花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

「ったく、お前はほんと隙だらけだな。」
「そんなことない。」
「ある。」
「ない。」
牧野を引きずって、乗り込んだリムジンの中。
あーだ、こーだと押し問答。
つーか、何だよその恰好。
俺が現れなければ、総二郎とデートでも行ってたんじゃねぇのかよ。


「でも、司さん、なんであそこが分かったの?」
苛立つ俺の額に浮かぶ青筋なんて、当の牧野は気にしちゃいねぇ。
するりと話をかわしやがった。
そんで、痛ぇところを突いてくる。
「あ?」
「西門先生から連絡あった?」
「あぁ・・まぁな。」
SP付けてるなんて、言えねぇ。
こいつを信用してない訳じゃねぇが、
総二郎も然り、実際メープルの男にも言い寄られてただろ。
何かあってからじゃ遅せぇだろ?
なんて言ったって、どうせ納得しやしねぇんだろう。


「あ~、でも司さんが来てくれて良かった~。」
おおっ?少しは危機管理が出来てきたのか?
俺の有難味が分かったか?
そうだ、あーいう男と二人でフラフラ出掛けんな。
そんで、俺以外の男が選んだ着物なんか着て、それが、めちゃ似合うとか許さねぇぞ。

「お前、総二郎に口説かれてただろ?」
「ちがうっ。あの人、最低だよ?あたしにね、彼氏いる子の方が自分も都合がいいから、付き合おうとか言っちゃって。調子に乗んなっつーの!」
結局、口説かれてたんだろうがっ。
総二郎の奴っ!

「あの人、本当にF4なの?信じられないんだけど。」
牧野が俺の顔を覗き込む。
こいつはかなり勘違いしているが、別にF4は『いい人』の集団じゃねぇ。
だいたい、いい人かどうかなんて、見ただけじゃわかんねぇだろうよ。
単に、金があって、見てくれがいいってだけで、周りの奴らが勝手に騒いでいただけだ。
って、自分で言ってりゃ、世話ねぇな。
でも、俺らはもう、とっくにF4時代は卒業してる。
あの頃は、自分でもバカだったと思うし、戻りたくもねぇ。
俺の場合は、女に走ることは無かったが、かなり荒れてた。
NYでビジネスを学んでいる時も、身に付けたのは、仕事と外ズラだった。
結局、俺の内面を変えてくれたのは、牧野・・お前なんだぜ?
俺はお前に惹かれて、人を愛する気持ちを知った。
F4と呼ばれた時代には知りえなかった感情なんだ。

俺が、総二郎を牽制する理由。
それは、あいつだって俺と同じ。
女遊びばっかしているとはいえ、自分の内面を変えてくれるような女を求めているに違いねぇんだ。
だから、あいつが牧野に惹かれる可能性は十分に察知していた。


「ねぇ。司さんは違うよね?」
「何がだよ。」
「女ったらしじゃないよね?」
「寝言は寝て言え。」
「はぁ~。ホント良かった。ちょっと、心配した。」
ふぅっと牧野が息を吐いた。
この数か月、お前は俺のどこを見てたんだよ。
俺の周りに女の影でも見たのかよ。

「余計な心配すんな。」
「だって、西門先生が、司さんも同じだって言うんだもん。司さんの方が、酷いって。」
総二郎の奴っ、よけーな事言いやがって。
あいつが言いたいのは、俺の方が荒れたら手が付けらんねぇってことだろうが・・
牧野が勘違いすっだろーがっ!
ニコニコ笑っている牧野の隣で、小さくため息。
自然と牧野が身に付けている着物に目が留まる。
百合の花・・一般的には女の美しさを形容する花だ。


牧野の和服姿。
アップにした髪型に、綺麗なうなじ。
色白の肌に、真っ黒な髪。
大きな瞳。プルンとした赤い唇。
滅茶苦茶、和装が似合ってる。
しかし、この着物を選んだのは、恐らく総二郎だ。
それが、気に入らねぇ。


悶々とする俺に、牧野が言う。
「司さん、仕事終わったの?」
「あ?いや、2時間ぐらい時間空いたから。」
本当は、SPから入った連絡を聞いて、西田を脅して2時間を分捕った。
これも言えねぇ。
「ホントに?じゃあ、今から、どこか行く?」
「行くって、お前、俺と出歩くの嫌がってんじゃねぇかよ。」
「だって、この恰好だったら、あたしだとは思われないでしょ?」
んな訳あるかよ。
こいつは案外単純だ。
和装したからって、別人にでもなった気分かよ。

「あたし、初任給がでたの。いつも、司さんのお世話になっちゃってるからね。あたしも、何かプレゼントしたいなって。だめ?」
「初任給?」
「初めてお給料がでたってことだよ。」
「そーなんか。」
「ねぇ、ねぇ。何か欲しいものある?あ、あんまり高いモノは買えないけど・・」
アホか。
俺が、お前に買ってもらいてぇもんなんてある訳がない。
欲しいモノは、お前だけ。
そんな本音を言ったところで、こいつは素直に喜ばねぇんだろうな。

欲しいもんか・・
グルグルと頭を悩ませていると、


「あっ、そうだ。食器、買いにいかない?あたし、夢だったんだよね。一人暮らししたら、少しずつお気に入りの食器をそろえたりするの。」
「夢・・?」
「いいと思わない?普段使いの食器を少しずつ集めていくの。あのマンションの食器さ、借りておいて失礼なんだけど、なんか愛着?みたいなのが足りないかなって。だから、これから少しずつ二人で揃えていくの。素敵でしょ・・って、ぐえっ!!」

これから二人で揃ていく・・
やべっ、マジ、感動。
めちゃ、嬉しい!
こいつが、俺との未来をきっちり考えている証拠だ。
それが、こいつの夢だっつーんなら、絶対に叶えてやりたい。

「いいなっ、それ。行こうぜ?どこ行く?」
牧野をギュウギュウ抱きしめちまう。
手加減なんて出来ねぇよ。
ホントこいつは、いつもデケェ爆弾を落としやがる。

「あたしが買えそうなところでいうと・・」
「あんま行ったことねぇけど、百貨店行くか。」
こいつが言うよりも先に、俺は行き先を決めた。



 

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  1. 続・俺の女
  2. / comment:3
  3. [ edit ]

寝落ちしました・・・

  1. 2017/03/16(木) 02:08:22 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの応援をありがとうございます!
寝てた・・寝ちゃってた・・・
週末の疲れが取り切れず、やっぱり年なんですね・・

スリ●様
毎日コメントありがとうございます!そうそう、このつくしちゃんにとっては、司を含めF4は「いい人」になっちゃってるんですけど、ここは崩したいと思っていまーす。

さと●様
司、嬉しいですよねぇ。皿回してそう(笑)。このつくしは、だいぶゆるいからなぁ。だいたい、司のマンションに住んじゃってますしね。小悪魔??

ま●様
おお~、確かに、コメントが早い!!早起き、ご苦労様です!ありがとうございます!

H●様
多妻制のアラブの王子様は、奥様実際に何人くらいいるんですかね?一人一人にちゃんとプレゼント選ぶんだろうか・・・。それか爆買いみたいのして、ドサーっと披露して、好きなのどうぞ~みたいな?でも、あちらのお国は、奥様を大切にしていそうなイメージが勝手にあるなぁ。ま、私も司派ですが・・(笑)。

ではでは、続きは5時に!

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/03/15(水) 14:28:42 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

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  1. 2017/03/15(水) 07:35:58 |
  2. |
  3. [ edit ]
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