花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

「俺は、お前が好きだ。だから、俺と付き合えよ。」

何言ってるのこの人。
あたしが、この人と付き合う?

そりゃね、素敵な人だって思ってるし、
会いたいなとか思うし、会えたら嬉しいし、
今日だって、あたしに会いに来たって言ってくれて、それが例え嘘だったとしても嬉しいと思った。
手を繋がれたら、ちょっと期待しちゃった自分も嘘じゃない。
あたしのこと、嫌いじゃないんだなって。
司さんが、あたしに笑ってくれると、飛び上がるぐらいに嬉しくなるし、これが、「恋」ってやつなのかも・・なんて思わなくもないけれど、

けどけど、ちょっと待ってよね。
あたし、「司さん」の名前も、職業も知らないよ。
年齢は23歳で、社会的地位のある人ってことしか知らないんだよ。
それなのに、付き合おうとか、正気とは思えない。


「冗談でしょう?あたし、司さんのこと何も知らし。」
あたしは、つい怒った言い方になってしまった。
だって、「俺の女」だなんて、なんか嫌な響きだし。

それに・・
「あたしは、あたしであって、誰かのあたしじゃないし。俺の女だなんて嫌だし。」

そう言ったあたしを、司さんがキョトンとして見ている。
「そーなんか?俺はお前の男になりたいけど。ふーん。やっぱりお前変わってんな。」

「違うっ。司さんが変わってるのっ!」

「分かった。じゃあ、俺の女じゃなくて、俺の恋人になってくれ。これでいいだろ?」

「もぅ。本当に信じられない。名前も知らない人に告白されて、どこに付き合おうって女がいるんですか?」

「ふーん。お前、俺に惚れてねぇの?」
そう言って、司さんはちょっと口角を上げた。
なんか、自信ありそうよね。

「お前は、好きでもねぇ男に、菓子作って夜中まで待ってたりすんのか?」

・・・
あたしは、返す言葉が見つからない。
惚れてる?惚れてない?
そりゃ、どちらかと言えば惚れてる・・と思う。
チョコレートムースは、司さんに非日常を味わって欲しいって言う想いだったけど、今振り返ればそれだけじゃなくて、司さんの笑顔を見たかったんだと思う。
それは、きっとあたしが凄く司さんを意識してるからで。
気が付けば、司さんを目で追っているからで。
それって・・

って、違う、違う。
司さんは、そーいう対象の人じゃないからっ。

あたしは、んっと顔を引き締めた。
「司さんは、お客様だし。そういう対象じゃない。」
「客とは付き合えねぇってか?」
「うん。それに、それだけじゃないよ・・」
「なんだよ。」
「あたしはフツーの女で、司さんは上流階級の人でしょ?」
「だから何だよ。」
「だから・・その・・釣り合わないってこと。」


すると司さんは大袈裟な溜息をついた。
「はぁ。くだらねぇ。」
「くだらねぇって。」
「なんだよ。好きか嫌いか。付き合うか、付き合わないか、それだけじゃねーの?釣り合わないってなんだよ。関係ねーだろうが。」
「関係ないってことないでしょっ!」
「関係ないね。」

あーいえば、こーいう。
この人、本当に変。
あんなにクールなイメージだったのに、全然違う。

「俺はお前が好きだ。付き合って欲しい。これに対する答えが、釣り合わないじゃ、納得できる訳ねぇだろ?」
いつの間にか、あたしと司さんは超至近距離で話をしていた。
あたしは、つい、司さんの唇を見てしまった。
じゃあ、あのキスは、挨拶なんかじゃなくて、好きだってことだったの?

「ったりめーだろが。キスなんて、好きでもねー奴にしねぇよ。」

やだっ、あたし、また独り言言ってた??
どうしよう・・

この人が言っていることは、全くもって信じられないことなんだけど、でも信じてみたいような気がしている。
冷静に考えれば、こんな地位も容姿も完璧な男性が、あたしに告白するなんて絶対にありえないことなんだけど、この人の言葉に流されちゃっても後悔しないとか、そんなことを思っちゃってる自分がいる。

もし、遊びだったら?
司さんは本気なんかじゃなかったら?
あたし、それでもいいの?
本当に後悔しない?


司さんが、じっとあたしを見つめたまま言った。
「なぁ、キスしていい?」

名前も知らない人とキスなんてできる訳ないじゃない。
そう思うのに、何でかあたしは瞳を閉じようとしている。
その瞳が閉じた瞬間に、司さんの唇が重なった。

優しい、キス。
冷静なあたしが、頭の中で、こんなことはダメだって言っている。
こんなこと、あたしらしくない。
でも、あたしの本能が、この人を受け入れてしまった。

大きな両手で頬を包まれて、
何度も角度を変えてキスされて、そのキスに夢中になった。
騙されているのかも知れないってそう思うのに、司さんのこと以外考えられなくさせられる。
そして、唇が離れた途端に、告げられた。

「お前が好きだ。俺の恋人になって。」


これだけキスされて、それが全く嫌じゃない。
むしろ、もっとして欲しいなんてはしたないことを思ってる。

あたしはこの人が好きなんだ・・きっと。
この人と一緒にいたいと思う。

名前も職業も知らない人。
だけど、この人を信じたいと思う。


「うん。」
あたしは、彼のジャケットをぎゅっと掴んで、そう答えていた。



 

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  1. 俺の女
  2. / comment:5
  3. [ edit ]

こんばんは(^^)

  1. 2017/01/26(木) 00:05:51 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手、ありがとうございます。

このつくしの返事、意外じゃなかったですか?
私、皆さんの予想と違うんじゃないかと、途中からずっと思いながら書いていたんですよね。どうでしょう?
まぁ、楽しんで頂けたらいいのですけれど・・・。


四葉様
コメントありがとうございます!
スマホからだと、コメント分かりにくいですよね。自分があまりスマホで見ないもので、そのあたり弱いのですが、確かに初めてだと分かりにくいですよね。
うちのつかつくは一歩前進させてみました(笑)。

さと●様
「キスしていい?」って普通聞くか~?まだ返事もらってないんだよ!でも、司、自信あるのね、という感じです(笑)。こんな告白されたら、速攻OKしちゃいますよね、普通は。

ま●様、サ●様、H様
コメントありがとうございます。
今後の展開も是非読んでください。

ar●様
そうでしょ?意外でしょ?
私が最初に思い描いていた妄想に近づいて行っている途中なんです。この流れが。
また、しばらくお話にお付き合いください。


明日で、少し展開が分かってくるのかな?と思っていますが、どうでしょうか?
先ほど予約投稿完了です。
眠い・・・
ではおやすみなさーい。

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  1. 2017/01/25(水) 21:58:45 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/01/25(水) 07:54:25 |
  2. URL |
  3. 四葉
  4. [ edit ]
今、コメント欄で迷いました(。-_-。)post a commentなんですねー。今まで拍手コメントしか書いたことなかったから。司さん、素敵です。こんな風に迫られたら、つくしもうっとりしちゃうの分かる。恋人な二人。どうなっていくのかしら♪

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/01/25(水) 07:07:42 |
  2. |
  3. [ edit ]
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  1. 2017/01/25(水) 06:19:27 |
  2. |
  3. [ edit ]
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