花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

アクシデントで俺の胸の中に飛び込んできた牧野。
わずかに、香水の香りがする。
けど、この香り・・どっかで嗅いだ記憶があるような・・。

ババっと腕を伸ばして、さっと俺から牧野が離れた。
「すみませんっ!」
って、茹蛸状態だ。
思わず、笑みが漏れる。
「つくしちゃん、男いるの?」
「おっ、おとこっ!?」
「彼氏?」
「いえ、いや・・その・・」
焦っている女が、案外可愛い。
司も、こういう初心なところにもっていかれちまったのか。
司も・・?俺も・・か?

「ま、とりあえず、こっちで、正座してみようか。」
「あっ、はい。」
俺が話を変えると、ほっとした様子で俺の後ろを付いてくる牧野。
あの反応じゃ、きっとこいつには、男がいるな。
司、どーすんだよ・・。

ちらっと、牧野を振り返る。
コケないように気を使いながら、慎重歩いている。
そんなところが放っておけなくなる。
この女は、和装が似合うな。
黒くて真っすぐな髪に、髪飾りが映える。
俺が遊びたいタイプじゃねぇけど、傍に置いときたくなる女って感じか・・。
見ていて飽きない。
司でなくても、大切にしてやりたくなるタイプだ・・何て言ったら、奴に殺されちまうかな。


呉服店の和室で、畳の上に正座をさせてみる。
「どう?」
「やっぱり、お腹も苦しいし、洋装よりも足がキツイです。海外の方にいきなりは無理かも知れません。」
「立礼式って方法がある。」
「立礼式・・ですか?」
「ああ、椅子に座った状態で、茶を嗜む。外国人にはそっちの方がいいかもしれない。メープルの茶室なら、準備はできると思う。」
「そうですね!それは、いいアイディアですね!さすが、西門先生!」
牧野が大袈裟に喜んでくれるのが、なんだか歯がゆい。
別に、そんなにすげぇこと言った訳じゃないんだけどな。

「あと、茶道の基本の小物・・ですかね?」
「最低限の小物はこちらで準備をお願いしようか。メープルの客だ。稽古で使うものであっても、チープなものを出す訳にはいかないだろう?」
「はい。その小物なんですが、いくつかの中から、お客様が好みのものを選べますか?」
「そうだな・・。ちょっと、店主と話してくるから、少し店でも見て待っていてもらえる?」


俺は、店主と少し交渉をするため奥に入り、今回の企画に協力してもらうように頼んだ。
東京メープルに品物を入れるということは、この店にとってもメリットが大きい。二つ返事でOKをもらった。
それから、店内にもどると、牧野がじっと一つの商品を見つめている。

「何かあった?」
「きゃっ。」
「何、真剣に見てんの?」
牧野の手には、携帯ストラップ。
帯締めと同じ素材のシルクでできた、藍色と生成の市松模様。
_______男物だ。

「もしかして、彼氏に?」
ポッと赤くなる牧野。
当たり・・だな。

「へぇ、つくしちゃん、彼氏いるんだ?」
「はぁ・・・まぁ。」
やっぱな。
そうだとは思っていたが、実際に聞いてしまうと軽くダメージを受けた。
「どんな奴?」
「どんなと言われても・・。」
言いにくそうだ。

司の奴、可哀そうに。
この事実を知ったら、怒り狂うんじゃねぇの?
そう思うけど、何となく俺も残念だ・・なんて思う。

「その彼氏とは、長いの?」
「えっと。いえ、長くはないです。」
「司は相手、知ってる?」
「えっ、それは・・その・・」
モゴモゴと口を動かす牧野。
なんか、おかしくね?誤魔化すところかよ。

「その彼氏と俺だったら、どっちがいい男?」
「そんなこと・・かっ、彼に決まってます!」
ほ~。言うねぇ。
この俺を目の前にして、はっきりモノを言い過ぎだ。

「じゃあさ、その彼と司だったらどっちがいい?」
司も否定されちまえっと思って、軽く聞いただけだったが、
「っ・・!!」
パチ・パチ・パチ・・・
何度も瞬きをして俺を見る、その動揺っぷり。

何だよ、そー言うことかよ。
やっとわかった、こいつに違和感を感じる理由。
どうりで俺に靡かない筈だぜ。
ったく・・。


「つくしちゃんさぁ、髪の毛サラサラストレートで俺好み。」
俺はサラリと、彼女の前髪をすくった。
「へ?」
「和服も似合う。」
「は?」
「俺と付き合わない?」

「はぁ~!??」
面白れぇ顔してんな。

「俺はさ、面倒くさい女は嫌な訳。彼氏がいるぐらいの女の方が気楽でさ。」
「サイッテー。」
「は?」
「最低って言ったんです。」
ちょっとからかってやっただけなのに、本気で怒るこの女。
「なんで?」
「なんでって・・当たり前でしょう?適当に都合のいい女性と付き合って遊ぼうだなんて!」
「俺の周りには、結構そーいう奴多いけど?」
司に限っては、女遊びは絶対にねーけどな。
けど、あいつは、女なんて人間とは思ってねぇような奴だった。
そんなあいつを、こいつが変えた。
司がちょっと羨ましいと思えるなんて・・・チッ・・

「だいたい司だって・・」
と俺が言いかけた時に、
「言っときますけどっ!司さんはそんな人じゃありません!!」
と言う、牧野の声が被さった。


プッ。
ほらな、ビンゴ。
思い出したよ、お前の香り。
司のコロンの香りじゃねーか。
昨晩もずっと一緒にいたんだろ?
朝から香りが移るぐらいにいちゃついてたんだろ?
お前、司の女なんだろーが!


でもよ?ちょと待てよ・・・あの司のことだ。
こいつを一人で寄越す時点で絶対になんか考えてる。
このコロンの香りも、付け過ぎじゃね?
俺を牽制するためかよ。

あいつのことだ。
これだけのはずがねぇ・・。
やべっ、そろそろ、登場しちまうんじゃねーの?


はぁ・・・・。
深ーく溜息をつく。

___めんどくせぇ隠し事、してんじゃねーよ!



 

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  1. 続・俺の女
  2. / comment:3
  3. [ edit ]

こんばんは~!

  1. 2017/03/14(火) 00:49:59 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつも、たくさんの拍手ありがとうございます!

あまりの眠さに、今日は、まとめてのお返事となりました。
とりあえず、5時の分を投稿。
リキュールもだいたい書いたのですが、眠すぎて見直しできず。
明日の帰宅後に投稿しようかなと。

総二郎、可哀そうに。
変な役回りでごめんよ。

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/03/13(月) 14:46:13 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

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  1. 2017/03/13(月) 06:49:54 |
  2. |
  3. [ edit ]
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