・・
あいつは俺にはそんな相談は1回もしなかった。
俺には内緒で企画を直接メープルに提示した。
何故だ?

あいつが作った企画書の一文が心に響いた。
『金銭的に余裕があったとしても、豪華な披露宴をしたいと考えるカップルばかりでなく、二人きりでじっくりとその幸せをかみしめ合えるようなウエディングもまた需要があると考える。』


もしかすると、これはあいつの望みなのか?
あいつは、こういう結婚式がしたいのか?
なら、なんで俺に言わない?
俺に言ってくれたら、その望みはすぐにでも叶えてやるのに。




俺が、つくしと結婚したい理由____
そんなの、彼女を世界一幸せにしてやりたいからに決まってる。
そんで、彼女の笑顔の隣には、俺がずっと一緒にいたいからに決まってる。



 

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いつも応援ありがとうございます。
二人とも、遠慮しすぎっ!
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  1. 理想の恋人 番外編
  2. / comment:4
  3. [ edit ]

こんばんは~(^^)

  1. 2016/12/20(火) 21:36:45 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの応援ありがとうございます。

そうなんです。
二人は考えてることは基本同じなんです。
つくしちゃんは不安になっちゃってるけど。
そんなの司が吹き飛ばしてあげたらいいだけなんです。

明日は・・・
私的には、書きたかったシーンがあるのですが、きっと万人受けはしないだろうな・・はは。

ではでは、懲りずにまた覗いてくださるとうれしいです。

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  1. 2016/12/20(火) 08:00:49 |
  2. |
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  1. 2016/12/20(火) 07:49:52 |
  2. |
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  1. 2016/12/20(火) 06:47:54 |
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