花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

今日は、午後から美作社長のご自宅に呼ばれていた。
もちろん、夢子先生の料理教室についての提案をさせて頂くためだ。

高級住宅地には、バス停なんてあんまりなくて、結構歩いてやってきたのは、レンガで囲われた広いお邸。
チャイムを鳴らすと、自動でゲートが開き、中から使用人が案内に出て来てくれた。
お邸の玄関まで、薔薇のアーチをくぐっていく。
夢子先生がメルヘンチックな印象があるものだから、このバラのアーチも頷ける。
歩いていくと、白い外壁の立派な建物が見えた。

お邸の中に案内され、夢子先生が待っているという、リビングスペースに通された。
一歩中に入ると、そこは・・・
童話の世界??
うさぎ型の背もたれが付いた椅子。
テーブルは切り株のような一枚板。
その奥には、ピンクのソファーセット。
カーテンはピンクとイエロー、ホワイトの花柄模様。
どっひゃーっ!想像していた以上に凄い世界だよっ!

そして、
「いらっしゃーい!」
と元気よく出て来たのは、夢子先生。
ふりふりのロングワンピース。
ふわふわの髪の毛が揺れている。

「あなたが、牧野つくしさん?」
しばしパカーンと口を開けて、阿呆面していたあたしだったけれど、自分の名前を言われて慌てて口を閉じた。
「はっ、はい。東京メープルの牧野つくしと申します。」
びっくりしたよ~!
あたし、もしかして、人選間違ったんじゃない??
って、今更だけど・・
全身から汗が吹き出しそう。


「まぁ、パパが言っていた通りね。可愛いっ!」
そういって、グーに握った右手を口元に当てた夢子先生。
これは、わざとじゃないよね?素なんだよね?
今どき見たこともないぶりぶりっぷりに、言葉もない。
うちのママとの違いに、驚くばかり・・。
これが、カリスマ性というものなの・・?
しかも、この人って、成人した息子さんがいるんだよね?
とても、そんな風に見えない・・

「お袋、牧野さんがビビってるだろ?」
夢子先生の後ろから出てきたのは、顎までのストレートヘアの男の人。
この人って、きっと・・

「あきらくんっ、ほらっ、牧野さんに挨拶しなさいよ。」
そう促されたその人が言った。
「美作あきらです。初めまして。」

美作あきら・・たしか、美作商事の専務で、司さんの幼なじみ。
やっぱり、F4のメンバー。
司さんの鋭かった第一印象とも、西門先生の人当たりよさそうな第一印象とも違う。
なんとなく、落ち着いた感じの人。

「はじめまして、美作専務。道明寺支社長から、お話は少し伺っておりました。」
でも、どうして、今日、ここにいるんだろう?
「そっか。俺、司の、いや、道明寺支社長の幼なじみなんだ。」
そう言って笑った様子は、とても優し気だ。
「はい、お伺いしています。」

夢子先生はあたしと美作専務を隣同士のうさぎの椅子に座らせると、紅茶を運んできた。
「二人とも、緊張しないで。ほら、あきら君、牧野さんにお砂糖聞いて?」
「いえ、自分でできますからっ。」
「いいよ。いくつ?」
「あの・・じゃあ、1つで。」
「オッケ。」

優雅な手つきで紅茶に角砂糖を1つ入れてかき混ぜる美作専務。
かなりなフェミニストの様だ。

「まぁ、二人、お似合いじゃない?」
そういって正面で微笑んでいる夢子先生。
けど、どうして、こんな話になるのか、首を捻りたくなる。

「お袋、牧野さんが困ってる。今日は、仕事に来たんだよね?」
美作専務がさらっと話を振ってくれた。
「はい。企画書でも提案した通りですが、夢子先生に、メープルで、母娘を対象とした、お料理教室をプロデュースして頂けないかと・・。」

すると、夢子先生は、大袈裟にパンと手を叩いた。
「聞いているわ、牧野さん。企画書も読みました。」
「そうですか、忌憚なくご意見を伺いたいです。」

「うーん。そうね、協力してもいいわ。」
「本当ですか!?」
「でも、牧野さんが、うちのあきら君とお付き合いしてくれたら・・だけど。」
「お袋っ!」 
美作専務が焦って、夢子先生の暴走を止めてくれる。


そりゃ・・焦るよね。
あたし、ちゃんと覚えてる。
昨日メープルに来た綺麗な人。
あの部屋は、美作専務の名前で予約してた。
ということは・・・
あの人が、美作専務の恋人だよね?


「ゴホッ。うっ、うん。えっと、牧野さんは、恋人、いるんだよね?」
美作専務があたしに話をふってきた。
何故かすでに恋人が〈いる〉前提だ。
でも、助かった。

「はい。今、お付き合いしている人がいます。」
そう言うと、夢子先生はとっても残念そうに、
「なーんだ。パパがつくしちゃん、つくしちゃんっていうから、是非あきら君におすすめしたかったのに。」
「俺のことと、仕事の件は別だろ?」
と、当然のことを言ってくれる美作専務。
けど、夢子先生は、あの女性の存在を知らないのかな・・。

「そうね~。本当に協力はしたいと思うわ。でも、そのプラン。どうかしら?だって、お料理教室って、そんなに珍しいものではないわ。私が協力したとしても、メープルのお客様が自ら料理することをを望むかしら?」
「夢子先生のお料理教室であれば、人は集まるのではないかと思うのですが・・」
「そう言ってもらえるのは嬉しいけど、私なら、母娘で出掛けるなら、娘と一緒に女子力がアップするようなイベントに参加したいわ。それこそ、メープルならではといった・・ね?」
「女子力アップ・・」
「そう、お料理は・・正直、自分で作る人は多くはないわね。それに、自宅のシェフに教えてもらえるでしょ?それぞれのお客様にも、プライドがあるでしょうし。私なら、健康を意識した誰でも作れるような簡単なサンドイッチを作って食べたり、デトックスティーでリフレッシュしたり、母娘でエステとヨガを楽しむとか、娘と一緒に美を追求したいわね。」
「なるほど。」
「難しい料理でなくても、母娘の絆は深まるし、それこそ、サンドイッチをつくることだって、非日常と感じるお客様も多いと思うわ。メープルのベーカリーも有名よね。あそこで特別にパンを焼いてもらうとか。それから、メープルのエステは、いつも混雑していて、なかなか予約が取れないのよ。そのエステが特別に受けられたり、それだけじゃなくて、今流行りのメイクを教わるとかどうかしら?親子でメイクを楽しむのもいいわねぇ。私も、娘たちと行きたいわっ!」
夢子先生がぱぁっと夢見る少女のようになっている。

健康、美、女子力、エステにメイク・・かぁ。
あたしが一番苦手な分野かも・・。

「そうだ、あきら君、桜子ちゃんに頼んだらどうかしら?」
「桜子?」
「だって、桜子ちゃんは、売れっ子のメイクアップアーティストじゃない。桜子ちゃんのお店も予約はなかなかとれないって話よ?」
「まぁ・・な。」
「せっかくだから、桜子ちゃん、呼びましょうよ!ねっ。」


仕方が無さそうに、美作専務が席を立ち、携帯で連絡を取り始めた。
「今から、出て来るって言ってるけど、1時間弱はかかると思う。牧野さん、時間は大丈夫?」
「あっ、はい。大丈夫です。」
「じゃあ、来てもらうね。」


気が付けば、思いがけない方向に話がすすんでる。
だけど、夢子先生に言われて、目が覚めた思いだ。
何も特殊なお料理を習う必要なんてない。
健康や美に注目したアクティビティもいいかもしれない。
メープルならではの、注目度の高い企画にしたいと思った。

そのために、三条桜子さんが来てくれることになったんだ。


___三条桜子さん。
旧華族出身のお嬢様。
現在、英徳大学の4年生。
夢子先生の話によると、美作専務の大学の後輩だという。

大学生にして、エステやヨガ教室、マナー教室等を経営。
自身も現在、雑誌でも引っ張りだこのメイクアップアーティスト。
過去に整形した事実があり、その事実を公表している。
美に対しる探求心は留まるところを知らず、彼女の潔い態度に崇拝者も多数いるらしい。
夢子先生自身、三条さんのファンだという。


あたしは、その名前を憶えていた。
昨日、メープルを訪れた、あの人だ。
そして、恐らく、美作専務の恋人・・。
これは・・偶然なの?



 

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  1. 続・俺の女
  2. / comment:4
  3. [ edit ]

こんばんは(*^^*)

  1. 2017/03/21(火) 22:26:29 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの応援ありがとうございます!
朝からタイトル間違ってるし、ご指摘いただきありがとう、スリ●様。
今日は、久しぶりの残業で疲れ果てました~。はぁ。
3連休明けにエンジンかかり切ってない感じです。

さてさて・・
悠●様
あきら×桜子。私はつかつく意外あまり興味がないのに、どうしてこういう展開なのか、自分でも疑問・・。早く最終回を迎えたいのに、滋まで出していたら、終わりません!!

スリ●様
本当にありがとうございます!やばかった、やばかった。弁当どころじゃないよってな感じでした。
そうかぁ、10万拍手かぁ。自分のことではないみたいです。読んでくださっている皆様に、感謝、感謝です。日常にいっぱいいっぱいで、毎日の拍手数は見ていたけれど、トータルをチェックしていなかった・・。(汗)。10万拍手目を迎えた方のリクエストにお答えする・・とか・・なんて、こっそり、ここで書いてみた(笑)。

4月に入ったら、仕事が楽になるので、もう少しの辛抱だ!
頑張るぞ~。

ではでは、明日もAM5:00で。

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  1. 2017/03/21(火) 08:00:40 |
  2. |
  3. [ edit ]
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  1. 2017/03/21(火) 06:06:32 |
  2. |
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  1. 2017/03/21(火) 06:01:26 |
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