花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

会場内で、めぼしい財界人と挨拶を交わす。
社交の場というよりも、実務の場に近いパーティだったので、牧野の紹介はほとんどしていなかったが、何人かの要人に対しては、
「私の婚約者になります。」と紹介した。
あいつも、「牧野つくしです、どうぞよろしくお見知りおき下さいませ。」
と丁寧に挨拶をしていて、俺は心が温かくなっていた。

少し気になったのが、数人のジジイたちからの言葉だ。
「あなたが、牧野つくしさんですか。
さすがは道明寺ホールディングス、目の付け所がちがいますな。」
・・・?
どういう意味なんだと思ったが、俺はビジネススマイルを返しておいた。


そろそろパーティーも抜けようかと思っていたところ、
グレーのストライプ地のスーツを着た男が牧野に話かけてきた。
年は30位か。ここに来ているということは、起業家か?
「牧野つくしさんではありませんか?」
俺に話かけるでもなく、牧野に声をかけてきた。
「はい、牧野ですが・・?」
「先日のフランスでのフォーラムで、あなたの未来型農業に対するプランを拝聴しました。
実にすばらしい発想で、鳥肌が立ちましたよ。あの後、東大の榊教授に面談を申し込んだのですが、就職斡旋にあたるとのことで受けていただけなくて。あの、これから少しお時間をいただけませんか?僕の会社でも・・あっ、私は池田アグリカルチャーの・・」
「おいっ!」

俺は話をごちゃごちゃ捲し立てている男の話を遮った。
そこでやっと俺に気が付いたのか、男も恐縮しだした。
「すみません。突然に。牧野さんにゆっくりプランのお話を伺いたいと思っていたので。」
「こいつは俺の婚約者だ。道明寺ホールディングスへの就職も決まっている。
そちらへのプラン提携については、俺を通してくれ。」
俺は冷静に言い放った。

「ちょっ、ちょっと、道明寺!」
焦る牧野の腕をつかんで、俺は会場を後にした。


パーティ会場をでて、リムジンに乗り込む。
牧野の息があがっていて、自分が取り乱していたことに気付く。

はあ、何焦ってんだ、俺。
こいつは俺の婚約者なんだから、焦る必要はないと思っていたのに・・

牧野が息を整えて、訴えてきた。
「も~う、失礼しちゃったじゃない。」
「本当のことだから、いいだろ。お前の企画なら、道明寺で検討する。」
「そ~いうことじゃ、なくって!はぁ、もういいやっ。」

・・・
「なぁ、腹減っただろ?」
「ん?うん。」
「レストラン、リザーブしてる。行くぞ。」
「ほんとに!やった~。楽しみだね。」
さっきまで怒っていたくせに、牧野がうれしそうに、ニコニコと笑った。
その笑顔に、思わず俺も微笑みを返していた。


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


「おいしぃ~!」
あきら一押しのフレンチレストラン。
牧野はご機嫌だ。
「飲みすぎんなよ。」
「うう~ん。だったら、ワイン注がないでよ~。」
と文句を言ってやがる。


打ち解けた雰囲気の俺たち。俺は、かねてからの疑問を投げかけた。
「なぁ?」
「ん?」  口がもぐもぐ動いていて、かわいい。
「お前、俺のお袋とはどういう関係?」
「どういうって・・」
「道明寺邸で暮らして、もう4年だろ?
ババァが4年前からお前を俺の婚約者として教育してたってことだろ?
なんでなんだ?」




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