花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

本当は、今晩、牧野を抱こうとまで考えていた訳じゃなかった。
けど、俺の首に腕を回されてた時点で、俺のストッパーは外れちまった。
牧野が拒否すれば、止まるぐらいの忍耐は持ち合わせていたと思うが、彼女は拒否なんてしなかった。
うだうだ考える癖に、一度決めたら突き進む奴らしい。

俺は、彼女の覚悟が決まったら、俺の素性を明かすつもりだった。
けど、あんな風にキスされたら、男ならもう理性なんてもんは吹っ飛ぶだろ?
だから、こいつを傷つけないように大切に抱くことだけに集中した俺は、本来伝えるべきことなんて頭から消えていた。

結局のところ、恐がらせないように慎重になっていたのは初めだけで、牧野の乳房を手で包み込んだ瞬間、そこからブレーキをかけることは出来なくなった。
柔らかくて、温かい、牧野の乳房。
それをこの目で確かめたくて、すぐに下着を脱がせた。
恥ずかしがる牧野が可愛くて、でも虐めたくなって、何度も乳首に吸い付いた。

今までの俺はいったい何だったんだ。
女なんて気持ち悪ぃ生き物だと毛嫌っていたくせに、牧野の秘所に躊躇なく顔を埋めた。
少しでも痛みが無いように・・その気持ちも嘘じゃねぇけど、それ以上に、牧野の全てを知りたいと思っていた。

彼女の体に夢中になって、彼女の全てが欲しくなった。
俺自身が限界を迎えた時、これから彼女に痛みを与えてしまうと一瞬だけ躊躇した。
その時になって、俺は思い出したんだ。
今夜、彼女の中に沈む前に彼女に伝えるべきことを。

俺も彼女も、もう後には引けないこの時になって、俺は彼女に自分の名前を告げた。
すでに小さく達した後の彼女の耳に、俺の言葉が届いたかどうかは分からない。
けど、俺を受け入れるよりも前に知って欲しかったんだ。
俺が、「道明寺司」という男であることを。
俺の名前も含めて、道明寺司の全てを彼女に捧げたかった。

ぱっと目を開いた彼女に気付いたが、何も言わせるつもりなんてなかった。
彼女が何を思ったかは分からない。
そのまま彼女に沈み込んだ。
余計なことは考えさせたくなかった。
今は目の前の俺のことだけを考えて欲しくて、本当だったら初めての彼女をいたわるべきだったのに、ひたすらに彼女を求め続けた。
俺にしがみ付く彼女の腕が俺の汗で滑っても、それでも縋りついてくる彼女が可愛くて、動きを止めることなんかしなかった。
背中に爪を立てられても、痛くも痒くもない。
むしろ、彼女の中で締め付けられている自分自身に気が狂いそうで、気を抜いたらすぐにイキそうになる自分を堪えるのに必死だった。
自分が女に夢中になるなんて、少し前までは考えられなかったことだ。
俺は牧野が好きだ。彼女の体も心も手に入れたい。俺だけのものにしたいと強く願った。
繋がっている間中、俺は彼女に夢中になって、彼女も俺の想いを感じてくれていたはずだ。



初めて女を抱いた夜。
隣で眠る彼女にそっとキスを落とす。
今までだって、抱こうと思えばそうするチャンスはいくらでもあった。
だけど、俺の体はそうすることを望まなくて、もしかすると一生このままなんじゃねぇのかと思ったこともあった。
悪友たちは、そんな俺を哀れな目で見てやがったが、そんなことは気にならなかった。
好きでもねぇ女を抱いて、何が楽しいんだ。
むしろ、俺の方が呆れていたぐらいだ。

だけど、どうだ?
牧野を知ってしまった今はならどうなんだ?
俺はきっともう、牧野を手放すことはできない。
惚れた女を抱く喜びを知ってしまった今となっては、もう元の関係には戻ることはできない。
毎晩でも、彼女を抱いて眠りたい。
そんな俺を、こいつはどう思うんだろう。



*****



カーテンの隙間から注がれる一筋の光がまぶしくて、あたしは目を覚ました。
起きてすぐに感じた体の違和感。
体が重い・・
足が怠い・・
それに・・・

「うぎゃっ!」
と変な声が出て、慌てて口元を抑えた。
あたし・・司さんに抱きしめられている。
あたしの声に少し反応した司さんが、口元を抑えたままのあたしを、もう一度抱え直した。

あたし、昨日はあのまま寝ちゃったんだ。
ふっとみると、あたし目の前に司さんの喉ぼとけがある。
ゆっくりと口から手を外して、目の前の喉ぼとけを触ってみた。
うわっ、固い。
あれ、ちょっと髭が伸びてる。
へぇ。ざらざらしているぅ。

いろんな発見を楽しんでいたら、パッと司さんに手首を掴まれた。
「遊ぶな。」
「だって。起きたら目の前にあったんだもん。」

司さんの腕が緩んで、見上げたあたしは司さんと目が合った。
「おはよう。」
朝一番に挨拶ができる幸せ。
「はよ。」
そして笑い合った。


一緒にシャワーを浴びたがる司さんをなんとかなだめすかして、あたしは一人でシャワーを浴びた。
シャワールームには、バスタオルだけじゃなくて、バスローブまで準備されていた。
着替えがないあたしは助かっちゃった。
「ごはんの準備しちゃうから、司さんも、シャワー浴びてきて。」
恥ずかし過ぎて、司さんを直視できなくて、それだけ告げて、あたしは朝食の準備に取り掛かった。
昨日買ってきておいたパンとウインナー、卵ぐらいしかないけれど、仕方がないよね。
コーヒーメーカーには、備え付けのブルーマウンテンをセットした。

しばらくして、同じようにバスローブ姿の司さんがダイニングに入って来た。
てっ、照れる・・。

「凄いよね。バスタオルもバスローブも備え付けてあるなんて、ホテルみたい。本当にこんなところにあたしが住んでいいのかな。」
「いいんじゃねぇの。良かったじゃん。」
「うっ、うん。」
やだやだ、朝からこんな格好じゃ、会話も続かないよ。


「そうだ、テレビ付けようか。」

あたしは慌ててリビングに向かい、テレビの電源を入れた。
丁度、土曜日の朝遅めのニュース番組が流れていて、そのニュースキャスターの言葉に、あたしは耳を疑った。

『今季決算で大幅黒字を達成した道明寺ホールディングス日本支社長の道明寺司氏は、昨日の会見で、来年度の利益目標を更に上方修正する方針を____』

リモコンを持っていた手が震える。

ドウミョウジ ツカサ___

恥ずかしくて、思い出さないようにしていた昨日の記憶。
その中で囁かれた言葉。
あれは・・・


次に映し出された会見の様子。
その画面で堂々と報道陣に対座しているその男性は・・・

あたしは、ゆっくりとダイニングを振り返った。

あたしの目の前にいたのは、


道明寺ホールディンス日本支社長
_____道明寺司  
その人だ。



 

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  1. 俺の女
  2. / comment:6
  3. [ edit ]

こんばんは(*^^*)

  1. 2017/02/04(土) 22:07:05 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手、ありがとうございます。
つくしちゃん、やっと名前と顔が一致しました。昨日の声は聞こえていたけど、具体的な人に結びついていなかった・・という感じと考えて書きました。私の中では、司君は騙し討ちしちゃった訳じゃないんです。言おうと思ったけど、夢中になっちゃった・・でも、言わなきゃと思ってギリギリで告白。
まぁ、司にとっては、自分の素性を知ろうが知らなかろうが関係ないっちゃ、関係ないんだろうなぁ。どっちにしても、つくしを手に入れるためなら何でもしちゃいそう。このつくしも、覚悟決めたら強いタイプかなと。
という訳で、明日になります。えへ。

四葉様
朝からお疲れ様でーす!ええ?美しいかな?ありがとうございます。つい、甘いのを書きたくなっちゃうんですよね。これが私のワンパターンたる所以なんだろうなぁ。

悠●様
>だから何?  そっ、そうですよね。いや、そうなんですよね。支社長だったらどうな訳??って言ってやりたいですね。あは。

す●様
うぉ。素性を明かしたとは思われなかったという点に驚きました。素敵な睦言だと。おお~。ちょっと嬉しいです。

ま●様
凄い!覚えていらっしゃったんだぁ。いや、そこの部分はですね。何故、つくしが司のこと知らない訳?ということをちらりとブロともさんからご指摘いただいた時に自分で説明がましく書いたところで、痛いぐらいに覚えているんですよ。だから、明日のお話の中にちらりとそんな内容が出てきます。
自己満足してたけど、皆さん結構細かいところ、覚えて下さっているんですねぇ。感激。っていうより、これからも気を付けなきゃ、です。

新●様
司、意地悪?ですよね。うん。ゴメンナサイ。一杯一杯だったということで、お許しください。私が、どーしてもこれを書きたかっただけなんですけどね。それから、こちらのつくしは案外強い子です。なので・・・明日、お楽しみに。

ではでは。続きは明日のAM5:00です!

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  1. 2017/02/04(土) 16:15:14 |
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  1. 2017/02/04(土) 14:57:18 |
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  1. 2017/02/04(土) 09:33:06 |
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  1. 2017/02/04(土) 05:29:44 |
  2. |
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うほっ!

  1. 2017/02/04(土) 05:23:04 |
  2. URL |
  3. 四葉
  4. [ edit ]
な、なんだ、この朝の情景の違いわ!うちなんて・・・(´༎ຶོρ༎ຶོ`)Happyendingさんの司とつくし、美し過ぎる。とうとう司の素性を知ってしまったつくし。どんな風に感じるのかな?ドキドキドキドキ。

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