花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

すみませーん。
間違って0時に予約したみたいで、眠いのに頑張って二次サイト巡りしてたら、自分の記事に気が付きました。
なので、5:00は投稿はありません。
この時間でも結構見ている方いらっしゃるんですねぇ。
消そうかと思いましたが、拍手も頂けていたので、このままで。
ではでは~。おやすみなさーい。
*****



目覚めてからも、俺の素性については何も触れてこなかった牧野。
昨日の俺の言葉を覚えているのか、どうなのか。
それを知ることはできなかったが、いずれにしても、こいつが昨夜俺を選んでくれたという時点で、結果としては何も変わらねぇはずだ。

バスローブを着てリビングに出ると、朝食を準備する牧野の姿。
昨晩やっと手に入れた、俺の女。
そろいのバスローブ姿に、幸せが込み上げた。


牧野がスイッチを入れたテレビ。
その画面に映った俺の姿を見て、こいつが何を思ったか。
こいつの後ろ姿が少し震えていた。
けど、今更何を戸惑う必要がある?
昨日、ギリギリのところで名前は伝えていた。
牧野からしたら、騙し討ちのように感じるかも知れねぇけど、決してそうじゃない。
そもそも、俺を受け入れると決めた時点でも、牧野は俺の名前を聞こうとはしなかった。
それは、俺の名前がどうであろうが、仕事がなんであろうが、お前は俺に決めてくれたってことなんだろ?


振り返った牧野の目が、大きく見開かれている。
「どうみょうじ・・つかさ・・」
そう呟いて、床の上にペタンと座り込んだ。

俺は牧野に駆けよって腰を落とし、彼女の手からリモコンを離し、その両手を包み込んだ。
「おう、昨日、教えてやっただろ?帰国してから、メディアには出てねぇんだ。けど、決算報告は俺の仕事として避けて通れねぇよな。前任者の業績もあるしよ。」
わざと茶化すような言い方をしてみたが、こいつの表情は硬い。

牧野は俺をじっと見つめていた。
言葉は何も発さない。
それが、どうにも怖くなった。
まさかとは思うが、今更、付き合わねぇとか言い出さねぇだろうな。


「どうして、教えてくれなかったの?」
やっと出た、牧野からの言葉。
その疑問が、案外普通でホッとする。
「言おうとしたら、お前が言わなくていいっつったんだろ?」
「そうだけど。」

牧野の目に涙が溜まる。
「あっ、あたしのことは・・遊び・・なの?からかって・・た?」
ビクビクしながら聞いてくる牧野が、可哀そうでもあり、可愛くもあるが、それって俺を信用してないってことだよな。
「んな訳ねーだろ。怒るぞ。」
「怒りたいのは、あたしっ。」
牧野が真っ赤な目をして、俺を睨む。
「何でだよ。」
「どこの世界に、会社の上司と付き合う新人がいるっていうのよ。」
「はぁ?ここにいんだろ?それに、会社で知り合ったんじゃねぇだろ。入社する前から恋人だったんだから、別に問題ねぇだろうが。」
「問題ある。」
「ない。」

俺たちは、互いに一歩も譲らない。
「じゃあ、何か?俺の立場を知ったから、別れるってことか。昨日のことはなかったことにするんだな。」
意地悪だとは思ったが、そう言わずにはいられない。
お前はそんな簡単に、俺から離れられんのかよ。

すると、牧野がボロボロと涙をこぼした。
「そんなこと言ってないじゃん・・。」
ヒック、ヒックとしゃくりあげて泣き出した。
しゃーねーなぁ。
俺は片手は握ったまま、もう片方の手で牧野の頭を抱えて自分の胸の中に囲った。

「俺は、お前と別れる気なんて毛頭ねぇよ。それに、俺とお前の個人の問題だろ?仕事は関係ねぇだろ?」
「そうだけど・・。」
「じゃあ、後は何も気にすんな。」
「う・・ん。」

牧野がぐちゃぐちゃの顔を上げて俺を見た。
「本当に大丈夫?」
「あぁ。」
「後から怒られたりしないの?」
「つーか、誰に怒られんだよ。」
「しっ、支配人・・とか?」
「俺を誰だと思ってんだ?」
「ドウミョウジツカサ。」
「文句なんか言わせっかよ。」
そう言ってやると、牧野は少し安心したようだ。

「そうだよね。道明寺ホールディングスとメープルは職場は別だもん。心配しなくてもいいよね。仕事で会う訳じゃないもんね。」
そう言って、少しだけ笑った。

それが、そうだなとは言いきれない俺。
でも、それはお前が悪ぃんだぜ?
メープルで行われる、新規企画はきっと牧野の担当になる。
それを指揮するのは、親会社の俺だなんて、今は言えない。
これ以上、ごちゃごちゃ言われるのも面倒だし、いずれ分かった時に何とかする。
こいつだって、俺と別れる気なんかねぇんだから、大丈夫だ・・と腹をくくった。

床に座り込んだ牧野を抱え上げソファに座り、俺の膝に乗せた。
ぎゅっとしがみ付いてくる牧野。
しばらく無言で抱きしめ合った。
いや、無言って訳じゃねぇ。
こいつお得意の独り言は健在だ。

「司さんが道明寺司だなんて、反則だよ。」
「だいたい、それなら、なんでマスターが教えてくれないの?通用口の鍵、預けるなんておかしいって思ってた。」
「ううん。普通、支社長が来てるなんて思わないよね。もしかして、先輩たちも知らないのかも。」
「やばっ、あたし、メープルの廊下走ったとこ見られちゃったよ。」

だんだんと、深刻な様子ではなくなってきたのか、今更なことを言い出した。

「言っとくけど、あのBarで俺のこと知らなかったのは、お前だけだぜ。」
「へ?」
「つーか、俺からしたら、百歩譲って俺の顔を知らなかったとしても、司っつー名前でピンと来てもいいと思うけどよ。」
「うう~。だってね。メープルは道明寺ホールディングスの100%子会社だけど、メープルの役員は、道明寺ホールディングスからの出向じゃないし、基本方針は親会社から独立した企業だよね。」
「まぁ、そうだな。」
「道明寺ホールディングスでメープルの方針に関わる人といえば、道明寺楓社長だもん。楓社長のことは、入社試験の前にたくさん勉強したけど。」
「なんだよ、ババァのことは勉強して、俺のことは知らねぇのかよ。」
はっと、口を噤む牧野。ますます、墓穴を掘ってる女。

「だって、入社試験の頃は、日本支社のトップは別な人だったもん。司さん、支社長になったの1月からだよね。道明寺財閥の御曹司が帰国したことは知ってたよ。けど、メープルに直接は関係ないと思ったの。今までだって、日本支社の幹部はメープルの経営方針に乗り出して来てないもの。」

東京メープルは、道明寺ホールディングスが100%の株式を所有している、完全子会社だ。けど、特徴的なのは、日本支社からは役員を擁立していないという点。それは、互いの利益を尊重し、対等の立場で経営を考える必要があるからだ。

しかし、来年度からは、メープルの経営方針には、道明寺ホールディンス側も関わっていく。それが、俺が日本に帰国した理由の一つでもある。やや、マンネリ化した東京メープルを新しいステージに導くことが俺に課された役割だ。実際ニューヨークメープルの経営には、ババァが大きく関わっていた。
ふっと俺の頭にある考えがよぎる。
こいつを日本支社に引き抜いて、メープルへ出向させるっつー手もあるな・・。いや、さすがにそれはやり過ぎか。こいつも怒りそうだな・・。

あれこれ、ブツブツ言い続けている牧野に対し、色々と考え込む俺。

「司さん、何考えてるの?」
突然聞こえた牧野の声に我に返って、彼女を見返した。

「ねぇ、あたし、今まで通りでいいのかな?」
「何がだよ。」
「その・・態度・・とか?」
「その態度が改まんのか?」
「いや、無理だけど。」

「何度も言うが、俺はお前の恋人であって、それ以上でもそれ以下でもねぇだろ?」
そう言ってやると、牧野は真っ赤になった。
「うっ、うん。」
「じゃあ、グダグダ考えんな。俺は、お前の恋人で、ただの男だ。」
「ただの男っていう言い方はどうかと思うけどね。」

牧野の瞳に覚悟が浮かぶ。
俺は、こいつのこういうところが好きだ。
グダグダ言うくせに、一度決めたら、突き進む強さ。
だいたい、俺にマフィンを渡したり、ムースを渡したり、やると決めたら度胸がある奴なんだ。
自分で決めたことは最後まで貫く強い意志を持った女。

素直すぎて、騙されやすいのは玉に瑕だが、それはこれからは俺が守ってやるから心配いらねぇ。
こいつが、誰のものにもなる前に俺が見つけられて良かったぜ。この幸運に感謝する。


その後、牧野は自分らしさを取り戻し、二人で朝食を摂った。
食パンっつーのが、妙な固さで参ったが、普段朝食なんてまともに摂らない俺が、こいつにいいとこ見せたくて、朝食を完食するんだから不思議だよな。
あぁ、コーヒー豆はこだわっといて正解だった。やっぱ、朝はブルマン飲みてぇしな。
今朝飲んだブルーマウンテンは、今まで飲んだコーヒーの中で一番うまかったと思う。



 

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一度覚悟を決めたら強いつくしちゃんです。
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  1. 俺の女
  2. / comment:3
  3. [ edit ]

こんばんは(^^♪

  1. 2017/02/05(日) 21:03:43 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手ありがとうございます。
やってしまった投稿ミス。でも土日だったからか、たくさん起きている方がいらしたみたいで、気付いたときにはたくさんの拍手を頂いてました。ありがとうございます。
書いている途中で投稿しちゃったって訳ではないので、まぁいっか。

ね?このつくしちゃんは強い子でした。
メープルの総合職10名に選ばれる一応エリートの設定でもあります。(ま、私にはホテル業界なんて分からないんですけどね。えへ。)
いや~、無事に恋人になってよかった。ほっ。

さてさて、
悠●様
いつもコメントありがとうございます。案外さらっといけました。

ス●様
ここまで引っ張ったから、もうさすがに覚悟はできてるでしょっ、つくし!一流企業に就職が決まるような才女でもあるはずなので、グズグズしてばかりではないだろう・・と思っています。

新●様
とりあえず、大丈夫だったでしょう?えへ。

ま●様
そうここから・・ですね(笑)


ではまた、明日のAM5:00に。
今度は間違えないぞ~!

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  1. 2017/02/05(日) 09:33:08 |
  2. |
  3. [ edit ]
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  1. 2017/02/05(日) 00:16:06 |
  2. |
  3. [ edit ]
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