花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

4年の遠距離恋愛の末、あたしを迎えに来てくれた彼。
あの頃よりも、一回りも二回りも逞しくなって、彼はあたしの前に現れた。


元々見た目が良かったのは知っていた。
だけど、全然あたしのタイプじゃないって思ってた。
彼の気持ちを受け入れられないって思ったこともあった。
彼があたしを想う気持ちの10分の1しか好きじゃないかもって伝えたこともある。

じゃあ、あたしは何で彼に惹かれたの?

彼はいつも真っすぐで、駆け引きなんか絶対にしない。
どんなことがあっても、あたしのことをずっと好きでいてくれた。
そんな一途な彼に、あたしはいつの間にか惹かれていた。

あの頃、彼に言われた言葉を忘れられない。
____俺は、お前がいなきゃ、幸せになれない。


でもね。あたしだって、あなたがいなくちゃダメなんだよ。
知ってた?


あたしの前でだけ、少年のような彼。
あたしにだけ見せてくれる自然な姿が一番好き。
カッコよく見えるけどね、ヘタレなところもあるの。
あたしの前ではいろんな表情を見せてくれる、そんな彼が大好きになった。


そして、いつしか、形勢は逆転していたと思う。
いつも素直になれないあたしが、うまく表現することは難しかったけれど、
いつの間にか、彼のことが好きで、好きで、堪らなくなっていた。


一度は諦めようと思ったこともあった。
これで最後にしなきゃと思った。
けど、彼を目の前にしたら、やっぱり諦められなかった。

ニューヨークになんか、行かないで。
あたしをおいて行かないで。
_____あたしは、あなたがいなきゃ、生きていけない。



けれど、結局、ニューヨーク行きを決めた彼。
あたしにはその覚悟を止めることなんて出来なかった。
それは、別れの選択ではなくて、あたし達の未来を想っての決断だったから。
遠距離恋愛は、あたしが自分で選択した。
あの時、彼について行ったとしても、きっとあたし達は続かなかったと思う。
それは、やっぱり、あの時のあたし達は、幼過ぎたから。
だから、二人の未来を掴むために、4年間は別々な道を歩くことを決めた。



ニューヨークへ渡った彼は、ますます素敵になった。
雑誌やTVのニュースで彼を見ることも増えた。
タイプじゃないと思った彼に、今ではドキドキが止まらない。
だけど、あたしは彼の見た目を好きになった訳じゃない。
だから、彼を好きな気持ちは、絶対に絶対に、他の女の子なんかに負けはしない。

そう思うのに、不安になる。
4年後に、あたしは彼の隣に並べるのだろうか?
彼に釣り合う女性になれるのかな?

それは、家柄とか資産とか、そういうことじゃない。
彼の努力に見合う女性になれるかどうかという話。
初めはその端正な容姿が注目されていた彼は、みるみるうちにビジネス手腕も注目され始めた。
彼の両親同様に、将来、彼は世界経済を動かす男になる。
その隣に並ぶ女性は、果たしてあたしで務まるのかな。

彼が、あたしを迎えに来るために、努力を続けていることは分かってる。
それならば、あたしだって、頑張らなきゃいけない。
彼の努力に恥じない女性になりたい。
そして、ずっと、彼の隣を歩いていきたい。
ずっと、彼の傍にいたい・・・


法学部へ進学したあたしは、二回生に上がる前に、経済学部へ学部変更した。
法律の道を歩むことはあたしの憧れでもあった。
その道は、あたしの憧れの女性が目指した世界。
でもね。
これからずっと彼の隣にいるために、彼と同じ世界を見たくなった。
例え遠く離れていても、見つめる先は、少しだけでも同じでありたかった。
彼の100分の1でもいいから、彼が身を投じている世界の事を知りたかったって言ったら笑われる?


TVモニターに映る彼の所作は完璧。
容姿端麗というだけじゃない、生まれながらの品の良さ。
一朝一夕に身に付くものじゃない。
でも、あたしだって諦めたくなかった。
彼に恥ずかしい思いなんてさせたくない。
彼の隣に立つにふさわしい女性になりたい。
だから、あたしは、自分の立ち居振る舞いも見直した。


ねぇ、道明寺。あたしの努力に気付いてくれる?
あたしのこと、褒めてくれる?
頑張ったなって言ってくれる?


英徳で出会った友人達には当たり前のことが、
あたしにとっては当たり前じゃない。
初めは、それでいいと思ってた。
彼だって、それでいいと思ってくれていたはず。
『お前はずっと変わるなよ。』って、電話の度に言われていた。

でもね。それはズルイよね。
あなたはどんどん変わるのに、あたしだけ変わらないなんて、ズルイじゃない。
あたしだって、あなたに追いつきたいの。
あなたをドキッとさせたいの。
あたしから目を離さないように、あたしに釘付けになって欲しいんだから。
大きな声では言えないけれど、それがあたしの原動力。


あたしがあなたから目が離せないように、
あなたもあたしから目を逸らさないで・・・



***



日本へ帰って来た彼は、日本支社の支社長になっていた。
あたしは初めから彼の会社への就職を希望していた。
彼もそれを望んでいたと思う。
むしろ、他社への就職なんて許してくれるはずがない。
就職活動なんかしなくても、あたしは彼の会社に入れたはず。
彼もそんなことを言っていた。
だけどあたしはコネ入社なんて嫌。
だから・・・
あたしは彼に黙って、彼の会社にエントリーした。

彼の傍にいるために、大学で必死に学んだ。
彼の隣に立つために、マナー教育も頑張った。
ねぇ、あたしはあなたに見合う女性になれたと思う?


最終面接で、真正面に座ったのはあたしの彼。
彼の驚いた顔は忘れられない。

『入社後は、どのような仕事に付きたいですか?』
と、彼の隣の男性から質問を受けた。

あたしは正面の彼に視線を合わせた。
『秘書課が第一希望です。』





その日、モテるパワーは全て使い果たして、フラフラとアパートに帰ったあたしを待っていたのは彼だった。
慌てて、狭い部屋の中へ一緒に入った。

二人分のコーヒーをテーブルに並べ、彼からの言葉を待つ。

『牧野、頑張ったんだな。』
一番聞きたかった言葉を、彼がくれた。

『お前に惚れ直した。』


その言葉を聞いた瞬間、あたしは彼に飛びついた。
二人で床に倒れ込む。
あたしからのキスを彼が受けてくれた。

その唇がゆっくりと離されて・・・

『結婚しよう。』
彼からのプロポーズが聞こえた。



 

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  1. Happy Valentine's Day (完)
  2. / comment:4
  3. [ edit ]

こんばんは~!

  1. 2017/02/15(水) 00:31:57 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
たくさんの拍手、ありがとうございます。
実は、後編・・ちょっと変えようと思ったら、あちこち変えることになって、気が付いたら、日付変わってた・・・。
変えてよかったのかどうかは、よく分からないんですけど。まあ、ヨシ。もう、眠い(笑)。


さてさて、
じゅ●様
コメントありがとうございます。そう、司が頑張っている間、つくしも頑張っていた。お互いに、惚れ合ってるんですよ、この二人。あぁ、いいなぁ。

えへ。四葉様は、某サイトの交流会でお知り合いになってもらえて、それまでは、コメントなんて恥ずかしくてできなかったんですけど、最近は気にせず投稿できるまでになりました(笑)。私、コメント苦手なので、じゅ●様も含めて、コメント上手な方を尊敬しています。また、是非(^^)

四葉様
ラブレター。そうかも。そうかも。そりゃ、結婚もするっしょ!ね。頑張ったんだもんね、二人とも!

スリ●様
うん。バラード。そんな感じを意識はしていました。いつもとは、ちょと違う感じにしたいというか。短編はお話を短く終わらせるために、しっとりしがちな気がします。1話にまとまるのが、凄く苦手。あ、私の場合です。短編も長編も苦手な私は、きっと中編ぐらいがちょうどいいのかも・・・。


ではでは、急遽、内容を変えてみた、後編。
お楽しみに!

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/02/14(火) 07:19:57 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

まるでラブレター

  1. 2017/02/14(火) 07:06:54 |
  2. URL |
  3. 四葉
  4. [ edit ]
つくしの思いが沢山詰まった物語は、まるで司へのラブレター。お互いがお互いの為に頑張った月日が報われたラスト。結婚しよう。司、カッコいいぞ!そして、コメ一番乗りかと張り切るものの二番乗りだった。(*゚▽゚*)

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/02/14(火) 05:31:07 |
  2. |
  3. [ edit ]
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