花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

翌日の1月31日。
待ちに待った?俺の誕生日。
俺は昨日が休みになった分、今日は当然のことながら、朝から仕事に出なきゃなんねぇ。
昨日の晩もつくしを貪り尽くしたから、体調は万全だ。

二日連続のエンドレスで、つくしは疲労困憊状態。
今朝は起き上がることも出来ねぇみたいだ。
仕方なく、俺は一人で着替えて適当にコーヒーを飲み、仕事に出かけた。

ニューヨーク本社で、うちの提携先と10分刻みで面談する。
朝から昼までぶっ通しだ。
けど、日本からのフライト中に、西田に資料は渡されていたから、面談は矢のようなスピードで次から次へと順調に進んでいった。そう言う意味で、やっぱ西田はすげぇんだよな。

昼休憩を挟んで、今度はニューヨーク本社の幹部との会議があった。日本に帰国する前から指揮していたプロジェクトも数多くある。その報告を受け、進行状況を確認し、再度指示を出し直す。俺は、今は日本支社にいるが、ニューヨークでの仕事も掛け持ちしている。今の仕事配分を考えると、数年後には、恐らく俺はニューヨークを拠点にせざるを得ないだろう。その時には、もちろんつくしも一緒にこっちに移り住むつもりだ。

会議の後、残った資料に目を通していた俺に、西田が近づいてきた。
「司様、16時からメープルで会見になります。」
「あ?なんだそれ?」
「結婚報告の会見です。」
「勝手に決めんなよ。聞いてねぇぞ。」
そりゃ、すぐにでも会見してぇけど。手配なんかしていなかったはずだ。

「総帥がAGとの会談の代理を引き受けて下さる条件が、本日夕方からの司様の時間を空けることと、メープルで結婚会見をすることでした。」

・・・
マジかよ。
つーか、この数日、驚かされることが多すぎて、頭がついていかねぇよ。

「どうされますか?中止されますか?」
「バカっ。行くに決まってんだろっ!」

俺は資料を放り投げ、西田と共にメープルに向かった。
「おい、つくしはどうしてる?」
「すでに、メープルでお仕度中です。」
「あいつ、知ってたのか?」
「いえ、本日知らせを受けたはずです。」

ホント、マジかよ。
でも、あいつ、素直に従ったんだな。俺は、少しほっとした。
婚約会見は一人で行ったが、結婚会見はつくしを初めて全世界にお披露目する場だ。あいつが緊張しない訳はねぇんだが。

会場の控室に走り込むと、そこには淡いピンクのワンピースに身を包んだ、つくしの姿。
こいつの良さが引き立つようなナチュラルなメイク。
俺が好きなストレートの黒髪は真っすぐに下ろされて、片方だけ耳にかけられていた。
その形の良い耳に今すぐかぶりつきたくなるぐらいに、美しいつくし。

そのつくしが、
「司も知らなかったんだよね。びっくりしたね。早く、着替えて。」
そう言って、俺の着替えを手伝う。
「ねぇ、司。あたし、全くセリフとか教えられてないんだけど、リハーサルとかあるのかな?」

リハーサルなんて恐らくない。それに俺には必要ねぇ。
俺の愛する女を紹介するってだけのことだ。

「お前、英語は大丈夫だろ?俺がフォローするから、好きにしろ。」
「ええ~。無理っ。」
「俺は、お前の底力を信じてっから。」
「ちょっとぉ。」

こいつは、元々俺の秘書マキとして、場数は多く踏んでいる。道明寺の社員としては、超優秀。恐らく、腹をくくれば、すげぇパワーを持っていることは、俺が身をもって知っている。

「恥をかいても知らないんだからっ。」



俺が着替え終わると同時に、会見会場へ案内された。
手を繋いだつくしを見れば、その表情は穏やかだ。
俺が隣にいるんだから、何も心配する必要はねぇんだ。お前の好きにすればいい。

定刻の16時。
俺はつくしの頬にチュッとキスをして、つくしの右手を握ったまま、檀上へ歩き出した。

歩き出した俺たちの目に飛び込んできたのは、後方の巨大スクリーン。
そのスクリーンには、クリスマスのあの結婚式の様子が流されている。
思わず足が止まり、二人でスクリーンを眺めた。
バージンロードを歩くつくしの後ろ姿から、指輪の交換、二人のキスシーンまで。
これが、全世界に公開されていることもは分かっていたが、怒る気にもならない。むしろ、もっともっと見せつけてやりたい。
それから俺たちは、顔を見合わせて微笑み合った。
その瞬間から、鳴り響くシャッター音。
すでに、中継のカメラも回っている。

俺はつくしの腰に手を回し、ゆっくりと檀上中央までエスコートした。
渡されたマイクを右手に持って話し出す。

「この度は、急なお知らせにも関わらず、多くの方々にお集り頂き、ありがとうございました。去る、12月24日に私たちは入籍し、翌25日に身内での結婚式を執り行ったことをご報告いたします。隣におりますのは、私の妻となりました道明寺つくしです。これからは私のパートナーとして、皆様の前に登場する機会も多くなると思います。この度、皆様にの前で最愛の妻をご紹介できますことを、大変嬉しく思っております。」

鳴りやまないシャッター音とフラッシュの中、司会者から、メインテーブルに座るように促された。
つくしをエスコートして、椅子に座らせ、自分も席に着いた。

披露宴の日時やつくしの仕事内容、今後のビジネス拠点についてなど、全て英語で質問が飛び交う。
俺は一つ一つ、丁寧に答えていった。

つくしのどこに惚れたのか?という質問に対して、「全て」だと答えた俺。
同じ質問がつくしにも振られた。
目の前のマイクを持ったつくし。
初めて彼女から発せられる声に、会場内が静まり返った。
「私も彼の全てを愛していますが、一番初めに彼に惹かれたのは、彼の仕事に対する姿勢が素敵だったからです。彼が仕事に打ち込む姿が好きです。会社と社員を大切にしている姿に惹かれました。」

少し驚く俺。つくしの口からそんなことを言われたことは無かったから。
そこからは、つくしへの集中攻撃が始まった。
「それでは、支社長は仕事に忙しく、つくしさんとの時間は少ないのでしょうか?」
「そんなことはありません。仕事と同様に、家庭も大切にしてくれる人なのです。」
そう言いながら、はにかむつくしの幸せそうな表情は、きっと全世界の人々を魅了したに違いない。


会見も終盤になった。
「つくしさんが一般家庭の出身ということで、シンデレラストーリーという話もよく聞きますが、ご自身ではどのように思われているのでしょう?」
テーブルの下の拳にぐっと力が入った俺。
その拳をつくしが包み込んだ。

つくしは真っすぐ正面を見据えたまま、いつも通りの真摯な様子で答え始めた。
「私はシンデレラではありません。何故なら、シンデレラは王子様の元を一度は去って、王子様に探し当ててもらったけれど、私は彼に出会ってから、一度も彼の元を去ってはいません。それは、初めから、彼の家族が私を受け入れて下さっていたからです。私が美しいドレスを着ていないからといって、愛する彼の元を去る必要などなかったのです。私を温かく受け入れて下さった彼の家族に、とても感謝しています。」

彼女が語ったのは、俺たちの愛は初めから祝福されていたということ。
そして、俺の家族への感謝の言葉。
やべぇ、泣きそうだ。俺が泣いてどうすんだ。
やっぱ、こいつはすげぇんだよな。
いつも、驚かされるのは俺なんだ。
ありがとう、つくし。本当に、ありがとう。


そのまま温かい雰囲気に包まれて、俺たちの結婚会見は滞りなく終了した。
退席する前に、二人で深々と頭を下げた。

舞台袖まで戻ったところで、我慢できなくなった俺は、つくしを強く抱きしめた。
「つくし、ありがとな。最高に幸せだ。」



翌朝の新聞は、つくしへの称賛の嵐。
俺のビジネスへの姿勢や、道明寺家の家族愛など、あの場でリハーサルもなく口にしたつくしは、『道明寺家の理想の花嫁』と絶賛された。


 

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実は、ここが一番書きたかったところなんです。
お話の中で、つくしちゃんは、かなりデキル女なんです。
だから、マキ同様にデキルつくしちゃんを書きたかった(笑)。
9話目にしてやっとこさ到達しました~。
さて、あと1話、司の誕生日が残っていますが、今晩と明日が忙しいので、最終話は日曜日の17:00とさせてください。
明日土曜日の朝5:00は『俺の女』です。
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  1. まさかのHappy Birthday
  2. / comment:8
  3. [ edit ]

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/02/05(日) 21:47:59 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

こんばんは!

  1. 2017/02/04(土) 21:40:35 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
たくさんの拍手ありがとうございます!
俺の女とこんがらがって大変な今日この頃。
明日の最終話がまだ書けていない・・けど、まだ時間があるから、今晩は俺の女に全力投球!(と言うほどでもないかぁ。笑)

さてさて、できるつくしちゃん、いい子なんですよ。本当に。
こんな子が司君の隣にいたらいいな~っていう、私の理想の女性。
全てのお話に思い入れがありますが、このつくしちゃんももちろん好きで、幸せになって欲しいです。

Le●様
まぁ、できようが、できなかろうが、つかつくバンザーイ!ということで(笑)。いいですよねぇ。

ス●様
司君の予感、たぶん。。当たるかな。笑い話です。

悠●様
お仕事お疲れ様です。私は仕事の拘束時間は長いんですが、残業はほぼないんです。だから、毎日一応投稿できているんですよね。

花●様
お名前ありがとうございます(笑)。私も二人追いかけていきたいです。けど、原作のその後とかは書きやすいんですが、自分のオリジナル設定だと、書いてから日がたつと、恐らく読み手様には記憶が薄くなってきちゃうと思うので、書きにくいっていうのはあります。また、遊びに来てくださいね。

のだめまま様
つくしちゃん、頑張ってますよぉ。本当に。
司パパはある意味、司より子供だったりして・・(苦)
うちの豆まきは、大きな声じゃ言えませんが・・・新聞紙小さくちぎって丸めてポイってしてる。。。子供が保育園時代に園でやっていたらしく、掃除がしやすい(笑)。
余談ですが、のだめまま様のハンドルネームはやはり、お子様がピアノ頑張ってらっしゃるからなのですか??それとも、ご自身がのだめファン?以前からちょっと気になっていたんですよね。(笑)あ、お返事は急ぎませーん。何かの機会に~。

ar●様
本当にご指摘ありがとうございます。それから、つくしのこと、納得いただけて、すごく嬉しい。書いてよかったです。

最終話は明日の17時です!

  1. 2017/02/03(金) 22:38:59 |
  2. URL |
  3. のだめまま
  4. [ edit ]
happyendingさんこんばんは〜🌙
豆撒きは、無事に終わられましたか?👹
ウチは何年か前から個包装になっている豆を撒くので、後片付けが楽です。
味気ないかなぁ…(汗)

つくしが上流社会(?)でも認められていくのはとっても嬉しいです❣️
司や司の家族あってのことかも知れませんが、つくしの努力もみんな分かっているんでしょうね〜。
司パパが司と同じってところは、アリですよね!
あれっ⁈司が司パパと一緒なのかな⁉︎
永遠に奥さんが1番❣️

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  1. 2017/02/03(金) 22:12:49 |
  2. |
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うぎゃっ

  1. 2017/02/03(金) 19:37:28 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
ar●様
ご連絡、ありがとうございます。修正しました。
年末には逆で、笑えるご指摘を頂いたことも。
現在、我が家は手巻き中でーす。恵方巻って、関西だけなのかなぁ。
では、また、改めてコメント返しします。

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  1. 2017/02/03(金) 18:40:25 |
  2. |
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  1. 2017/02/03(金) 18:27:22 |
  2. |
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  1. 2017/02/03(金) 17:57:38 |
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