花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

今日は、自宅から生活用品や衣類を運ぶという牧野。
荷物をまとめるのに時間がかかるから、一度牧野を自宅に送って、午後にもう一度迎えに行くことになった。
別れ際のリムジンの中、
「お前の両親に挨拶でもしとくか?」
と真面目に聞いた俺に対して、
「何言ってんの?司さんと暮らすわけじゃないでしょう?そんなの、要らないし。」
とバッサリ切り捨てられ、俺は一人、リムジンに残された。

ホントあいつは馬鹿だな。
俺がお前に一人暮らしなんてさせると思ってんのか?
お前があそこで暮らすなら、俺もそこで暮らすに決まってんだろ?

こうしちゃいられねぇ。
牧野を迎えに行く前に、俺の荷物もあの部屋に入れとかなきゃなんねぇな。

俺は速攻で、牧野の寮であるマンションに戻り、最上階のペントハウスを目指した。
ペントハウス専用のエレベーターは、何故か6階にも止まるように作り直されている。
そして、この6階の住人は牧野しかいない。
このマンションのオーナーは俺だし、最上階は俺の部屋だ。

これを知ればまたあいつは怒るんだろうな。
でも、仕方ねぇだろ?
俺の女になった時点で、お前は俺から逃げられねぇんだから。



*****



荷物の整理をしながらも、昨日の夜のことがチラチラと頭をよぎる。
痛かったけど、幸せだった昨日の記憶。
それから、司さんの素性のことを考えた。
まさか、道明寺ホールディングスの支社長だったなんて。
でも、だからといって、今更何が変わるの?
あたしは司さんのことが好き。
今更、この気持ちが無かったことになんてできないよ。

初めから彼の素性を知っていたら、どうだったかな?
それでも、結局回り道をしたとしても、あたしは司さんを好きになっていたに違いない。
それに・・たぶん、あたしは、司さんを初めて見たときから彼に惹かれてた。
支社長じゃなかったとしても、相当なお金持ちで、あたしとは釣り合わない人だって分かってた。
それでも、好きになることを止められなかったんだ。

あたしは司さんを信じてるから。
何も心配は要らないよね。


スーツケースとボストンバックにとりあえずの洋服や小物を詰めて、司さんが迎えに来てくれるはずの15時を待った。
あたしの引っ越しを手伝うつもりで、弟の進も家にいたんだけど、司さんが強引に手伝うって言うから、お願いすることにした。
最近はなかなか家族4人でゆっくりすることもなかったから、居間のちゃぶ台を囲んで、4人での会話も弾む。

「つくし、そういえば、昨日はどこに泊まったの?いい年なんだから、外泊ぐらいで文句はないけど、心配するじゃない。」
とママ。
「そうだぞ。帰らないなら、連絡ぐらいしなさい。」
とパパ。
「バカだな。彼氏もいない姉ちゃんが、やましいことなんてある訳ないだろ?どうせ、優紀さんちにでも行ってたんじゃないの?」
と進。
「ちがうしっ。かっ、会社の寮に泊まったんだもん。ほらっ、こっ、これからの準備もあったから。」
焦りまくるあたし。

「ねぇちゃん、本当に引っ越し手伝わなくていいの?冷蔵庫もベッドも布団も付いてるって?」
「うん。そうなの。」
「凄いわねぇ。さすが一流企業は違うわね。」
「ママ、それはパパに対する嫌味かい?」
「ねぇちゃん、俺、遊びに行ってもいい?」
「えっ?」
「どうせ今から行くんでしょ?俺も付いて行っていい?」

・・・まずいよね。
よく考えたら、司さん、そろそろ来ちゃうかも。どうしよう?
そーっとスマホを確認すると、いくつもの着信が入ってる。
やばっ。もう来てるのかも!

と思った瞬間、うちの襖がガタンっと開いた。


「お前、遅せぇよ。何してんの?」
現れたのは、当然と言えば当然の、司さん。
空けた襖に片手を突き、襖の上辺に頭をぶつけそうにしながらこちらを見ている。

しーんと静まり返るうちの和室。

意外にも勇気をもって言葉を発したのは、パパだった。
「つっ、つくし。こちらは?」
「えっ。あたしっ?」
って、あたし以外に誰が答えるのっ、って自分で一人ツッコミ。

あたしの彼?って言ったら、パパもママも驚いちゃうかな。
えーと。えーと。
あたしの頭はフル回転。

「道明寺司です。つくしさんと、お付き合いをさせていただいています。」

どひゃ~。司さん、凄いっ。ストレートすぎる。
そうだよ、昨日からあたし達、本当に恋人同士なんだよね。
でもさ、まだ、両親に紹介できるレベルじゃないよね?

あたしは、その時のパパ・ママ・進の間抜け面を一生忘れられないと思う。
そして、あたしを含めた4人が見上げる司さんは、どこまでも完璧なスーツ姿だけど、足元は革靴を履いたままという、ややシュールな姿だし・・。

「ちょっと、ちょっと、待って。これは、違うの。パパ、ママ。違うから。司さん、ちょっとあっちに行ってて。」
「ちょっと、ちょっとってうるせぇな。ちゃんと挨拶させろよ。」
司さんの背中を押して、玄関へ誘導する。

「お前の荷物、これだけか?」
「うっ、うんっ。」
それを確認すると、運転手さんがスーツケースを運び、司さんが、ボストンバッグを持った。

あわわ。
「じゃあ、パパっ、ママっ、進っ。行ってくるから。じゃあね。また、連絡するからっ。」

「「「いってらっしゃーい!!!」」」
さっきまでフリーズしていたくせに、突然動き出して、玄関先まで出て来た三人が、大きく手を振っていた。

もう、恥ずかしいったらありゃしない。
パパもママもどう思ったのかな。
司さんのことも、どう思ったんだろ。
あたしはアタフタしながら、司さんの背中を押し続け、二人急いでリムジンに乗り込んだ。


「どーして勝手に入って来たのっ??」
「何度も電話しただろうが。」
「そっ、そうだった・・」
「それに、やっぱ、挨拶しといた方がいいだろ?」
「どうしてよ。別に付き合ってるだけで挨拶なんて要らないでしょ?」
「いろいろ、責任ってもんもあるしな。」
「責任っ!?」

なんだか、司さんが、勝手に突っ走っちゃってる気がする。
あたしたちは、恋人同士になった訳し、そりゃ、昨日はそーいう関係になったとは言え、責任だなんて。

そうこうしているうちに、リムジンがマンションに到着した。
でも着いたのは、昨日みたいに正面玄関前ではなくて、地下の駐車場。

一緒にリムジンを降りて、あたしが自動ドア前の指紋認証をしようとしたら、前を歩いていた司さんが、画面をタッチした。
えっ?

自動ドアが開き、そのまま中に入る。
そして一番奥のエレベーターも司さんの指紋認証で開いた。
えっ?

肩を抱かれて連れ込まれたエレベーターは、押しボタンがロビー階と6階と最上階しかない。
司さんは迷わず6階を押した。
えっ?

6階でエレベーターを降りて、あたしの部屋の前。
司さんは胸ポケットから取り出したカードキーで、あたしの部屋の扉を開けた。
ええ~っ!!!

そのまま靴を脱いで、部屋に入って行く司さん。
慌ててあたしも追いかけた。

ドカッとソファに腰を下ろし、
「やっぱ、なんか緊張したな。」
と言いながら、締めていたネクタイを緩めだす。

何?これ?
司さん、くつろぎ過ぎ・・って、そんなことじゃない。
なんで、司さんがこの部屋に入れるの???

「なんで・・?」
やっと出たあたしの言葉。

「あ?このマンションは元々俺のもんだし。今日から、俺もここに住むから。」

ええっ!ええっ!ええ~っ!!!
あたし、そんなこと全く聞いてないしっ!
あっ、ありえないっつーの!!!



 

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  1. 俺の女
  2. / comment:4
  3. [ edit ]

こんばんは(*^^*)

  1. 2017/02/07(火) 01:36:50 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手ありがとうございます。
前半もいよいよ終盤です。

さてさて、
悠●様
結婚までは程遠いです。どうしようかな~。

ス●様
入社式、書きたいです。でも、土台を固めないと進めなくて・・

四葉様
司、だんだん、カッコよさが崩れてきている気がする・・

ま●様
そうなの、そんなカラクリが!

H●様
なんかやけに楽しく書いてしまいました。「まさかの~」を引きずってたかな?

  1. 2017/02/06(月) 08:04:07 |
  2. URL |
  3. 四葉
  4. [ edit ]
きゃーーー!司さん、積極的♪しかも、大人だわ♪甘さとドキドキとワクワクがてんこ盛りの展開に、朝からハァハァ言ってます\(//∇//)\

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/02/06(月) 07:35:07 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/02/06(月) 06:19:08 |
  2. |
  3. [ edit ]
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