花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

牧野と桜子を乗せた車の中。
運転する俺。
助手席の桜子。
後部座席の牧野。

お袋が欠けたこの三人では、なかなか会話も弾まない。
と、突然桜子が話し出した。

「牧野さんは、道明寺支社長のお気に入りの新人さんなのでしょう?」
「あのっ、お気に入りという表現は違う・・と思いますが、今回の企画も含め、支社長から直接ご指導を頂いています。」
牧野・・・お前は、完璧、司のお気に入りだろうがよ。
総二郎じゃねぇが、隠してっとややこしーんだよっ。
この空間で、司と牧野の関係を知らない奴はいないんだぞ。
俺は思わず溜息をついた。

「私、もう少し、牧野さんとお話がしたいわ。あきらさん、どこか、お店に行きましょうよ。」
桜子が、柔らか気な口調とは裏腹に、俺には鋭い眼光を向けた。
おいおい、なんだよ、勘弁してくれよ。

俺が返事をせずに黙っていると、牧野が口を開いた。
「あの・・私はお邪魔だと思うので、お二人で行ってください。私、ここで降りますから。」
バカ言え、お前が桜子のターゲットだ。
逃げられるはずねぇよ。

「プランのお話ももう少ししたいし、牧野さん、是非、お願いしますわ。それに、邪魔だなんて。私とあきらさんはそういった関係じゃありませんよ?」
「ええ~っ!」
牧野、驚きすぎだ。
つーか、桜子、お前もなんでそんなことをわざわざ言うんだ。

「でも・・昨日、ホテルに二人で・・」
と呟いた牧野が、はっと口を閉じる。
客の個人情報の口外は厳禁だ。
なるほどな・・昨日のことを目撃されていた訳だ。

「ふふっ。牧野さん、面白い方ですね。恋人じゃなくても、ホテルに泊まることぐらいありますでしょ?」
桜子のその口調に、俺はどうしたらいいのか、分からなくなった。





結局俺たちは、俺が経営するBarの個室へ。
まだ18時の開店前だったが、仕方なく、無理やり店を開けさせた。
突然のオーナー登場に、店の奴らもビビったはずだ。

はぁ・・しかし・・

一杯目のカクテルを飲んだ女二人は、妙な話題で盛り上がっている。
「マダムキラー・・ですか?」
「ええ。年上の既婚女性ばかりをターゲットにする人のことです。」
「へぇ・・。美作専務が・・。」
牧野が、軽蔑したかのような顔で俺を見ている。
違う・・俺はもう卒業したんだ・・。

「てっきり、お二人は恋人同士だと思っていました。とてもお似合いでしたから・・」
「そうですか?」
ちらりと、桜子が俺を見る。
だから、俺にどうしろっつーんだよっ。


二杯目のカクテルも運ばれてきた。
桜子は酒に強いが、牧野は大丈夫なんだろうか・・?

「牧野、お前、酒、強いの?」
何かあったら、司に殺されるぜ?
「まぁ、この程度は大丈夫です。」
「そっか。」


・・・が。
その後あたりから、牧野の様子がおかしくなった。

「だいたいー、マダムキラーってなんなのーっ?」
牧野の口調が妙にトロくなり、完璧なタメ語になっている。

「ですから、あきらさんのことです。」
「桜子さーん。そんな男なんてー、さっさと、すっきり・きっぱり別れちゃいなよ。」
「それができれば苦労はしません。」
苦労はしませんって・・
お前はなんでそんなに冷静に答えてんだよ。
おい、牧野っ。お前、酒は大丈夫だったんじゃねぇのかよ。

「優しそうな顔してー、ホント最低な男ですねー。」
本人目の前にして言うか・・普通?


「まぁ、私は昔から男運が悪いんです。」
「ええ~??」
「以前に憧れていた男性には、ブスッ、ブスッ、ドブスと言われましたし。」
「ブスっ!?桜子さんにっ?誰っ?誰っ?そんなバカなことをいう男はっ!」
急に動きが活発になり、大袈裟に左右を見ている牧野。
つーか・・・お前の男だよ。

「その男のせいで、何度痛い思いをして、整形したか・・。」
桜子はウイスキーに入った。
相変わらず強ぇ。

ポカーンと口を開けた牧野。
「信じらんない・・・その男のせいで、整形をしたっていうの?」
「ええ。私の美の追求の原点ですね。」
「はぁ・・でも、その男、自分はよーっぽどいい男なんでしょうねっ。」
息まく牧野に、桜子が笑っている。
こいつは何を考えてんだよ。


「桜子、今でもその人のこと、忘れられないの?」
三杯目のカクテルに口を付けながら、牧野が言った。
すでに、呼び捨てになっている。

「いえ、もう過去のことですから。私、整形をしたこと、後悔してないんですよ。そのおかげで、この美しさを手に入れたんですから・・。」
「うん。うん。そっか。そっか。そうだよねー。努力したんだもんねー。うん。うん。えらい、えらい。で、なんで?専務は、桜子が綺麗だと思わないんですかっ?まさか、年下はダメだとか?」
牧野が、なんで、なんでを繰り返す。
そんなんじゃねぇよ。
整形なんて、なんとも思っちゃいねぇ。

「さぁ、どうしてなんでしょうね?」
と小首をかしげる桜子。

「もしかして・・桜子は、専務のことが好きなの?」
牧野が、さらっと爆弾を投下した。
俺は息を飲んだまま、フォローもできなかった。

「はい。」


今・・今、なんつった?
桜子が・・俺を好き・・?
はぁ??

「美作専務っ、今の聞いたっ?聞いたのっ??あんたのことが好きだって言ってんだよ?何とか言いなよっ。」
牧野がバンっとテーブルを叩いて、俺に返事を促すが、俺も頭が混乱してる。

「いや・・ちょっと‥牧野、お前、落ち着け。」
「落ち着いてられるかぁっ!こんな可愛い子に好かれて。それなのに、中途半端なことしてっ。何が、マダムキラーよっ!あほかっつーのっ。F4が聞いて呆れるっ!!」
ガミガミと説教を垂れる牧野。
頼む、お前は黙っといてくれ。
俺も、頭がパニックで・・。


「桜子・・お前、だって・・あいつのこと・・」
「あいつって誰??」
俺の言葉にすぐに牧野が反応する。
あーもう、牧野がうるせぇ。

「あきらさんは、今でも私が昔好きだった男を忘れられないと思っているんですよ。」
桜子はいたって冷静だ。
「昔って・・桜子をブス呼ばわりした男のこと?」
「はい。」
「でも、もう何とも思ってないんだよね?」
「ええ。」
「うーん。うん。うん。で、美作専務はどうなんです?」
すっかりその場は牧野に仕切られている。

「いや・・俺は、桜子が今でもあいつのことを好きだと思ってたから・・だな。」
「遠慮してた?」
頷く俺に、なるほど~っと腕を組んで頷く牧野。
お前は、お見合いおばさんか?

「なんだぁ。これにて、一件落着じゃーん。あー、良かった。良かったねぇ、桜子。」
隣に座る桜子の肩を遠慮なく、バシバシと叩く牧野。
そんな牧野にニコッと笑う桜子。
俺は何と言ったらいいのか・・。
まさか、こんなタイミングで告白することになるとは・・。
俺、カッコ悪過ぎんだろ。


「そうなるとさぁ。その男。ブスって言った男。そいつが全部悪いよね。桜子を傷つけてさぁ。そんで、二人の仲を誤解させるような男でしょ?最低じゃん。」

その言葉を待ってましたとばかりに、桜子が口を開いた。

「その人、道明寺司って言うんですよ。道明寺HDの支社長の。」


・・・
しーん。



それを聞いた牧野の顔は何と言ったらいいのか・・
鳩が豆鉄砲をくらったような顔ってやつなのか。
今までの勢いはどうしたんだよ・・おい。

「道明寺司・・?」
「ハイ。」
「その最低男が?」
「ハイ。」
桜子は完全に面白がっている。


それから、
牧野は手に持っていたカンパリオレンジを一気飲みすると、
すぐにスマホを取り出して、勢いよくタップした。



 

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いつも応援ありがとうございます。
やっと明日は坊ちゃんに会えます(笑)。
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  1. 続・俺の女
  2. / comment:5
  3. [ edit ]

こんばんは!

  1. 2017/03/23(木) 21:41:48 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手をありがとうございます。
今日は一日お休みだったので、子供達と戯れていました。
今から続きを書きまーす。
先ほど、大好きなサイト様が久しぶりに更新されているのを知って、すっごく嬉しくなりました。
やっぱり、読むほうが好きだな~と改めて感じます。

とはいっても、中途半端にお話を止めるつもりは無いですので、自分も書きつつ、二次を楽しみつつといういいバランスをとりたいなぁと思っています。

さてさて
悠●様
やっちゃったね、つくし。でも、今自分の気持ちが下がり気味だから、なんとなく上げたかったのです(笑)。

スリ●様
やっと司君に会えますよ~って、今からですが・・構想はあるので、たぶん大丈夫です。

四葉様
完璧に、お見合いおばさんですよねぇ。あんた、いくつ?(笑)ある意味、うざい子になってしまった・・。

さと●様
コメント見ていただいたんですね。うんうん。二次めぐり楽しんでますよ!asu様のところのイノセントが終わっちゃったのも打撃だったかも・・。
そうそう、さと●様の言う通り、このお話のつくしちゃん、かなり真面目設定だから、なんというか書いている時の波?みたいなものに乗り切れないんですよねぇ。酔わせるぐらいでちょうどいいです。うん。そうだ。
途中、休憩は入れるとは思うのですが、ちゃんと最後まで書くつもりですので、どうぞぼちぼちとお付き合いくださいませ~。

ではでは、明日もAM5:00に!

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  1. 2017/03/23(木) 09:10:56 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

お見合いおばさん

  1. 2017/03/23(木) 07:58:51 |
  2. URL |
  3. 四葉
  4. [ edit ]
お見合いおばさんに、ブッ!とコーヒーを吹いてしまい、口元を子供のようにティッシュで拭いてしまいました。桜子、良かったね。そして、司さん、やっちまったね。酔っ払いつくしの大岡裁き?んー、続きがきになる(o^^o)

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/03/23(木) 06:47:24 |
  2. |
  3. [ edit ]
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  1. 2017/03/23(木) 05:10:29 |
  2. |
  3. [ edit ]
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