花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

「じゃあ、牧野、結論を聞かせてくれ。」
開口一番そう言った俺に、牧野はちょっと驚きつつも覚悟はしていたのか、すっと姿勢を正してソファに座り直し、隣に座る俺に視線を合わせた。

「えっと。あたし・・司さんが好きです。だから、きちんとお付き合いしたいです。」
ヨシッ。
と思うも、まだ気が抜けねぇ。
前回もこれで、案外肩透かしを食ったからな。

「それって、俺の恋人になるってことだよな。」
「うん。そーいうこと、かな。」
ほらな、こいつはすぐ逃げ腰になるからな。
最近の付き合いで、そんなことはとっくに知っていた。

「はっきりしろよ。」
「だから、うんって。司さんの恋人になりたいってこと。」
「ヨシ。」
やべっ。思わず、ヨシとか出ちまっただろうが。牧野の奴、引っ張りやがって。


それから、俺は少し牧野を睨んで続けた。
「んで、俺の恋人のお前が、なんでBarのスタッフに手作りの菓子なんか渡してんだよ。」
驚いて目を丸くする牧野。
「え?何言ってんの?お礼でしょ。」

「俺以外の奴に、手作りとか渡すな。」
「そんなこと・・」
牧野が困った様な顔をしている。
俺だって、そんなことって思ってるけどよ。腹が立つんだから仕方がねーだろ?
それに、これからのことだってある。こいつは俺の女なんだから、他の奴には髪の毛の一本たりともやるつもりはない。

「別に、深い意味なんて無いんだからいいじゃん。そんなことまで言わなくったって。それに、スタッフみんなの分だよ。特定の人に渡したわけじゃないんだよ?」
「嫌なものは、嫌だね。」

思わず本音が出た俺に、牧野からの一言は、
「・・・我儘男。」
「あ”?」
「我儘男って言ったの!」
「なんだよ、今更やっぱ、恋人やめるとか言うのか?」

俺がちょっと弱気になると、牧野が可笑しそう笑った。
「そんな訳ないでしょ?それに、司さんこそどうなの?結論・・本当にあたしでいいの?」
「俺は初めっから、ブレてねぇよ。だいたい、お試しなんて俺には必要なかったんだからな。」
「そっ、そっか。あは・・。」

俺の言葉に照れて、どっか違う方向を向いた牧野。
そうはさせねぇ。
「こっち向けよ。」
そう言いながら、牧野の顔を両手ではさんで、俺の方へ向けさせた。
ゆっくりと唇を合わせる。

今までのキスと何が違うのかと言ったら、何にも変わらねぇ。
俺の気持ちはずっと一緒だ。こいつのことが好きなんだ。
けど、いつもと違ったのは・・・
牧野が俺の首に腕を回してきたこと。
これまでに感じた事の無かった幸福感に包まれた。

これって、どう考えても、誘われてるよな。
俺の勘違いじゃねぇよな。
こいつも、俺に本気だってことでいいんだよな。

牧野に確かめることももどかしい。
そんなこと聞いてる余裕なんてねぇよ。

俺は食らいつくように、彼女の唇を襲った。
彼女の唇を何度も吸い上げて、口が開いたところで舌を入れ、こいつの舌を追いかけまわす。
体の小さな牧野が俺を見上げた体勢のまま、苦しそうに唾液を飲み込む姿にそそられる。

これってこのまま行ったら、たぶん俺は止まらない。
止まらなくていいのか・・
キスをしながらも、それ以上に進みたくて仕方ない。

でも、その前に、こいつには伝えておきたいことがあった。



*****



司さんの恋人になりたい。
本当はお試しなんてしなくたって、きっと分かっていたこと。
彼は、あたしが初めて好きになった人。
今までに、好きだと思える男性に出会ったことも無かった。
友人と「あの人カッコイイね」とか騒いでも、どこか冷めてる自分がいた。
アイドルにすら興味を抱くこともなかった、少女時代。
バイトに明け暮れた高校・大学時代。誰かとお付き合いするとか、そんなことに興味を持つこともなかった。
だけど今は・・
今までには感じる暇さえなかったドキドキってやつを、今更ながら感じてる。

司さんからのキスに目を閉じるのはいつものこと。
覚悟を決めたキスも、結局はいつもと変わらない。あたしは、ずっと司さんが好きだったんだ。
あたしの腕が自然と司さんの首に回った。
もっと司さんが欲しいと思ったし、もっと近づきたいと思った。

司さんが舌を絡めてくる。
その動きに応えようとして、必死なあたし。
溢れた唾液が首筋を伝っていく。
あたしは司さんのこと以外は何も考えられなくなった。

長い長いキスが続いた後、ゆっくりと司さんの唇が離れた。
重くなった瞼をあければ、目の前には司さんの瞳。
何か言いたそうな瞳。

じっと見つめていたら、司さんが口を開いた。
「今夜は、ずっと一緒にいたい。」
その声が掠れていた。

その意味は分かってる。
これから起こることが怖くない訳じゃない。
だけど、あたしはこの人を受け入れると決めていた。
だから・・あたしはゆっくりと司さんにキスをした。


「そのままキス、続けろよ。」
そう言った司さんは、あたしの背中と膝下に手を回し、一気にあたしを抱き上げ、立ち上がった。
そのまま彼の首に縋りついて、キスを続けるあたし。
司さんも、キスを返してくれた。
持ち上げられたあたしは、廊下を出て、ベッドルームへ運ばれた。


優紀の言葉が頭の中に響いていた。

_____頭で考えすぎないこと。
_____後悔しないと思えたら、そのまま流れに任せること。


うん。
あたし、絶対にこの選択を後悔なんてしないよ。



 

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  1. 俺の女
  2. / comment:4
  3. [ edit ]

こんにちは~!

  1. 2017/02/02(木) 17:04:57 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手ありがとうございます。
このところ、あまりに執筆に追われて、コメントする暇もなかったです。ごめんなさい。
先ほど、『まさかの~ 8』を投稿しました~。でも、まだ続いているけど。

つくしちゃん、案外あっさりOK。
でも、これだけ引っ張っといて「ゴメンナサイ」だったら、ビビるよねぇ。

『まさかの~』のせいで、『俺の女』と頭を切り替えるのが大変で。ちょっと反省。やっぱり、勢いで書くのはもうやめようと心に決めましたよ。

さてさて、
悠●様
私、R全くダメなんで、期待しないでください。

さと●様
たくさんのコメントありがとうございます。思わず、ヨシって言いたくなるよね。へへ。

ス●様
実は、明日の記事はちょっと自信ないです。R記事とかそう言うことでなく、読んで頂ければ分かると思う。

四●様
いつもコメントありがとうございます。
いや、私はそちらの司君が気になります。

ま●様
さすがに、ここは止めません!

では『俺の女』 続きは明日のAM5:00です!

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/02/02(木) 09:16:22 |
  2. |
  3. [ edit ]
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  1. 2017/02/02(木) 08:08:11 |
  2. |
  3. [ edit ]
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  1. 2017/02/02(木) 05:16:07 |
  2. |
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