花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

「恐ろしいほどに順調で、驚いております。」
「はぁ?」

牧野が働き始めて2週間以上が過ぎた。
普段の仕事は互いに忙しい。
あいつは、ベルガールって業務を覚えるのが大変らしいし、俺もメープルだけに関わっている訳じゃねぇからな。

あいつも今月は初期研修で、いっぱいいっぱいの様だ。
さすがに、新入社員にいきなり多くを望むことはできない。
とりあえず、メープルの短期プロジェクトは、あいつに企画書を書かせている。
逐一メールでやり取りをして、訂正させたり、考えさせたりしている。
長期計画については、焦るつもりは無く、しっかりとした企画書を提示してから、プロジェクトチームを組むつもりでいる。

まずは、短期プロジェクトの企画案を、そろそろ動かしていくつもりだ。
国内外の高級志向の顧客への〈非日常〉という提案。
道明寺HDがバックについた、メープルならではのアクティビティの提案。
牧野の提案を具体化していく。


そんで・・俺たちの生活はというと・・・
至って順調。
牧野はまだ、宿直はなく、4月は基本定時勤務だ。
帰宅してから、企画を練ったり、調べものをしたりしているようだ。
俺は、できるだけ毎日牧野に会うために、仕事はハイピッチで進めている。

毎日牧野に飢えている俺は、あいつから見ると、
「司さん、犬みたい。」
だそうだ。
がっついている自覚は・・・自分でもある・・。
でも、仕方ねぇだろ?
恋人と、ほぼ一緒に暮らしてんだ。
この道明寺司が「犬」呼ばわりされようとも、一向に構いはしねぇ。
が、毎日牧野を抱こうとする俺に対して、あいつは、言いやがった。

「あたし、最近、すぐ眠くなっちゃうんだよね。11時にはもう眠いの。司さん、11時に帰って来なかったら、先に寝ちゃうからね。ご飯はレンジでチンして食べてね。」

・・・。
メシはともかく、先に寝られちまったら、どうしようもない。
ってな訳で、俺の門限は11時になった。
俺は11時にはマンションに帰るべく、超特急で仕事を終わらせている。
そりゃ、毎日って訳にはいかねぇけどな。


ニヤニヤと顔が緩んでいたんだろう。
西田が気持ちワリィもんでも見るみたいに、俺を見た。
何だっつの。
仕事はちゃんとしてんだろうがっ。

「今日は、12時から、東西商事の加藤専務と会食です。」
「あぁ、覚えてる。あのオッサン、結構難しいんだよな。」
「そうですね。前任者も苦労していたようです。」
「あそこの太陽光発電技術は、欲しいんだよな。うちも一つ絡みたい。」
「加藤専務はなかなか癖がありますから、1回の折衝では厳しいですね。」
「道明寺がもつ沖縄の土地を提供して、向こうの技術開発に協力してもいい。」
「用意はしてございます。それから・・」

西田の眼鏡が光った。
「加藤専務のおもてなしは、牧野さんにお願いしています。」

あ?牧野???



*****



なんだよっ、これっ!!

加藤のオヤジを出迎えるために正面玄関にリムジンを付けた。
すぐに、ドアが開き、ロビーへ誘導される。
もちろんオヤジはまだ到着していない。
牧野が来るっつーから、俺はワザと早めにでてきたんだ。

前方から、小柄な女が歩いてくる。
つーか。見たことがある。
見たことあるどころじゃねぇ!牧野だっ!

お前、何だよ、そのカッコ。
聞いてねぇぞ。

臙脂(エンジ)色に黄色パイピングが施されたジャケット、黒のミニスカート、で、その帽子は何だよっ。
少しだけ斜めに被された、円筒形の臙脂色の帽子。
なんだ?なんなんだ?
コスプレか?
可愛すぎんだろっ!
これが、ベルガールって奴なのか?
そうなのかっ??

俺は、ホテルにしても、仕事にしても、案内を女に頼むことは一切ない。
全て前もって西田が手配をしているし、周囲はSPが囲んでいるし、俺の女嫌いは有名で、そういったことは徹底されている。
だから、いままで、ベルガールが俺に近づくことなんて無かったんだ。
特に、メープルなんて、いつもは地下から入ってっから、正面玄関なんて、殆んど使わない。
けど今回は、牧野が加藤専務を接客すると西田に聞いた俺は、わざと正面玄関を利用した。


「お待ちしておりました、道明寺支社長。先に、お部屋へご案内致しましょうか?」
牧野か?
お前、本当に、牧野か?
別人のように、完璧な接客態度に、声も出ない。
何が、ご飯はレンジでチンして食べろだ。
別人だろーがっ。

俺の代わりに西田が答えた。
「加藤専務を待ちます。」
「畏まりました。それでは、こちらのソファへ。」

俺の前を歩く、小さな牧野が可愛すぎて、ガン見しちまう。
つか、これ、毎日やってんのか。
俺は、全く知らなかった・・・ベルガールって奴を。
牧野が、こんな公衆の面前で、笑顔を振りまきまくってるなんて、知らなかった・・。


「もうしばらく、お待ちくださいませ。」
そう言って頭を下げ、またロビーへ戻っていく牧野。

「西田・・・お前、知ってたのか?」
「何をでございましょう。」
「牧野だよ。あいつ、毎日あんなことしてんのかよ。」
「四月中はベルガールと聞いておりますが。」
「ちっ。おい、加藤のオッサンはもういいから、牧野を下がらせろ。ロビーをあのカッコでウロチョロさせんな。変な男が付いたらどうすんだ!」

「はぁ。しかし、あれは、牧野さんの立派な仕事です。そんなことを言えば、牧野さんの立場が悪くなります。」
「ぐっ。」

「それに、加藤専務は、The Classicで牧野さんを気に入っていましたから、是非にと牧野さんに案内をお願いしたのです。」

はぁ?
西田が牧野に頼んだ?
お前、何考えてんだよっ。
しかし、加藤のオヤジ。
牧野に、気があんのか?
老いぼれジジイだろうがっ。


数分後、玄関に、加藤のオヤジが現れた。
俺が、立ち上がると、後ろから西田の声が聞こえた。

「支社長、冷静にお願いいたします。」

しかし、俺はこの後、牧野の更なる秘密を知ることになる。
あいつは___
俺が思っていた以上の女だった。



 

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  1. 続・俺の女
  2. / comment:4
  3. [ edit ]

あわわ・・・

  1. 2017/02/27(月) 21:56:11 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手をありがとうございます。
あわわ・・・です。
わーん!そんなたいした秘密じゃなかったんですけど・・。でも、司さんにとってはたいしたことかな(笑)。
皆様の期待に沿えないかもしれないですが、ごめんなーい。
ごめんなさいのおわびじゃないですが、明日の美作さんのBDに向けて、ひとつお話を考えていて、今晩中には書きたいと思っています。それは、明日の夕方までに投稿できたらいいのですが。

さてさて。
悠●様
司の過去や、恐らくセレブ度合いも深くは知らないため、かなり自由奔放なつくしを思い描いています。強い子なんです。えへへ。

四葉様
コメントありがとうございます!最近、そちらにコメント入れる余裕がなくて、読み逃げばかり。でも、明日ちょっと余裕あるから、一番乗りしたい!って変な目標。そんなに、大した秘密じゃないの~。やばい、やばい。

スリ●様
つくしちゃん、可愛いんでしょうね~。ベルガール。私の想像するつくしちゃんは、いつも原作よりかなり可愛い設定(笑)。だって、司の彼女なんだもーん。ね?えへへ。いや、ほんとうに、どうしましょう。前ふりしすぎてしまいましたっ。

おか様
たいしたことなくてごめんなさいかも~。懲りずに、遊びに来て下さいね!

ま●様
ヤバイですね、司さん。もう、クールな印象が崩れちゃってます。つくしにリードされつつある(笑)。ま、これから、山あり?谷あり?頑張ってもらいましょー!


さてさて、明日もAM 5:00に。
夕方には、もう一話アップしたいと思っています。

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/02/27(月) 09:40:22 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

ドキドキしてきた

  1. 2017/02/27(月) 08:28:15 |
  2. URL |
  3. 四葉
  4. [ edit ]
出来る女つくし。レンジでチンしてに笑いつつ、ラストの愛らしくも凛ときたつくしちゃんに釘付け。どんな秘密?楽しみ♪

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/02/27(月) 05:19:33 |
  2. |
  3. [ edit ]
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