花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

「そろそろ閉店になりますが・・」
そう言いながら入って来た臼井。

俺たちの様子をみて、驚いている。
そりゃそうだろう。
牧野を見て驚いていると言うより、恐らく、牧野を抱えている俺に驚いているに違いない。
俺が女を支えて抱いているなんて、ありえねぇって言いてぇんだろ?

「つくしちゃん、寝ちゃいましたか?」
「あぁ。お前、なんで、つくしちゃんとか呼んでんだよ?」

「僕は、店の店員は全員名前で呼んでいますよ。仕事中は別ですけどね。」
「ふーん。」
「オーナーも名前で呼ばれては?」
臼井がニヤリと俺を見た。

「うっせぇよ。それより、こいつ、どうすっか。」
「起こしてみましょうか?」

臼井が、牧野を起こそうと、牧野の肩をトントンと叩いた。
「牧野さん、起きて。」
「ん~。ふぅ。」
起きる訳がない。
ウイスキーをストレートで一気飲みだ。
量は少なかったが、こいつにとっては致死量だったみてぇだな。

臼井が牧野を起こして、俺から牧野を引き離そうとするが、牧野が俺のジャケットを掴んで離さない。
「ん~。」
眉間にしわまで寄せている。

「はは、余程、司君の隣が居心地がいいみたいですね。」
「ずうずうしいな。」
言葉とは裏腹に、ニヤけちまう俺。

それから、臼井はちょっとだけ困った顔をして、
「仕方ないな。今日は、牧野さんをここへ泊めます。僕も泊りますから、司君は帰っても大丈夫ですよ。」

はぁ?大丈夫ですよ・・って。
お前、何言ってんだよ。
大丈夫じゃねぇだろ?
いくら臼井でも、こいつと二人きりはまずいだろ?
こいつだって、童顔だけど、女なんだしよ。
それに、こいつは・・・


俺の眉間にしわが寄ったのを見て、
「では、司君が、ここに泊まりますか?」
と臼井が言った。

・・・。
意味がよく分かんねぇ。
ココって、この部屋か?
マジか?
それなら、俺の部屋が上にあるから、そっちに連れて行くか・・。
いや、それはまずいな。
俺だって男だ。
惚れた女と自室で二人になれば、その気にだって・・・


色々悶々と考えている俺に向かって、
「司君は、昔から女性は部屋に入れるなと言っていましたよね。やはり、私が泊まりましょうか?」
そう言って、牧野をもう一度引き剥がそうとする臼井。
俺はその臼井の手をパッと払った。

「俺が一晩面倒見るわ。」
思わず、そう言っちまった。


冷静と言われる俺が、本能的な行動に出た。
でも、考えなくたって分かるだろ?
こいつと臼井を二人きりでここに残しておく訳にはいかねぇ。

明日は朝一仕事があるとか。
それは、ニューヨークとの衛星会議だとか。
そーいえば、資料はまだ半分しか読んでねぇとか。
そんなことは吹っ飛んでいた。


「そうですか。では、お願いします。司君のこと、私もつくしちゃんも信用していますので。」
と臼井が珍しく真面目な顔をして俺を見た。



*****



うーん。頭・・痛い。
体が重い。
あたし、風邪でも引いたのかな・・
良かった、今日はもう研修がないから、夜からのバイトだけだし・・

くんくん。
あれぇ・・・なんだかいい匂いがする。
鼻に何か当たってる?
だけど、うつ伏せから起きようと思っても、体が動かなかった。

あれ・・・
重い瞼を頑張って開けてみると、そこには小さなボタン。
あれ・・・

ゆっくりと頭を動かして上を見ると、顔?
えっ?
あたし、どこで寝てるの?
あたし、いったい何を抱きしめてるの?
ここ・・・どこ?

訳が分からないまま、ゴソゴソと動き出したあたし。
その時、頭の方から、声が聞こえた。

「はぁ、お前・・起きたんか?」

ん?んん?
もう一度顔を上に向けると、こちらを向いた司さんと目が合った。

なっ、なんで?どーして??
まって、これって。
あたし・・・司さんの上で、抱きしめられてるんじゃないの・・?

・・・

『うぎゃー!!』


あたしは、思いっきり司さんの胸に手をついて起き上がった。
って言っても、起き上がっても、そこは司さんの上で・・・
ソファの上に長い足の片方だけを上げて、もう片方は床に降ろした状態で寝転んでいる司さん。
恐らくその上に寝ていたであろうあたし。
あたしは、恐る恐る、ソファの端っこに移動した。
司さんも、ソファにあげていた足を降ろして座り直した。

「お前、うるせぇよ。」
怠そうにこめかみを抑えている。
「っていうか・・なんで・・?」
動揺しまくりのあたし。

「お前、覚えてねぇの?」

覚えてない、覚えてない。
ううん、途中までは覚えてる。
けど、後は覚えてない。
どうしてこうなっちゃったのか。。。

「あたし、寝ちゃったんですか?」
「俺を掴んだまま起きねぇから、そのまま寝てたってだけだ。襲われずに済んで、感謝しろよ。」

「おっ、おっ、襲うっ!??」
「そーだろ、あんだけ、ベロンベロンに酔ってたら、持ち帰られても文句は言えねぇぞ。」
「もっ、持ち帰る・・」
「まぁ、相手が俺だったからよかったようなもんで、気を付けろよ。」

「は・・い。」

相手が司さんだったから・・良かった?
そんなことないよ。
司さんの前で、大失態だよ。
とほほだよ。
それに、あたし、女として何て見られてないってことだよね。
やっ、ちがう、ちがう。
この状況で何考えてんのよあたしってば・・・


ふっと自分の姿を冷静に見てみる。
髪の毛は恐らくボサボサ。
スカートに入れていたはずのブラウスの裾は全部出てるし。
スカートは皺くちゃ。
パンプスは・・どっかに転がってるし。
ブラウスはボタンが上から3つ外れてる・・・

・・・

『うぎゃー!!!』


「今度は何だよ!」
ちょっと怒った司さんの声。

何だじゃないよ!
「あっち、あっち向いてて!」

「はぁ?」

ブラウスをの襟をぎゅっとつかんでいるあたしに向かって、司さんが言う。
「言っとくけど、お前が脱ごうとしたんだぜ。俺はそれを止めてやっただけだ。」


ええ。そうでしょう。そうでしょうとも。
司さんがあたしに何かするなんて思ってませんって。
けど、身だしなみを整えたいだけなのよ。
お願い、黙って、あっち向いてて。


あぁ。信じられない大失態。
お酒に弱いのは分かっていたけど、まさか、男の人の上で眠りこけちゃうなんて。
しかも、それが司さんだなんて。
ありえないっつーの!あたしっ!



 

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いつも応援ありがとうござます。
司くん、よく頑張りました。
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  1. 俺の女
  2. / comment:4
  3. [ edit ]

ありがとうございます。

  1. 2017/01/20(金) 23:55:56 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手ありがとうございます。

ちょっとずつ、二人の距離が縮まっていくはずです。
けれど。。。
このあたりって、導入のはずだったのに、全く進んでないです。

これは、入社後のお話は仕切り直した方がいいかもしれない・・。
どうしましょう(+o+)

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/01/20(金) 13:13:15 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

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  1. 2017/01/20(金) 13:09:58 |
  2. |
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  1. 2017/01/20(金) 05:49:42 |
  2. |
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