花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

「あのさぁ・・」

あれから1か月が過ぎた。
あの日の宣言通り、司は毎晩早々帰って来ては、あたしを求めてくる。
それがどれほどに幸せなことか、あたしは十分、分かってる。

「どうしたんです、先輩?」


今日は桜子がお邸に遊びに来てくれた。
一度聞きたいと思っていた事、それを問いただすチャンス。
あのリキュールは、あたしの部屋のサイドボードにこっそりとしまってある。
どうしてかって?


あれから司とのSEXは以前より濃厚なものになった。
司があたしを求めるように、あたし自身も自然と司を求めるようになった。
そのきっかけは・・

「このキスマーク、覚えてねぇの?お前が付けたんだぜ?」
という、司の乳首に付けられたキスマーク。
確かに・・その位置は、自分でつけられる所じゃない。
ということは・・
「あんた、浮気でもしたの?」
「てめっ・・!」
バフッっとベッドに放り込まれ、そのまま全身にキスを降らされ、そして逆に、キスを求められた。

その他にも、
「お前、あの日、してくれただろ?あれ、よかった。」
とか、
「お前、俺の手縛って、結構積極的に動いてたよな?」
とか、記憶のないことばかり言って、司はあの日を再現しようとする。

あたしはと言えば、司が再びあたしを求めてくれることがうれしくて、ついつい、あいつの言いなりになってしまっていた。
口でイカせたり、
あたしが上になったり、
いろいろな下着をプレゼントされては、毎日のように破かれてみたり・・

でも、どう考えても、こうなったのは、司が、
「あの日はそうだった」
と言うから。

あの日というのは、もちろん、あのホワイトデー。
でもあの日の記憶は、あたしには全く無い。
だから、司の言うことが本当なのか、実は違うのかは本当に分からない。
自らそんなことをしたなんて、信じられないという思いと、司に付いたキスマークを見ると、やっぱり嘘じゃないんだという思いとが交互にやってきた。

だけど、例えこれが現実に起こったことなのだとしても、こうなったのは、桜子からもらったあのリキュールを飲んだせいだと思うんだけど・・・



「もしかして、リキュール使いました?」
桜子が、にやにや笑いながら聞いてくる。
「あれって何なの?使うって言うか、グラスで一口だけ飲んだけど?」
「えっ、ストレートですか!?」
桜子が素っ頓狂な声を上げた。

「え?ストレートじゃダメなの?」
「ダメではないかもしれませんが、普通はストレートでは飲みませんよ。もともとあのリキュールはフランスから直輸入した、希少性の高いものですけど、普通はシャンパンや、ブランデーに少しだけ垂らして飲むんです。」
「ええ~っ!だって、あんた一口飲めばって言ったじゃん。」
「お酒に少し加えるっていう意味で言ったんですよ!それに、道明寺さんと一緒に飲むと思ったから、そんな基本的なことを知らないなんて思わなかったんです。」
「基本的って・・」
「これ〈Anésthésie 〉っていう、フランス語で麻酔っていう意味のリキュールなんです。昔は手術用の麻酔として使われていて、今では匂いを嗅ぐだけで夢の世界へ行けるリキュールとして有名です。麻酔がかかると、自分に対する抑制がなくなって、素直になれるからだそうですよ。」

「抑制がなくなる?」
「押さえて、我慢していることから解放されるってことですかね?悩みのない、夢のような世界へ行けるという、魅惑のリキュールです。」
夢のような世界・・
覚えていないのに・・

「それってさ・・もし飲んじゃったら?」
「一気に麻酔が効いて、意識無くなるんじゃないですか?でも、完全な麻酔薬ではありませんから、体に害はないはずです。」


・・・。
まさにそれだ。
リキュールを飲んで、寝てしまった。
その後、抑制がとれてしまったあたしは、きっと司の前で、思うがままに動いたんだと思う。
人間は誰しも、多かれ少なかれ、我慢を強いられて生きている。
その我慢、つまり抑制が取れてしまうと言うことは、自分が素になるということ。
潜在意識のままに動くことだ。

けど、だとしたら・・・
「ぎゃーっ!!!」

「なんですかっ!?」
桜子が両手で耳を塞いだ。

「あっ、あたっ、あたしっ!」
あたしっ、潜在意識の中で、そーいうことをしたかったってこと?
恥ずかしいっ。恥ずかし過ぎるっ!

「先輩の顔みてると、何を考えているか、一目瞭然です。大丈夫ですよ。道明寺さんは先輩のこと溺愛していますから。ちょっとぐらい羽目を外すぐらいで、丁度いいと思いますよ?」

う~っ・・
桜子の奴っ・・他人事だと思って~!
けど・・・・・待って?
てことは、これを司に飲ませたらどうなるんだろう?
司の抑制が取れるということは・・
司の本音が聞けるってことだ・・。

あいつ、仕事のストレスとか、大変なことは絶対にあたしに言わない。
花嫁修業の成果が上がっていない報告だって受けてるはずなのに、あたしに文句を言ったこともない。
パーティーに参加すれば、あたしの失態にひやひやすることもあるはずなのに、あたしにはいつも優しくて・・。

きっとストレスを抱えているはずだ。
一度、そういうストレスは発散させた方がいいような気がする・・

ゴクッ・・・・あたしは決めた。

「先輩、念のため言っておきますけど、勝手に突っ走らないほうがいいですよ?」
桜子の声なんて、全く耳に入って来なかった。



*****



「司、お疲れ様。」
仕事から帰り、シャワーを浴びた司が、寝室に入ってきた。

あたしはささっと動き、司にシャンパングラスを渡した。
もちろん、あのリキュール入り。
「何だよ、これ。」
「これを飲むと、深い眠りにつけるみたい。あんた、最近睡眠時間短いでしょ?」
「俺にとっちゃ、睡眠なんかより、お前を抱くことが体力回復に繋がんだよ。」
「んな訳ないでしょ。いいから、飲みなよ。少しだけだから。」

司がグラスを受け取り、匂いを嗅いだ。
「甘ったるいな。」
「ぐいっといっちゃって。」
「なんだそりゃ。」
司がグラスを一気に煽った。
「やっぱ、甘ぇ。」
くいっと、右手の手の甲で、口元をぬぐった。

「あっ、あたしが、髪の毛乾かしてあげるっ!」
そう言って、慌ててドライヤーを取りにいき、司の髪を乾かした。
ゆっくりと髪を乾かして、なんとか時間が過ぎるのを待つ。
そろそろ、効果がでてくるかな・・?

チクタクチクタク・・
「司・・どう?」
「何が?」
「ううん・・何でもない。」

チクタクチクタク・・
「つくし、そろそろ寝ようぜ?」
「あ・・うん。そうだね。」

なんだ・・あんまり、効果無かったみたい。
量が少なすぎたのかなぁ・・?

司のストレスを聞いてあげられなかったという残念な気持ちと、もしかしてあたしの不出来な嫁っぷりに呆れているかもしれないなんて言う事実を本人から聞かなくてほっとした気持ち。

だからといって、彼の愛を疑っているわけではないのだけど・・・

ほら・・
ボフッと二人でベッドに沈む。
当然のように、あたしのパジャマを脱がせて、襲いかかって来る。
この頃のいつもの司だ。
彼があたしを抱くことで元気が出ると言うのなら、いくらでもあたしをあげる。


優しく、優しく、愛撫される。
筋肉質な司が、あたしの全身に這わせる手先の動きはすごく繊細だ。
舌を絡めるキスだけでも、体が蕩けそうになる。
あたしが彼のストレスを癒してあげたいと思うのに、いつもあたしが翻弄されている。

司があたしに沈み込んできたと思ったら、一気に深く挿入される。
「あっ、つかさっ・・」
先ほどまでよりも性急な動きに驚く。

「つくし・・」
そう呼ばれて、目を開くと、司の視線が、なんだかおかしい。
大きく呼吸を繰り返し、眠気と戦っているような・・
左右に首を振って、その後に、彼の視線が再びあたしを捉えると、にやりとちょっと悪い顔をする。
昔の、高校生の司はよくこんな顔をしていたような気がする。
あの頃の司は、あれはあれで素直だったのかな。
抑制が・・・はずれた?


「つくし・・」
「何?何でも言って?」

あたしは、何でも聞いてあげる。
あんたの本音を教えて?


「今日・・類が来ただろ?」
「へ?」
「類が、ここで昼飯食って帰ったんだってな。」
そんなこと、何で知ってんのよっ!

「俺に内緒にするなんて、なんかあったか?」
「あっ!」
急にガンガンと突き上げてくる。
体が上下に揺さぶられたと思ったら、思いっきり腰を掴まれて、更に深く挿入された。
きっ、きついよっ。
すごい圧迫感に息が止まりそう。

「この間のパーティーも、町田物産の御曹司に声かけられてただろ?」
「へ・・・?」
「あの男、ワザとお前にぶつかったんだぜ?お前、分かってねぇだろ?」
「うっ!!」
片足を担がれた。
そのまま、何度も出入りする、熱くて硬い司の塊。

「あぁっ、やっ、やめてっ!!」
「やめてじゃねぇよ。ドイツ語のマイヤーに告白されただろ?」
はぁ?何言ってんのっ!?
マイヤー先生は御年80歳よ?
テキストに、「Ich liebe dich.(あなたを愛してる)」って書いてあったけど、そんな表現は実際使わないって教えてくれたんだよ?

「つかさっ・・落ち着いてっ!あぁっ」
何とか司をなだめようとしても、司の暴走は止まらない。

上にされたり、下にされたり、四つん這いにされたり・・・
あらゆる方向から攻められて、
グリグリとナカをかき混ぜられて、
何度も何度もイカされて・・・

「俺以外の男を見るな。」
「俺だけを愛してるって言えよ。」
「この部屋から出るな。どこにも行くな。」


癒してあげたかった司のストレスの原因は、あたしの周りの男性への嫉妬心。
もう、反論の言葉も出せない程に攻めまくられて、司の願いを聞かされて、

最後には、
「永遠にお前の中にいたい・・」
そう囁かれた。



意識が朦朧として、途中からは記憶にない。
だれど、十分に分かったよ。
司の深層心理。

それは、あたしと同じだね。


___あなたの全てが欲しい
___あなたがいてくれたら、他には何もいらない


結局は、そういうことなんだ。
馬鹿なことをして、ごめんね、司。
だけど、少しでも司の力になりたかったんだもの。


抑制がとれたあたしが求めたものも、
抑制をはずした司が求めたものも、
やっぱり、お互いの愛情だった。

それ以上に大切なものなんて、あたし達には無いんだよね。



意地っ張りなあたしを素直にしてくれた魔法のリキュールは、あたしのピンチを救ってくれた。
だけど、このリキュールの存在は、あたしだけの秘密・・・。


おしまい。



 

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いつも応援ありがとうございます!
こちらのお話は、愛を確かめ合って終了ということで(笑)。
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  1. 魔法のリキュール(完)
  2. / comment:10
  3. [ edit ]

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  1. 2017/03/21(火) 21:04:25 |
  2. |
  3. [ edit ]
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  1. 2017/03/20(月) 22:17:50 |
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  3. Happyending
  4. [ edit ]
さと●様
良かったですか??ありがとうございます。
いつもは言えない言葉が言える・・純粋な二人だからこそ・・ですよねぇ。
私、自分がこのリキュール飲んだら・・・ヤバいです。間違いなく・・。
不満が爆発!しちゃいそう(笑)

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  1. 2017/03/20(月) 17:01:49 |
  2. |
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  1. 2017/03/20(月) 12:36:08 |
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  3. Happyending
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おお!ま●さん。
お仕事お疲れ様です~。連休中もお仕事でしたか。今日は、ゆっくりですか?
司は、どんな司でもカッコよく見えてしまう・・。
いいの、いいの。嫉妬しようが、どうしようが(笑)。
でも、今は二人で毎晩らぶらぶになっていることでしょう。
また、仕事の息抜きにでも、遊びにいらしてください。
と、言っても、この先、しばらく司あんまり出てこないかも。
それで、私もテンション上がらず、困ってます・・。
って、自分で書いてるのにね~。あは。

Re: タイトルなし

  1. 2017/03/20(月) 00:41:50 |
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  3. Happyending
  4. [ edit ]
Ka●様
コメントありがとうございます!
そうなんですよ。司の嫉妬は表面上だけのことではなく、ガチなんです。
リキュールで、二人の愛は深まったはず・・です!
しかし、あの妄想日記は凄いですよね~。あれを読んだだけで、お腹いっぱい。あれを書けるのは、ご本人しか・・(汗)。でも、また、機会があれば、妄想日記からヒントを得て、何か書きたいな~と思います。でも、あの世界は、本当にとてもまねできない・・。ネタは限られます(笑)。

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  1. 2017/03/20(月) 00:06:55 |
  2. |
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こんばんは~(^^)

  1. 2017/03/19(日) 23:41:30 |
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いつもたくさんの応援をありがとうございます。
そりゃ、司に飲ませたら、そうなりますよねぇ。つくし、お馬鹿さん・・。

さてさて、
悠●様
ほんと、ごちそうさん、って感じですよね。呆れてる?呆れてる?

スリ●様
キスマーク、頂きました(笑)。このリキュール、次回登場する機会はあるのかな・・。

明日は・・・「続・俺の女」の続きになります。
はっきり言って、明日からの展開、自分でも何を書きたかったのか分からなくなってきたっ!あ~、もういっそのこと終わりにしちゃいたいぐらいです~。
こんなに悩むのも、久しぶりかも知れません。

では、明日もAM 5:00で!

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  1. 2017/03/19(日) 22:38:12 |
  2. |
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  1. 2017/03/19(日) 10:20:36 |
  2. |
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  1. 2017/03/19(日) 05:28:31 |
  2. |
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