花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

本当に一晩中、つくしは俺を求めてきて、それに答えるように俺もつくしを求めた。
こいつ、やればできんだな。
いつも手加減しすぎたか?
なんてことを思っても、今日はつくしの精神状態が尋常でないってことは分かってる。
明け方近くに、泥のように眠り込んだつくし。
意識を手放す瞬間まで、俺から視線を外さなかった。

どれだけ不安にさせちまったか。
どれだけ傷を残しちまったか。
本当にごめん。
だけど、どう考えても、この責任はオヤジにある。

隣で眠るつくしを眺めながら、俺はひたすら考えた。
この責任をオヤジにとらせるにはどうすればいいか・・・

俺はベッドサイドの携帯に手を伸ばし、西田に連絡を入れた。
「今日のAGコーポレーションとのトップ会談。俺は行かねぇ。つくしの傍を離れらんねぇからな。あ?代理か?オヤジに頼めよ。こうなったのは、オヤジの責任だし、もともとAGとの話はオヤジが持ってきたんだろ?責任とってもらうぜ。」
ピッと携帯を速攻で切って、ぽいっと放り投げた。

難攻不落のAGコーポレーションは、以前から道明寺が提携を持ち掛けても、いつも肩透かしを食らっている大企業だ。ニューヨークの金融界に大きな影響を持つAGを味方に引き入れたいのはどこの会社も同じだろう。恐らく、オヤジであっても、これまでは玉砕していたはずだ。
まぁ、俺も興味はあったが、今回はオヤジに譲る。つくしへの詫びとして、提携もぎ取って来いよな。


AGとの会談に出席しないとなれば、俺は、今日一日はつくしとゆっくり過ごすことができる。
それから俺も少し眠りについて、次に二人が目覚めた時には、朝も9時を回っていた。

起きても、ぼーっとしているつくしを抱えてシャワーを浴びる。
いつもならこんなことは許してくれないくせに、やっぱ、昨日の影響がデカイのか、つくしは俺から離れようとしない。
けど、昨日ほど萎縮していることもなく、ただただ俺に甘えてるって感じだ。

バスローブを着て、二人でクローゼットを覗き込む。
いつもはつくしが先に着替えて、俺の服も準備してくれているんだが、今日は二人でお互いの洋服を選び合った。
俺がこいつに選んだのは、桜色のシルクのワンピース。体のラインが出るデザインだが、厭らしくない。
揺れるスカートの裾は大きく襞がとられていて、つくしの可愛らしさが引き立った。
つくしが俺に選んだのは、黒パンツにホワイトのセーター、そして黒のジャケット。

着替えた俺を首をかしげてみているつくし。
「ねぇ。そう言えば、仕事、行かないの?」
「今更なんだよ。これが、仕事行くカッコかよ。行く訳ねぇだろ。」
そう言ってやると、つくしが俺に飛びついてきた。
「そっか。良かったぁ。」

うおぉ!
なんだよこいつ、可愛すぎんだろ。
人ってこんなに変わるもんなのか?
いつも、これぐらい甘えてくれたらいいのによ。

今日、俺はつくしと行きたい場所があった。
4月に披露宴を挙げる予定のニューヨークメープルの下見と、打ち合わせって奴だ。
クリスマスの結婚式は自由にさせてもらった分、結披露宴はオヤジとババァに任せることになっていたが、こんなことになったんだ、あいつらになんて任せておけねぇ。
披露宴の規模は変えられないにしても、やっぱりつくしと一から相談して、納得のいく披露宴をしてやりてぇんだ。それは、ババァには昨日の時点で伝え、了承は得ていた。



昼前にメープルに到着した。
「なんで、ここ?」
「披露宴の準備。」
「それって、お父様とお母様に任せてあるんじゃないの?」
「あいつらなんかに任せられっか。」
そういった俺に、つくしも素直に頷いている。
やっぱ、こいつの恨みも深そうだな。

担当者が深々と礼をして、俺たちに一通りの説明を始めた。
それを真剣に聞いているつくし。
俺だって、話は聞いちゃいるが、どっちかっつーと、つくしの反応を見るのに忙しかった。
全体のレイアウトはどうするか?
テーブルコーディネートはどうするか?
当日の食事に希望はあるか?
知らなかったが、披露宴に当たっては多くの決め事があるらしい。
今までの俺だったら、オヤジたちだったら、最上級ランクのもので済ましちまいそうな細かいことも、一つ一つ、つくしと考えて決めていく。
隣であーでもない、こーでもないと言いながら、いちいち俺を見上げてくるつくしがすげぇ幸せそうで、見ている俺も嬉しくなる。
はっきり言って、披露宴なんてやりゃあいいと思っていたが、こんなに楽しそうなつくしが見れるなら、やる価値は十分にあるな。

クリスマスに二人で結婚式を挙げようとしたことも、今思えば反省だ。
二人のことは、必ず二人で決めていく。
俺は今日、そう固く誓った。

俺たちが座るメインテーブルへとつくしが選んだのは、ピンクや薄紫の色とりどりのバラ。
その写真に目を奪われている姿をみて、即決した。
もし俺が選んでいたら、きっともっとシックな色合いにしていたと思う。いや、花は選ばねぇかも知れねぇ。

会場もメープルの大ホールを予定していたが、つくしが光あふれる会場での披露宴のパンフレットをじっと見ている姿を見て、披露宴終了後はガーデンハウスで親しい者だけを集めた二次会を予定することにした。
初めは大ホールごとガラス張りにする改築も検討したが、隣でつくしが「そんな無駄な事しないで!」と怒ったことと、実際、要人が多く出席する披露宴のセキュリティーを考えると無理だと判断して諦めた。

ドレスの打ち合わせになった時点で、つくしは
「あ、ほら、椿お姉さんが準備してくれた、あのウェディングドレス、もう一度着たいな。」
俺としては、新しいドレスを準備してぇんだけど、今日はつくしの思う通りにしてやりたいから、それをOKした。
「それから・・ね。ダメかも知れないけど・・。」
「この際だから、何でも言え。」
「ドレスもいいんだけど、あたし、着物着たいな。」
「着物?」
「色打掛。きっと、アメリカの人も珍しくて、楽しんでくれると思う。」
「お前がそうしたいんなら、そうしようぜ。」
「えっ?本当にいいの??そしたら、司も袴だよ?」
「俺様は何でも似合うから、心配いらねぇ。」
俺のことなんてどーでもいいんだよ。
俺はお前が喜んでくれるなら何でもいいんだ。
しかし、こういう機会が無ければ、こいつが打掛を着たかったことも知らないままだったのかと思うと、冷や汗が出る。
こうなったら、何が何でもこいつの希望は全部叶えてやりたい。
今から打掛の準備となると、かなり急になることは間違いないが、絶対に間に合わせてやる。
こういう時こそ、俺の本領発揮だぜ。


それから、当日の料理をいくつか試食できるということで、俺たちはメープルの個室へ入り、遅めのランチにありついた。
昨日のことが嘘だったように、明るい表情のつくしを眺めて、俺もホッと胸を撫でおろす。

「あたしは、どれを食べても美味しいから、これを食べたからって結局決められないけどね。」
なんて言いながら、次から次へと平らげていくつくし。
「当日は食べられるのかなぁ、あたし。」
とボヤいている。

俺が思うに、当日出された料理を全食いしている花嫁はいないと思うぜ。
と思いながらも、つくしの楽しみを奪ってしまうのが惜しくて、何も言わずにひたすら彼女の笑顔を楽しんだ。



 

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恐らくあと1話で終われそう。たぶん。
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  1. まさかのHappy Birthday
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  1. 2017/02/01(水) 18:50:04 |
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  1. 2017/02/01(水) 17:57:31 |
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