花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

お父様の腕に手をかけて、パーティー会場に入った。
さすがは道明寺財閥総帥の登場に、周囲はどよめいている。
マスコミはシャットアウトされていると聞いているけれど、コレ、本当に大丈夫なの??と心配になる。
もちろん、このパーティーの内容が日本に報道されることは無いと思うけど、司に内緒というだけで、なんだかドキドキだ。

会場内で多くの財界人と挨拶を交わすお父様。
あたしのことは、新しい会長秘書だと説明していた。
あたしも、その紹介に合わせるように、ひたすら笑顔で対応した。

すると、
「ハーイ!シノブ!」
人だかりの向こうから、ジョージ・ウィルソン氏が奥様と一緒にやって来た。
彼は、貿易会社の社長で、以前に日本でお会いしたことがあった。(『理想の恋人25』)
どうやら、あたしのことをひどく買ってくれているらしいということは、お父様からもお母様からも聞いていた。奥様は、お母様のライバルみたいだしね。

「ハイ!ジョージ。」
「シノブ。マキさんと一緒じゃないか!」
「まぁね。年末に息子と結婚したんだけど、今日は特別にお願いして、私のパートナーを務めてくれているんだ。」
「いいねぇ。シノブ。」

そこへ、ウィルソン氏の奥様が、
「あら、あなたったら。でも、こちらが、司さんのお嫁さんなの?カエデが自慢していたお嬢さんなのね。可愛いらしいわ。」
「ありがとうございます。」
あたしはこんな格好でどうかと思ったけれど、一応丁寧に御挨拶。
「結婚式はいつ?」
「4月に予定していますので、ご出席いただけますと嬉しいです。」
「まぁ、うちは昨年盛大に披露したところよ。そちらも、楽しみにしているわ。」
「是非、出席させてもらうよ。」
「ああ、失敗だわ。うちのお嫁さんも連れてきたらよかったわね。きっと華やかになったわ!」
なるほどね・・お母様の気持ちが分かったわ。

ウィルソン氏と別れた後も、右へ左へと移動しては挨拶を繰り返した。
思ったんだけど・・・
お父様って、すごくエスコート上手。
それにすっごく優しい。
初めの印象とは大違い。
司はお母様似だって思ってたけどそうじゃないかも。
お父様の隣にいると、つい司と一緒にいる気分になる。
時々目があうと優しく笑うところとか、本当にそっくりでドキッとしちゃう。
それに、総帥自らがあたしにお料理をとってくれたり、あり得ない気配りが満載で。
いつの間にかあたしは、司と二人でパーティーに出席しているような気安さを感じていた。
それはたぶん、あたしがつくしの姿ではなく、マキの姿であることも影響していたんだと思う。
すっかり、楽しくなってしまい、周りへの警戒心が抜け落ちていた。


パーティーが終わって、お父様と二人でリムジンに乗り込んだ。
あたしをメープルまで送り届けてくれるお父様。
そのお父様が、もう少し飲みたいというものだから、あたし用に用意していただいたスイートルームにご案内した。
ルームサービスを頼み、岡田さんも一緒にワイワイとお酒を楽しんだ。
あたしはあんまり飲めないけど、お父様はザルってやつなのね。
いくら飲んでも酔うことは無いみたい。
深夜になって、お父様と岡田さんは
「いや~、楽しかった。明日もよろしく。」
と言って、帰って行った。
地下駐車場まで見送る間、お父様の手はあたしの肩に置かれていた。

まさか、こんなところを写真に収められているなんて、思ってもみなかった。



それから、数日、マキに変装したあたしは、総帥の秘書として、お父様の仕事に付いて回っていた。
執務室ではコーヒーやお茶を入れたり、出先では、資料の整理をしたり。

お父様は、女性秘書が初めてだと言っては、あたしにあれこれ用事を言いつけて、それは楽しそうにしていた。そんなお父様を見て、あたしも案外楽しくやっていた。夜は岡田さんも交えてメープルの部屋で食事をとることが殆んどだった。さすがにフラフラと、レストランに出入りするのもどうかと思うし、これはこれで良かったの。
けれど、その奇行はすぐにお母様にバレることとなったみたいだ。


総帥の執務室に乗り込んできたお母様。
「これはいったいどういったことかしら!!!」
その目は笑っていない。

会長を横目で見ると、ちょっとだけビビってる?
うそでしょ?笑い話になるって言ってたじゃないのっ!

お母様が手にていた茶封筒を、一気にテーブルにぶちまけた。
そこには・・・たくさんの写真。

パーティーでお父様にエスコートされているマキ。
一緒に立食を楽しむ二人。
一緒にリムジンに乗り込む二人。
一緒にメープルに入る二人。
お父様に肩を抱かれているマキ。
しまいには、メープルの部屋に一緒に入って行く写真まで・・・・

これは・・・いったい・・・
反対側を見ると、岡田さんは直立不動だ。


「いや・・楓。これは・・」
「分かってますわ。つくしさんの変装だと言うことぐらい。」
「マスコミは?」
「すでに、抑えました。」

ほっとするあたし達。

「けれど、一歩間違えばゴシップネタになり、道明寺の経営に影響を与える事態になったのですよ。」
お母様の声に、あたしは震え上がった。


お母様はあたしを見据えて溜息をついた。
「つくしさん、お久しぶり。」
マキの姿で挨拶をしなければいけない、この肩身の狭さ。

「お母様、この度は大変な迷惑をおかけしてしまいました。軽率な行動をお許しください。」
そう言って頭を下げる。

「この写真は、日本の司にも送られています。先ほどすぐ、司がジェットに乗ったようよ。 」
その言葉を聞いて、あたしは目の前が真っ暗になった。


「つくしさんに無理なお願いをしたのは私だよ。」
お父様があたしをかばおうと口を開いたところを、お母様が一喝した。

「そんなことは分かっています。もちろん、総帥であるあなたの方が責任重大ね。けれど、つくしさん。あなたの行動も問題です。司の妻が変装をしているなど、言語道断。今回の件では司も相当呆れているでしょうね。あなた方夫婦の今後については、司にに任せますが、覚悟をされた方がよろしくてよ。」


そんな・・
あたしは・・ただ。
司の誕生日パーティーを開こうと思っただけだったのに。
まさか、こんなことになってしまうなんて。
倒れ込みそうになる足に、ぐっと力を入れて、何とか踏ん張るので精一杯で・・

あたしは、バッグの中で震えている携帯電話をとることもできなかった。



 

にほんブログ村
あわわ・・・誕生日なのに、この展開。
そして、次のアップは本日22時予定。
多少前後してしまったらごめんなさい。
関連記事
スポンサーサイト

  1. まさかのHappy Birthday
  2. / comment:3
  3. [ edit ]

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/01/31(火) 23:52:51 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/01/31(火) 17:32:38 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/01/31(火) 16:12:37 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

 管理者にだけ表示を許可する
 
 

プロフィール

Author:Happyending
ときどき浮かぶ妄想を書き留めたくて始めました。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR

« 2017 10  »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -