花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

「ったく、目を離すとキョトキョトしやがって・・。」

「司さん・・なんで?」

桜子を見ると、苦笑いをしている。
「桜子・・あんた、知ってたの?」
「知りませんよ。でも、予想はしてましたから。」
「予想?」
「道明寺さんは、悩んでる先輩を絶対に一人になんかしませんよ。」

はっと、司さんを見ると、ちょっとだけ寂しそうな顔。
あたしは、できるだけ自分のことは自分で決めたいと思ってきた。
自分の考えをしっかりまとめたくて、この旅行に来た。
でも、それは、司さんを傷つけていたのかもしれない。

二人の未来を考えなくちゃいけないのに、
一人で悩んでどうするの?

それにあたし、やっと自分の気持ちの整理ができた。

「司さん・・あたしっ。」
「じゃ、行くぞ。」
「え?行くぞって、どこに?」

と聞いた途端に、あたしを椅子から立ち上がらせる司さん。

「じゃ、あきら、俺ら行くから。あと、適当にやっといて。」
「無茶すんなよ、司。」
「バカ言え。」

「桜子っ!」
「先輩、また、東京で!」

桜子がニコニコ笑ってる。
ちょっとぉ。女二人の旅行だったはずなのに。
あ・・そうか、美作専務が来たんだもんね。
そりゃ、嬉しいか・・。
あたしだって、司さんに会えて、嬉しい・・。
昨日の今日なのに、会いたいと思ってた。

腕をとられ、引きずられながら、司さんの顔を覗き込む。
司さんは何だか拗ねているみたいに見える。
きっと無理をして、西田さんに迷惑をかけまくって、時間を作って来てくれたんだと思う。
その気持ちが素直に嬉しい。
だから、あたしもあたしの気持ちを真剣に話そう。


あたし達はどんどんコテージの方向から離れていく。
「ねぇ、司さん、どこに行くの?」
そう言ったあたしを、ちらっと見て、また前を向いた司さん。
「どこって、旅行だろ?」
「コテージはこっちじゃないよ。」

司さんはあたしの質問には答えずに、どんどん歩いていく。
すると、少し開けたところに大きな機体。

「ヘリ?」
「あぁ。」
「これでどこか行くの?」
「俺んちがやってるリゾート。」
「なんで?ここも綺麗だよ?」
「人目のつかない所がいいだろ?」
そう言って、司さんがちょっと笑った。
その顔にホッとして、あたしもちょっと笑う。

司さんは、いつもあたしの事を考えてくれている。
あたしは、素直に彼に従って、ヘリに乗り込んだ。
ヘリで那覇空港まで戻り、その後は自家用ジェットに乗り変えた。


一体どこまで行くんだろう?

「眠かったら寝てもいいぞ。着いたら起こしてやるから。」
そう言って、あたしの膝にブランケットを掛けてくれる。

「ありがとう。」

司さんがあたしの手を握ってる。
言いたいことがたくさんあるはずなのに、なんだか幸せで、その幸せにそのまま浸っていたくて、言葉が出てこない。


ねぇ、あたし、ずっと司さんの傍にいたいの。
この先の未来もずっと。
そのためには、仕事で認めてもらわなくちゃって思ってる。
それに、海外で働く夢も捨てきれないの。
道明寺司の恋人として、研修に行きたい。

ねぇ、司さん、そんなあたしをどう思う?
こんなあたしを、見守ってくれる?

あたし、一生懸命頑張るから。
必ず、あなたの元に戻るから。
遠くで働くあたしを、応援してくれる?

あなたは、あたしが恋人であることを後悔しないでいてくれる?
こんなあたしを、あなたの恋人でいさせてくれるかな?


司さんがつないでくれる、その手が温かくて、心地よくて、
あたしはいつの間にか眠ってしまっていた。



*****



チュン・チュン・チュンとスズメの声。

朝だ・・

薄く目を開くと、目の前には司さんが眠ってる。

広い部屋に置かれたキングサイズのベッド。
目の前の大きな窓から、青い海が見える。
今日も快晴だ。

どこだろう、ここ・・
昨日はいつここについたのかも記憶にない。
ぐっすり眠っちゃってたみたい。
あたしは花柄のキャミワンピのまま。
司さんは、下着だけで眠ってる。
きっと、仕事無理してきたんでしょ?
だったら、もう少し眠らせてあげなきゃ。

そーっとベッドから降りようとしたら、司さんの長い腕につかまった。
「起きてたの?」
「ん?いや、今、起きた。」
「だったら、もう少し寝てて・・」

って言ったのに、ぐっと腕を引かれて、ベッドに戻された。
朝から、濃厚なキス。
あたしの唇に吸い付いて、そうかと思ったら、舌を絡める。
寂しかったのかなあ。
たった、1日離れていただけのに・・。
だけど、あたしは、こういう司さんが好きだ。
あたしにしか見せない、こうして甘えてくれる司さんが。

ピチャ・・クチュ・・クチュ・・

あぁ、幸せ。
ずっとこうしていたいな・・
何もかも忘れて、何もかも捨てて、ずっとこうしていられたらいいのに・・

あたしの頬を包む司さんの手。
その手にそっと触れてみると、司さんがゆっくりと唇を離した。

「おはよ。」
「うん。おはよう。」
まったりとした朝の挨拶に、幸せが溢れる。

「お前、昨日はキスもしてねぇのに、爆睡しやがって・・」
なんて言う司さんは、いつもの彼だ。
昨日は、ちょっとご機嫌斜めだったから、ホッとする。
「ごめんね。なんだか、手を繋いだら、安心して眠くなったんだもん。」
「ったく。」

じっとあたしを見つめている司さんは、
あたしの中に、何か答えを探しているみたい。

何か言わなきゃ・・そう思ったけど、次の司さんの言葉にさえぎられた。

「こういう朝、初めてだな。」
「ん?」
「こうやって、ゆっくりできる朝。いつも、ゆっくり抱いていたいって思っても、なかなかゆっくり出来ねぇだろ?」
「そうだねぇ。」
「非日常ってやつだな。」
「ほんとだね。」

普通の恋人同士にとっては当たり前の時間が、あまりとれていなかったことに改めて気づく。
毎日一緒にいても、常にあわただしいあたし達。
こうして、何もない休日を過ごすのは、初めてかも知れない。

去年の今頃のことを考えたら、今こうして、司さんといることはあり得ないことなのに、
いつの間にか、彼と一緒にいることが当たり前になっていた。
そして、こんな風に二人でゆっくりできる時間が、かけがえのないものになっている。
あたしは安上がりな女だと思うのに、手に入れたい男は、数日の休みをとるのも大変な人で、その休みのために、すごいお金を掛けちゃう人。
だけど、そのおかげで、こんな幸せな時間を過ごすことができるなんて、なんだか可笑しい。


笑い出しそうな幸せな気分で、ニンマリとしたあたしに、そのまま覆いかぶさって来る司さん。
あたしは慌てた。
だって・・
「ちょっとまって、昨日シャワーしてない。」
「そんな必要ないだろ。」

必要ないなんてことはないでしょ。
いつものあたしなら、絶対にシャワーを浴びなくちゃ嫌。
だから、一人でもシャワーを浴びに行くはずなのに、今日は、そんな必要はないという司さんの言葉に同意してしまう。
今すぐに司さんが欲しいと思う。
そんな気持ちを、気づかれているみたいだ。
司さんがニヤリと笑った。

「いっ、一回だけだからねっ。」
悔しまぎれにそう言ってみると、
「俺と離れて寂しかったんだろ?」
なんて、得意げに言う司さんが、憎たらしいんだけど・・
だけど、それは本当のこと・・


「じゃあ、あたしを司さんでいっぱいにしてくれる?」


海外勤務が現実になれば、当然、しばらくの間、司さんと離れなければいけない。
その覚悟を、ちゃんとしなくちゃ。
あたしを司さんでいっぱいにして、
司さんもあたしでいっぱいにして、
そうじゃなきゃ、あたし、どこにも行けない。
だって、やっぱりこの選択は、あたしにとって、ううん、二人にとって、寂しくて、辛いことだから。


リゾートの部屋は開放的。
よく考えたら、お庭から、あたし達って丸見え?ってぐらい。
いや、もちろんね。きっと、そんなことはないんだろうけど。
朝の光が部屋中に差し込んでいる。
こんなに明るい部屋で抱き合うあたし達。

耳を甘噛みされながら、
「愛してる」と囁かれる。

あたしのドレスを脱がすと、眩しそうに目を細める司さん。
あたしの首筋に吸い付いて、いくつもの花弁を散らす。
そこは見えちゃうところだから、いつもは付けないはずなのに。
だけど、今日はいい。
あたしを、司さんでいっぱいにしてもらうんだから。
あたしは、司さんの、司さんだけの女なんだから。

胸に吸われ、乳首をコロコロを舌で転がされると、
じんわりと、あたしの中が濡れていくのが分かった。
彼の指が襞を広げて、あたしの蕾を刺激する。
その快感を逃そうと必死になるあたし。

だけど、逃れられる訳がない。
快感の上に、快感が襲ってくる。
あたしの中に入れられた指は、あたしのために緻密に動く。

何も考えたくない。
何も考えない。

あたしが司さんのことを愛してるっていうこと以外に、
何も考えなくてもいい時間。

彼の事だけを想える、愛しい時間。

ずっと、この時間が続けばいいのにな・・


あたしは、司さんの事だけを感じていたくて、
ぎゅっと、彼にしがみついた。



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  1. 続・俺の女
  2. / comment:2
  3. [ edit ]

今晩は!

  1. 2017/04/25(火) 21:39:21 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手をありがとうございます!
そろそろ、つくしちゃんのもやもやモードが終了し、新たな展開へ。
そして、完結も視野に入れて頑張っております!とか言って、ここでGWが来てしまうので、ちょっと更新止まるなぁ、きっと。
でも、Happyendingに向けて、このまま頑張りたい!

さてさて、
スリ●様
えへへ。予想通りの甘い時間。でも、覚悟の時間でもある。
明日は、どうなるかな。実は、明日のところは、最近まで全く考えてなかった展開です。
まぁ、勢いが大事ということで。えへへ。

では、明日も、同じ時間に!

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  1. 2017/04/25(火) 07:57:28 |
  2. |
  3. [ edit ]
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