花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

元旦に、俺たちは入籍した。

「元旦なら、結婚記念日を忘れることはないね。」
あいつの感想はこんなもんだ。

拍子抜けするぐらいに簡単に、
「牧野つくし」は「道明寺つくし」になった。


その日は、邸の者たち総出で、祝賀パーティー。
俺たちは、邸の皆にワインを振舞って歩いた。
本来祝われるべきは俺たちなんじゃねぇのかと思うが、これが牧野、いや、道明寺つくしのやり方だ。

邸の全員が笑顔を見せる。
こんなことは今までになかった。
タマは最後までこのパーティーに反対していたらしいが、
牧野がこう言ったんだ。
「私のこと、若奥様って呼ぶんだったら、私の方針に従ってくださいね、先輩。」
それで、タマもノックアウト。

晴れて道明寺つくしとなった女は、今、この邸の中心にいる。

「どーみょーじー。こっち来てー。」
そう言って、俺に手招きをしている。

使用人たちが一斉に俺を見た。

「お前も道明寺だろうが。」
そう言いながらも、込み上げる笑いが止まらない。

幸せで、
幸せで、
幸せで、
頭がどうにかなりそうだ。

この邸の中で、笑える日がくるなんて想像したこともなかった。

使用人たちが見守る中、俺は妻の元へ足を運んだ。
もう、牧野じゃない。
俺の妻。
妻の肩に手を回し、皆を振り返る。

「これからも、俺たちのこと、よろしく頼む。」

わっという歓声と拍手。
隣の妻が照れくさそうに微笑んでいる。

これが、俺がこれから守っていくものなんだと実感した。



*****



「はぁ。ちょっと疲れたね~。」
部屋に戻ったとたん、牧野がそう言った。

いや、もう牧野じゃねぇ。
牧野じゃなくて・・・
「つくし・・」
俺はぼんやり呟いた。

「えっ。」
でけぇ目をさらにでかくして驚くこいつ。
「つくし。」
牧野の目をみて、もう一度言う。
「ちょっ、ちょっとまって。ヤバイ。照れる。やだっ。」

急に牧野が焦りだして、両手で頬を抑えて、後ろを向いた。
入籍したところで、こいつのこーいうところが変わる訳じゃねぇな。

「つくし。」
もう一度そう言って、そむけた顔を覗き込むと、
「ちょっと、向こう向いててっ!」
と顔面をグイッと横に向けられた。

「あーもう。いきなり、照れるじゃないの。」
なんてブツブツ文句を呟いている。

「あっ。」
思い出したように、こいつが顔を上げた。
「はぁぁ、良かった。道明寺は道明寺だね。」
「はぁ?」
「だからっ。道明寺は名前変わらないから、今まで通りでいいよねっ。」

はぁ???
何言ってんだ、こいつは。
ありえねぇっつーの。

あー良かった、良かったとややハイテンションなこいつに言ってやる。
「んな訳ねぇだろ。」
そう言った俺に、ぴたりと止まって上目遣い。
「ダメ?」
ここは俺だって折れないぜ。
「だめだ。」

「うー。無理だよぉ。」
「何でだよ。」
「だって、いきなり恥ずかしいじゃん。」
「恥ずかしくねぇ。つくし。」

「きゃー!!無理っ!!」

こいつは突然、奥の部屋へ逃げ出した。
馬鹿め。そっちは俺のテリトリーだっつの!



「やっ。何これー!!」
寝室の入口で、驚きの声をあげるこいつ。

そこに用意されていたのは、
初夜を迎える二人のためにセットされた、特別なベッド。
ベッドの上にはバラで描かれたハートマーク。
このベタな演出に俺もちょっと笑う。

「今日の無礼講パーティーの礼じゃねぇの。」

ここまでベタだと、俺が指示を出したとはとても言えねぇ。

「そうっ、そうだった!あたしの部屋、隣だったわ。ちょと、シャワー浴びてこよ。ねっ、ねっ。道明寺もシャワーしてきなよ。ねっ。」

そう言って、しれーっと去って行こうとするこいつ。
その腕を捕まえて、
「お前の荷物はもう移動させた。」
と言えば、
「うっそぉ。いつの間に!」


未だにあわあわしているこいつを抱きしめる。
やっと、やっと落ち着いた。
そして、二人の時間が訪れた。

「つくし。」
「・・ん。」
「・・・。」
「つかさ。」

つくしの腕が俺の背中に回った。

「つくし、幸せになろうぜ。」
「うん。あたしが司を幸せにしてあげる。」


ゆっくりと、想いを込めて、唇を合わせた。
これからの時間はずっと二人で刻んでいく。


ベッドに倒れ込んで、何度も俺の妻を見つめなおす。
この黒く長い髪が好きだ。
大きな瞳が好きだ。
白い肌が好きだ。
この匂いとぬくもりが好きなんだ。
もう、手放せない。

女なんて星の数ほどいると分かってる。
けど、俺が抱きたいと思う女はつくししかいない。

細い首筋も、
手のひらに収まる胸も、
喘ぐ声も、
全部好きだ。

何度も何度もつくしを揺らす。
揺らすたびに、俺が締め付けられる。

もっと高い声が聴きたい。
もっと抜けるような声が聴きたい。
その声は俺しか聴くことはできないから。
つくしの体を折りたたんで、
もっと深く沈み込む。

求めていたつくしの声。
その中に混じる俺の名前。
それを聴いて、俺はもう何も考えられなくなった。

「つくしっ、つくしっ、つくしっ!」



二人が幸せになるために・・・
この新婚の夜、
互いの名前を呼び合って、
永遠の愛を誓った。


Fin.



 

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8月末にブログを立ち上げてから、たくさんの応援を頂きました。
とっても励みになりました。ありがとうございました。
これで、今年の更新は終わります。

このお話も続きがあったと言えばあったのですが、いつもワンパターンとのご指摘もあり、お正月は少し休憩&充電してから、また何かのお話を更新できたらと考えています。
逆に、このお話の今後を期待してくださった方もいらして、嬉しかったです。いつか、続きを書けたらいいなと思っています。
とはいえ、リフレッシュしても、結局はワンパターンは変わらないと思うんですけどね。素人の私が、そんなに器用にお話を書けるとは思えないし。甘いお話しか、きっと書けないし。はは。
ではでは!皆様もよいお年をお迎えくださいね!
感謝をこめて・・・Happyendingより
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  1. あたしが幸せになるために(完)
  2. / comment:15
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  1. 2017/01/01(日) 12:23:35 |
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  1. 2017/01/01(日) 06:19:33 |
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  1. 2016/12/31(土) 22:45:19 |
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  1. 2016/12/31(土) 12:50:03 |
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  1. 2016/12/31(土) 12:46:40 |
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  1. 2016/12/31(土) 11:52:40 |
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  1. 2016/12/31(土) 10:15:57 |
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  1. 2016/12/31(土) 09:51:33 |
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  1. 2016/12/31(土) 08:37:19 |
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  1. 2016/12/31(土) 08:33:58 |
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  1. 2016/12/31(土) 07:14:29 |
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  1. 2016/12/31(土) 07:12:59 |
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  1. 2016/12/31(土) 06:52:49 |
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  1. 2016/12/31(土) 05:38:30 |
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  3. ひな
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完結、おめでとうございます。
そして、ありがとうございます。
今回のお話しも、大好きでした。
毎朝更新が楽しみでした。
ワンパターン??
そんなこと感じたことなかったけど、いいじゃないですか!ハッピーエンドをワンパターンと言うのなら、大歓迎です!!
これからも楽しみにしています。
良いお年をお迎えください。

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