花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

「先輩のそんな姿が見られるなんて、ちょっと感動しました。」
そんなことを言う桜子。

「美容系は任せてください。けど、この時期に香港行きのチケットなんて、まず無理ですよ。先輩。」
「一応聞いてみるけど、ファーストっていくらぐらいするのかな?」
「先輩に払えるとは思えませんよ。」
「だよね。」

溜息をついたあたしに、桜子がニヤリと笑った。
「任せてください。もうすぐ到着しますから。」
「えっ?」

その時、バッターンとうちのボロアパートのドアが開く音。
「つくしー。なんで私に連絡しないのよぉ。桜子、ジェット手配したからね。」
そう言って、あたしのアパートに入って来たのは滋さん。
滋さん、今日は愛しのダーリンって人と旅行に行くって言ってたじゃん。
どうして?

「桜子から連絡来たのよ。こっちの方が大事でしょ。」
いやいや、ちょっと待って。
そんなに迷惑かけてまで、あたしは我を通したいって訳じゃない。

「ってうか、タイムリー。私が行くところ、香港だし。彼も一緒だけど、許してね。あっ、そうそう、そのなんちゃらってパーティ。大河原も呼ばれてたから、急遽出席にしておいたっ。」
さすがは滋さん。
仕事はやっ。

「滋さん、そうなったら、私、一人じゃないですか。まさか、置いて行く気ですか?」
と桜子が恨めしそうに滋さんを睨んだ。
「バカね。あたしの辞書に不可能っていう文字は無いのよ。」
「それで?」
「香港在住で、イギリス人の銀行家。あっちで会う約束してる。」
「ありがとうございます。滋さん。」
「だけど、お遊びもほどほどにしなよー。」
「何言ってるんですか。私は毎回本気なんですよ。長続きしないだけです。」
はぁ。この二人のセレブ話にはついていけない。
でも、この話の流れでは、あたしも香港に連れて行ってもらえるらしい。
よしっ。

「で?司はもう出発したの?」
「うん。朝一から香港で会議。夕方からパーティーだって。」
「そのパーティーに乗り込もうって訳ね。」
「先輩にしては頑張ってますよね。」
「そうだよねー。しかし、司も司だよね。帰国して初めてのクリスマスに、彼女を放って、香港とはね。」

「そーいうことじゃなくって。えーっと。たまには、あたしがあいつを追いかけてもいいかなって。」
「つくしー。可愛いっ。」
「ぐえぇぇ。」
ぎゅーっと滋さんに抱き付かれるのはもう定番。
だけど、やっぱり持つべきものは友達ってやつだよね。
今回ばかりは、この人たちのセレブっぷりに感謝しよう。うん。


『じゃぁ、早速、準備しよ!』

そう言われて、二人に両サイドを固められ、あたしは滋さんちのリムジンに乗りこんだ。



*****


到着したのは、滋さんのお邸。
久しぶりに来たわ。この豪邸。
前に来たときは、T4で仮装パーティってやつをして、エライことになった。
あたしは、どこで仕入れてきたのか、ビールのキャンペーンガールだったし、
優紀はバニーガール。
桜子はブラックバニー。
何故か滋さんは、水着姿で、ビールサーバー背負ってた。
まぁ、女同士だから、結局飲んだくれて終わったけどね。

まさか、今回も仮装じゃないでしょうね・・・
なんていうあたしの不安は、次の瞬間に吹き飛んだ。

すごい数のドレスの列。
これって、滋さんのクローゼットだよね。
さすがは大河原財閥の一人娘だわ。

でも・・でもさ。
まさか、あたしにこのドレスを貸してくれるってこと?
うれしい・・うれしい・・けど。

「滋さん・・。あたし、これ着れないよぉ。」
「何で?この間、総君が言ってたよ。<司に仕込まれて、牧野もだいぶ胸がデカくなったなっ〉って。」

なんとっ。ニシカドっ!

「あぁ、私も美作さんから聞きました。道明寺さん、毎週末、先輩の家に通ってるらしいですね。〈あのアパート、絶対、周りに声漏れてんなっ〉って、言ってましたよ。」

ひょえー。ミマサカっ。
そんなこと、直接あたしに教えてよっ。


真剣な表情の滋さん。
「やっぱ、胸、合わないか。」
「ウエストもだと思う。」
「桜子のやつは?」
「ますます合いませんよ。」
うーん。と悩んでいる二人。

パーティーといえばドレス。
ドレスと言えば・・・椿お姉さんだっ。


あたしははっと顔を上げて、二人に言った。
「道明寺邸に行こう。」
「はぁ?」
「ドレスなら、そこにある。」

「もしかして、司が用意してるとか?」

うん、まぁ。それもあるんだけど。
それよりも、毎回毎回、椿お姉さんが買ってくるドレスの量は半端ない。
このままじゃ、宝の持ち腐れだよ。
着るとしたら、今しかない!


「じゃ、今から司んち行こ。」
「アクセはある?」
「たぶん大丈夫だと思う。」
「OK. まっ、足りないものは現地調達すればいいか。」
さすがはセレブ。
恩に着ます。


「桜子は?ドレスどうするの?」
と聞いたあたしに、桜子はフフッと笑って、
「私の荷物は、全て大河原邸に送りつけてますから。やるからには適当なんてあり得ません。自分にぴったりのドレスじゃないとパーティーなんて出ませんよ、私は。」


さすがは桜子。
気合が感じられる。
でも、あたしも負けてはいられない。

香港で、道明寺をあっと言わせてやるんだからねっ。
それで、あたしが恋人で良かったって思わせたい!
あたしが、あいつを幸せにしてあげたいの。



 

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うちは、今から手巻き寿司パーティーです。
クリスマスの香港行ってみたーい。
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  1. あたしが幸せになるために(完)
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  1. 2016/12/24(土) 20:44:54 |
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