花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

「お前さぁ。あのカッコ。何で言わねぇんだよ。」
牧野が晩御飯の野菜炒めを俺の前に置く。
初めはこんなもん食えんのか、まさか、犬の食いもんかと疑ったが、それもこの3週間でだいぶ慣れた。
会食がある日はメシの用意はしないように連絡しているが、それ以外は俺の分も作ってくれる牧野。早く帰れる日は、こうして一緒に晩飯を食う。なんだかんだ言って、未だレンジでチンはしたことねぇ。

俺の前に、味噌汁が置かれた。ワカメ・・か。
「あの恰好って、ベルガール?言うも、言わないも、初めの1か月はベルガールって決まってるもん。それが終わったら、メープルのフロントのスーツに昇格するの。あぁ、楽しみぃ。」

メープルのフロントの制服は、確か、ババァの好みで作らせたスーツだ。
首に巻くスカーフは、黄褐色と臙脂色のグラデェーションになっていて、どこまでも「楓」を意識している。
アピールしすぎだっつの。

「メープルのフロントの制服は、あたしたちの憧れだよ。」
「へぇ。そっか。つーことは、ベルガールは今月いっぱいなんだな。」
「うん。その後は、フロントと客室業務。」

ベルガールは早々に終了して欲しいよな。
愛想を振りまきすぎだ。
けど、次の、客室業務ってなんだ??

「うんと。チェックイン・チェックアウトとかのフロント業務でしょ?宿泊予約の管理でしょ?あと、高層階のお客様のお部屋へのご案内とか、宿泊のお客様のクレーム対応とか、色々あるのよ。宿泊のお客様のレストランの予約なんかも取り次がなきゃいけないし、そうだ、最近全然英語やってなかったな。大丈夫かな。」

「お前、絶対一人で行動すんな。」
「はぁ?なんで?」
「変な客に、部屋にでも連れ込まれたらどうすんだ。」

そうでなくても、オヤジ受けのいいこいつだ。
警戒心もない。
変な男に、襲われでもしたらどうすんだっ!

大真面目に言ったのに、
「なに、馬鹿な事言ってんの?司さん、可笑しい。」
ハハハっと笑顔で一蹴された。

こいつは、ホントにムホホ地帯だな。
こりゃ、SPつけるしかねぇか。
でも、それがバレたら、俺が信用無くすな。
どうすっか・・・

パクパクとメシを食う、牧野。
飯を食ってる姿まで、俺を虜にしやがって。
先が思いやられんな。


そんで?
おまえ、ファンクラブってなんだよ。
見合い話とか、聞いてねぇぞ。
___まだまだ、聞きたいことがたくさんある。

もやしとかいう、牧野曰く、牧野家の定番食材を口にする。
聞くべきか、聞かざるべきか。
悩みに悩んだ俺は、大人の対応をとることに決めた。

「お前、見合い話とか、受けんじゃねーぞ。」
緑の草を食いながら、平然と言ってやる。
「当たり前でしょ。」
「ならいい。」
チラッと牧野を見ると、牧野がポカーンと口を開けていた。

「何だよ。」
「それだけ?」
「何が?」
「だって・・。マスターが、司さんには、お見合いの話は内緒だって言ってたの。司さんの機嫌が悪くなるからだって。」
「・・・。」
「もう~。全然、そんなことないのにね~。マスターったら、心配性!ぷぷっ。今までに、何回かお話は頂いたんだけどね、まだ社会人にもなってなかったし、お見合いなんてね~。絶対しないし。あはっ。」

臼井め・・。俺にワザと黙ってやがったな。
しかも、何回かって・・。何回だよっ!
つーか、相手はどこの誰だ?
あぁー!やっぱ、しっかり言っとけば良かった。
俺が、どんなに心配しているか。
今日も、どんだけ肝を冷やしたか。
っとに、こいつは何も分かってねぇ。

「もう、寝る。」
「へ?」
「まだ、後片付けしなきゃ・・」
「明日にしろ。」
「?」
立ち上がらせると、焦っているこいつ。
「じゃあ、歯磨きはしようね。」
俺を見上げて言ってくる。
俺は、こどもかよっ。


いつも通り、牧野を抱いてベッドに入る。
あぁ、やっと落ち着いた。
こいつを抱きしめると、安心する。
今日は、早めに帰って来たんだから、いいだろ?と、牧野の上にのしかかる。
牧野は、もう眠そうだな・・けど、抑えらんねぇ。
「眠いか?」
「うん。でも、大丈夫。」
チュッとキスをする。
今日は、絶対に抱かなきゃ眠れない。
すでに俺のスイッチは入った。

「あっ、そうだ。明日は、新入社員の歓迎会があるから、遅くなるからね。」

は?
お前は、突然何を言うんだ。
歓迎会って・・なんだ?
ちゃんと聞いとかねぇといけないという危険シグナルも頭に鳴り響いたが、所詮は俺も、ただの男。
ベッドに恋人と寝転べば、他のことなんてどーでもよくなる。

首筋にはキスマークは付けないように、細心の注意を払いながら、俺はこいつに溺れていった。



*****



昨晩は、何度も牧野を抱いた。
くたくたになって、朝寝坊した牧野。
怒り狂ってたな。
朝は、デカイおにぎりって奴をデーンと置かれた。
罰ゲームか・・?


そう言えば・・
「歓迎会って・・何だ?」
俺は、急に、昨夜の牧野の言葉を思い出した。
どうにも気になった俺は、仕事中のデスクトップパソコンで、「歓迎会」をチェック。

たくさんの、歓迎会のジョーシキとやらが、羅列されたサイトに行き当たる。

って、おい、ただの飲み会じゃねーかよ。
先輩の命令は絶対って・・・何だよこれ。
無理やり、飲まされたりとかすんじゃねーの?
酔って、先輩とホテルへって・・・は?
何だよ、新入社員を狙ってる、馬鹿な上司がいるってことか?
まさか、メープルに連れ込まれたりすんのかよ!?
新人は一芸を披露?
バカ言ってんじゃねぇよ。
俺も見たこともねぇのに、そんなとこで披露させられっかよ。


ダメだ。絶対にダメだ。
あいつは酒に弱ぇ。
そんなあいつを、そんな危険な飲み会になんて、行かせられねぇ!!
何で、あいつの周りには、こんなにもトラップだらけなんだよ!

「西田っ!!」
俺は、急いで西田を呼んだ。




「・・・支社長、そのような危険な飲み会が、東京メープルで敢行されているとは考えられません。」
「あいつに、万が一のことがあったらどうする?」
「しかし・・。」
「なんだよ。あいつは俺の直属の部下でもあるんだぜ?」
「ですが、今までに道明寺から、東京メープルの歓迎会に参加したことはありません。」
「今年から経営に乗り出すんだ。問題ねぇだろ。」

西田と俺の睨み合い。
3分睨んで、俺の勝ち。

「すぐに、会場を調べます。」
背後から、西田の溜息が聞こえたが、
自分の女を守るためだ。
気にしてらんねーよ。



 

にほんブログ村
いつもたくさんの応援、ありがとうございます!
関連記事
スポンサーサイト

  1. 続・俺の女
  2. / comment:4
  3. [ edit ]

こんばんは~(#^^#)

  1. 2017/03/01(水) 21:40:48 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手、ありがとうございます。
今日はですね。いつもより、拍手コメントをたくさんいただきまして。
それで、デカイおにぎり~睨み合い~西田さんの溜息までのコメントがたくさんあったんですよ。
そんなわけで、先ほど、子供のスイミングバスを待つ間に、二人の睨み合いをアップしました。どうでしょ?違う??

さてさて、
悠●様
これ、やっぱり王道ですかねぇ。そうかぁ。ちょっと捻りたいですねぇ。

四葉様
睨み合いの内容を先ほどアップしました。四葉さんちの、デュエルっぽい??やっぱり、司の勝ち~。あ、でも四葉さんは西田さんファンだった?ごめんね。

スリ●様
臼井さん、ちょい役だけど、名わき役(笑)。西田さんの溜息、先ほど少し補足でアップしました~。

ま●様
私的には、マンションではつくしの司の扱いも結構適当だし、司も結構適当な感じになっている。いつものつくしよりも、司のセレブさを理解していないような感じで書いています。そのうち、分かると思うんですけどね。お仕事遅い日もあるんですね。そっかそっか。時々、息抜きしてくださいね。そして、笑って下さいませ。

サ●様
西田さんの溜息の裏話、こんなんでどうでしょう?いや、予想と違ったかな。ふっと思いついたのが、こんな感じだったんです。

ぶひ●様
コメントありがとうございます。素直なつくしちゃん、確かに珍しいかも知れない。でも、わたしが理想とする司の彼女がこんな感じなんですよ~。

ゆ●様
笑っていただきありがとうございます。
内容は先ほどアップ致しました。

H●様
司の頭の中、一体どうなってるんでしょうね。だんだん、崩れていく司。大丈夫か??

ではでは、今から明日の分、頑張りまーす。
あ、下書きは書いてあるんです。大丈夫でーす。

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/03/01(水) 07:54:16 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

三分

  1. 2017/03/01(水) 07:34:09 |
  2. URL |
  3. 四葉
  4. [ edit ]
やん、三分間、睨み合う司さんと西田さんを横でガン見したい(●´ω`●)かっきり、インスタントラーメンも出来るわね♪司が乱入した後、どーなっちゃうのかしら?むふふ、楽しみ♡

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/03/01(水) 06:01:10 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

 管理者にだけ表示を許可する
 
 

プロフィール

Author:Happyending
ときどき浮かぶ妄想を書き留めたくて始めました。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR

« 2017 06  »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -