花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

今日は、総二郎君目線からのスタートです。
*****



司の秘書、西田から連絡はもらっていた。
今後、東京メープルで、『和』をコンセプトとした外国人宿泊客向けのアクティビティを提供するに向けて、西門に協力を頼みたいとのことだった。

俺も最近では、京都と東京との往復で忙しい。
けど、俺はライフワークとして、海外への茶道の普及というものを掲げていた。
メープルは日本を含め、海外にも多くの系列ホテルを持つ。
その中で、東京メープルは5つ星に当たる。
その東京メープルで、海外セレブ向けに茶道の基本を伝えることは、今後の西門流の発展にも寄与することは間違いない。
司のためでもあり、俺のためにもなる。
司と仕事っつーのは、ある意味めんどくせぇが、乗ってやっても悪くない。
ちょっとばかり、あいつに恩でも売っといても悪くねぇしな。


指定された水曜の午後。
俺は司の執務室に出向いた。

「おう、総二郎、わりぃな。」
書類から顔を上げた司が言う。
「少し早く来過ぎたか?」
「いや、そんなことねぇけど。もう一人、担当が来るから、待ってくれ。」
「オッケ。」

俺は革張りのソファに座り、外の景色を眺めた。
ここに来るのは初めてだ。
司が戦っている仕事の場。
俺が茶室で戦っているのと同じだな。
緊張感がある。


・・・とそこへ、
「すみませんっ!遅れましたかっ!?」
この緊張感を真っ二つに割るような、女の声。

ドアを振り返った俺よりも早く、司が立ち上がって、その女を出迎えた。
「まだ、時間じゃねぇよ。大丈夫だ。」
「そうですか。良かったです。」
はぁはぁと息をしている女の背中を、優しく撫でる司。

俺は、何か見ちゃいけねもんを見たような気がする。
気のせいか?
いや、気のせいじゃねぇ!
あの司が、女と会話して、あまつさえ、女に触れてんだっ!

ポカーンと口を開けた俺と視線があったその女。
ぱっと姿勢を正し、司の手を振り払った。
すげぇ。

「初めまして、西門総二郎先生。私、東京メープルの牧野つくしと申します。今回の企画に是非、西門先生のご協力を頂ければと考えております。」
女が、ガバッと頭を下げた。
なんか・・勢いが、すげぇ。
んで、隣の司がやべぇ。
あの顔、何だ?
見た事ねぇ。
甘ぇよ。甘すぎる。
お前、だらしねぇ顔すんなよ。
って、なんだよ、司、この女に惚れてんのか?
まさか・・な・・。


俺は立ち上がって、牧野つくしという女の前に歩み寄った。
「西門総二郎です。こちらこそ、宜しく。」
そう言って、右手を差し出すと、女はチラッと司を見た後に、俺へ右手を出してきた。
その隣では、司の額に青筋が立っている。

やっぱ、間違いねぇ。
司は、この女に惚れてんだ。
けど、この女の司に対する態度は、結構ヒデェ。
へぇ・・。これは面白れぇことになったな。


3人でソファーに座り直す。
俺の前には、司と牧野。
西田がコーヒーを運んできた。
「すみません。西田さん、私がっ。」
そういう牧野を司が止める。
「お前は座っとけ。」
「でも・・」
「おい、西田。牧野はミルクと砂糖いるから、持ってこい。」
「ちょっ、つか・・支社長、自分で用意しますから。」
そう言った女が、パタパタと外へ駆け出していく。
その後ろ姿を、愛おしそうに見送る司。
レアっつーか、気持ちわりぃっつーか。
なまじ、女に興味が無かった男が、一度女に興味を持つと、こうも変わるもんなのか??


ひとまず、司をいじっとくか?
「司、あの子、可愛いな。」
とりあえずのジャブ。
「手、出すなよ。」
「俺の好みじゃない。」
「だろうな。とにかく、あいつには手を出すな。」
「出したら?」
司の目が細められた。
「殺す。」
やべっ。こいつ、マジだな。

「お前、あの子と付き合ってんの?」
「・・・・。」
おいおい、そんだけ宣言しておいて、まさか、まだ片思いかよっ。
これだから、ドーテー男はダメなんだ。
昔から無駄に外見がいいくせに、こういう時は役に立たねぇの?
そー言えば、さっきのあの子の態度も、司に惚れてるって感じじゃなかったな。
へぇ。司が片思いかよ。
想像できねぇ・・。
そのうち、暴れまくるんじゃねぇだろうな・・。


そう思ったところで、女が戻って来た。
ビジネスモードに入った女は、先ほどとは打って変わって真剣なオーラが漂う。
凛と落ち着いた女性のオーラ。
ガキかと思ったが、このギャップはなかなかイイ。

女がバッグから、企画書を取り出して、俺へ手渡した。
ネイルは控えめ、指輪はなし・・か。


一つ一つ、資料の項目を確認していく。
面白い企画だとは思うが、担当がこの女で本当に大丈夫なのかという心配が残る。
茶の湯を経験したことがないズブの素人の企画だ。
実際、外国人に茶の湯を体験させるということは、かなり難しいことだと俺は知っている。
いくら司のお気に入りだとは言え、中途半端な仕事をされては困る。


俺は一つ質問をした。
どれだけ、考えてきたのかを、試してやりたい。

「牧野さん、外国人へ茶の湯を紹介することは、なかなか難しいことです。」
「はい、西門先生が、現在もその点で努力をされていることは存じています。けれど、先生が海外向けのパンフレットに書かれている言葉に興味を惹かれました。」

____『茶の湯とは、耳に伝えて目に伝え、心に伝え、一筆も無し』


「茶道に教科書はない・・ですよね。耳で聞いて、目見て、それが心に響くんですよね。見て、習うことで茶の湯の心が伝えられる。素晴らしいことだと思います。先生、是非、メープルを訪れたお客様に、一期一会を楽しんで頂きたいのです。」


俺の心にもガツンときた。
俺がやりたいと思っていること。
俺が、海外で広めようとしている茶の湯。
こいつは、それを理解している。
へぇ。なかなか、やるじゃん。


「では、まず、牧野さん。あなたが、茶の湯を体験してください。その経験から、どのようにプランを作っていくか、考えましょう。」


司が惚れている女。
そして、茶の湯をメープルから発信しようとする女。
俺は、この女に興味が沸いた。



 

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いつも応援ありがとうございます!
ついに、総ちゃん、出てきました~。
今日はどう考えても、予約ミスしてなかったんですが…どうして投稿されてなかったんだろう。
毎回すみません。
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  1. 続・俺の女
  2. / comment:7
  3. [ edit ]

こんばんは~!

  1. 2017/03/09(木) 22:30:10 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手をありがとうございます!
総ちゃん、誤解しちゃいましたよ。司さん、片思い中~ってことに(笑)。

スリ●様
ありがとうございます。でも、これ以上茶道には深入りできない感じ。流派によって、お作法はだいぶ違うみたい。もう、わけわからん!ってことで・・。

四葉様
総二郎先生・・・萌えっ(笑)。そして、司、愛がダダ漏れです(笑)。

悠●様
総つく、いっちゃう??←ウソ。
悠●様、茶道勉強しました?私、経験がないからというのもありますが、全く未知なる分野で、凄く書きにくいです。

み●様
バレバレですよね~。すぐ、バレちゃうでしょう。恐らく(笑)。

さと●様
どうする?ここから、総つくいっちゃいます!?
って、司はどうするのー!!やっぱりだめっ!(笑)。

ま●様
司は愛を隠せるわけないのです。だいたい、隠す必要ないと思ってるから、口に出さなきゃいいだろぐらいの感じです。総ちゃんの中では、まだドーテーです。哀れに思われてる、可哀そうな司・・・。

さてさて、茶道のプロジェクト、さっさとまとめちゃいましょう!!

今日、予約投稿が機能していなかったので、明日が心配。
でも、5時には起きられそうもない・・。
システムに不具合でもあったのかなぁ。心配だ・・。

といいつつも、明日もAM5:00に予約投稿の予定。
今から、修正して投稿しまーす。
明日は、ビジネスモード?

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/03/09(木) 11:05:34 |
  2. |
  3. [ edit ]
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  1. 2017/03/09(木) 08:09:39 |
  2. |
  3. [ edit ]
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  1. 2017/03/09(木) 08:07:06 |
  2. |
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  1. 2017/03/09(木) 06:55:28 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

先生♪

  1. 2017/03/09(木) 06:49:12 |
  2. URL |
  3. 四葉
  4. [ edit ]
先生って響きに萌える♪付き合ってんだ!とハッキリ言わせて貰えない司さんから、愛がダダ漏れてるのが可愛くて、可愛くて。総二郎さんの茶の湯への思いも、凄く真摯で素敵だなって思いました(●´ω`●)

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/03/09(木) 06:31:30 |
  2. |
  3. [ edit ]
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