花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

「ねぇ。あたしを司さんでいっぱいにしてくれる?」

と、つくしが言った。
つくしは最近、上の空になることが多くて、何かを真剣に考えていることは分かっていた。
それが、どんなことであるのかも、粗方の予想は付いていた。

それでも、つくしが話し出すまでは、黙って見守るつもりだった。
そして、心のどこかでは願っていたと思う。

俺から離れるな。
俺がいなければ生きられない女になれ。
一生俺に甘えてくれていたら、それでいいのに・・。

だけど、こいつは沖縄に行くと言った。
将来を客観的に考える時間なんて言っていたが、結局のところ、俺と離れる選択をできるかどうかを考えているんだろう。

お前を俺でいっぱいにしたら、俺から離れないでいてくれるのか?
そうしてくれるんだったら、俺はもう仕事も行かず、ずっとお前の傍で、お前の事だけを考えて生きてやるのに。
だけど、それじゃダメなんだろ?

俺をいっぱいに感じて、俺だけを想っているくせに、
こいつはきっと俺と離れる選択をする。
もう、確信だ。

金ならいくらでもあるのに。
きっと、俺の傍から離れたがらない女なら、世の中に掃いて捨てるほどいるのに。
俺が欲しいと思う女は、俺のそばに留まっていてはくれない。

何も要らないのに。
お前以外に欲しいものなんかないのに。
どうして。

彼女の細く、白い体に唇を這わせる。
こいつは俺の女・・・
俺だけの女だ。

自分自身を挿入して、彼女とつながる幸福。
彼女に出会わなければ、決して知ることのなかった感情。

5年前、彼女に出会わなければ、俺はきっとあのまま、ろくでもない人間になっていた。
そして、帰国してからも、彼女に会わなければ、こんな幸福を知ることはなかった。


彼女に深く沈み込んだ。
「あっ・・」
俺の首に絡まる腕に、力が入る。

彼女の息遣いが耳を擽る。
きっと彼女も、俺に出会わなければ、こんな幸福はなかったと言うんだろう。
だけど、違う。
違うんだ。
俺の方が、彼女を必要としている。
彼女がいなければ、生きていけない。
絶対に手放せない。

一気に彼女を攻め立てた。
のけ反る背中を抱えなおして、なおも執拗に攻めていく。

目を閉じたまま、俺に揺すぶられているつくし。
その瞳に自分を映したい。
俺だけのことを考えて、俺だけを見つめて欲しい。

両膝を抱えて、一気に突いた。
「はっ・・あぁ・・」
最奥を突いた衝撃で、つくしの息が一瞬とまり、大きく呼気を吐きだした。
それと同時に開いた扇情的な瞳に、俺自身が映る。
彼女を、つくしだけを追い求めている俺の姿。


「司さん、大好き。愛してる。」

こんな時ばかり、素直になる女。

本当に、この女はズルいんだ。
俺を愛しているくせに、俺から離れようとする。
そして、きっと、俺はそれを止めることはできないんだ。

どうしてかって・・
それは、俺が彼女を愛しているから。
これ以上は無いというほどに、愛して止まないから。
彼女の望みを何でも叶えてやりたいと願うから。
例えそれが、ひと時俺から離れることだとしても・・


その想いを確認した瞬間に、大きな波が襲ってくる。
「くっ!」

歯を食いしばっても、この波に飲み込まれる。
ずっとこのままでいたいのに。
このままずっと、彼女の中に沈んでいたいのに。
彼女を翻弄しているようで、そうじゃない。
彼女という波に翻弄されているのは、俺自身だ。


つくしの中に俺の精を放つ。
そしてそのまま、彼女の上に落ちていく。
彼女の細い体を抱きしめたまま、
彼女の髪に顔を埋めて、呼吸を整えた。


彼女は俺の女。
体も、心も・・・全て、俺のものだ。



*****



朝から何度も彼女を抱いた。
イク瞬間に思うことは、いつも同じだ。

彼女は俺の女。
絶対に手放さない。
手放せない。

それは、肉体のことだけじゃない。
彼女の心も全て。

常に彼女に寄り添って、彼女と共に歩む人生を送りたい。
肉体だけが傍にあるのでは意味がない。
生き生きとした明るい彼女の心が無ければ・・

その心を守ってやることも、彼女の男である、俺の使命。


抱かれ続けて意識を無くしたつくしのこめかみに、軽くキスを落とす。
このまま、俺の腕の中にいてくれたら・・という女々しい想いは、まだ持っている。
だが・・・


「司・・さん?」

つくしが目を覚ましたらしい。
彼女の瞳を覗き込む。
その瞳には、迷いは無くなっていた。


「あたし、来年の海外研修、希望を出そうと思う。」




分かってた。
言われると思っていた、その言葉。
けれど、現実に言われてみれば、息が止まりそうになった。

俺は大きく息を吸い、それから吐き出した。

「自分を俺でいっぱいにしろとか言ったくせに、そんな事を言うんだな。」
「司さん・・」

「そう言うと思ってた。」
「え?」
「お前が入社試験で書いた論文も、当時の面接内容も把握してた。始めからだ。」
「始めから?」
「お前が、メープルの社員に内定してると知った時から。自分が直で見る部下だぞ?その社員情報を知らない訳がないだろ?知ってたよ。お前が、海外勤務を希望してメープルに入ったって事。」

そう言った俺に、つくしは何も答えなかった。
俺が知っていたことが意外だったのか。
そうかも知れないな。

「だけど、行かないかも知れないとも思ってた。だって、お前、俺のこと好きだろ?好きで、好きで、仕方ねぇだろ?」
「うん・・。」
「なのに、どうして行きたいんだ?」

「あたし、今、すごく幸せだよ。司さんと一緒にることができて、その中で守られている幸せ。だけど、あたしは我儘で、自分の夢も叶えたいの。」
「お前の夢?」
「道明寺司の恋人として、仕事でもプライベートでも自信をつけたい。そのために、頑張りたい。海外で働くことは、あたしの昔からの夢。その結果を出したい。」

「今の仕事じゃだめなのか?自信は付かないのか?」
「経験が足りないの。圧倒的に。だから、東京メープルの未来を担う企画は、あたしでは役に立たない。誤解しないで?司さんに守られているのが嫌なんじゃないの。その中ですら、司さんの役に立てない自分が嫌。だから、もっと成長したいの。」

「俺は、今のお前でいい。自信なんかなくたって、俺がお前を幸せにしてやるから、そばにいて欲しい。そう言っても無理か?」
「そんな風に言わないで。決心が鈍っちゃうよ・・」

鈍れよ。
鈍ればいい。
だけど、それじゃあ、彼女を本当の幸せには導けないんだろう。


「別れる訳じゃねぇぞ。」
「うん。」
「海外研修の希望が通るかどうかもわからねぇぞ。」
「分かってる。でも、チャンスが欲しい。道明寺司の恋人として、どこまでできるか知りたいし、頑張りたい。我儘だと思う。だけど、司さんに見守って欲しいの。」

ふぅー。
俺は、大きく息を吐き出した。


「一つだけ、条件がある。」
「何?」
「もし、海外に研修に行くんだったら・・」
「行くんだったら?」


「俺と婚約してから行け。
俺の、婚約者としてなら、行かせてやる。」



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ついに、50話になりました。
たくさんの応援のおかげです。
いつもありがとうございます。
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  1. 続・俺の女
  2. / comment:5
  3. [ edit ]

こんばんは(*^^*)

  1. 2017/04/26(水) 20:30:38 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手をありがとうございます。
今朝、仕事に行く前に携帯でチェックした段階で、たくさんの拍手とコメントを頂いていて、びっくり。とても嬉しかっったです。やっぱり、司さんがが動くと読者様の反応が違いますね!そろそろ、完結ですか?というコメントも頂きました。はい。そろそろ、完結を見据えていて、今のところ60話かなと思っています。まだ、書ききっていないので、およそですが・・。で、いくつか頭にあったエピソードは番外編に回します。とにかく、完結させたい!です。

さて〜
仁⚫︎様
初めまして!どうぞよろしくお願いします。
一気読み派の方は特に続き、気になりますかねぇ(笑)。私も、二次巡りしていますから、いつも続きが気になっています。上に書きました通り、60話ぐらいになるかなと思います。えへへ。お仕事頑張ってくださいね。
それから、拍手ボタン、いつもありがとうございます。私も、絶対に読んでから押す派。だから、1番になることはマレです。
そうそう、『劇甘甘甘つかつく』!
私、自分がすっごく甘いお話を書いている自覚があって恥ずかしいぐらいで、コメントにもよく甘々と頂きます。けれど、更に甘いの!というリクエスト、初めてもらったかも。っていうか、はっきり言って、本気出したら、ゲロ甘ですよ。多分。毎回、人目にさらす文章なので、かなり気をつけているんです。これでも・・。そんな訳で、そうかぁ。それなら、一回、ゲロ甘つかつく書こうかな(笑)。なーんて。
これからも、どうぞ、気楽に、好きな時にコメントしてください。お待ちしています。

ka⚫︎様
私も、司さんの愛を書いている方が、ノリノリだったりして。そうなんですよね、愛の比率。司さんが大きいようで、だけど、つくしの愛が小さい訳じゃない。私の理想のつくしちゃんは、司さんをしっかり愛しているつくしちゃんですね〜。司さんばっかりが愛しているのは、不憫でならない・・。私が、司好きすぎて・・。(かなり作者の都合が入ってます。)

スリ⚫︎様
NY行ってもいいけど、司くんを悲しませないで!という、そのスリ⚫︎さんらしいコメントに、私以上に、司愛を感じてしまいました。大丈夫・・私は、司を不幸にはしません(笑)!
そうそう、その予想!今後の展開も含めて、かなりいい線を行っています。二人には、もう一山超えてもらわないとね。えへへ。

さち⚫︎様
体調いかがですか?私も先週、辛かった。だけど、熱は出ないもので、仕事はできたりするんですが、だるくって。でも、今日も喉が痛いんですよ。おかしいなぁ。頭は痛くないから、元気なんですけどね。そうです、そろそろ残り10話ぐらいになります。寂しい・・そう言っていただけて、私は嬉しい・・なんて。最後までお付き合いいただけると嬉しいです!

あ⚫︎様
虜になってきましたか(笑)。それは、書き手冥利に尽きます。私も、他のマスター様のお話を首を長ーくお待ちしています。そして、自分のお話で、そんな気分に陥っている方がいるなんて、ちょっと嬉しくなってしまいます。ほんとうに。(ごめんなさい・・ですが・・)だって、つまらなかったら、朝早い時間に見ようなんて思いませんものね。素人のお話で、自己満足でもあるのですが、書いてよかったなぁなんて思えます。その期待に添えるように・・頑張ろうと思います!

ふぁいて〜んママ様
司さん、大人ですね〜。自分もNYで努力してきたからですかね〜。言っても、年齢若いのに、偉いなぁ。二人とも。今後の展開、もう一山はあります。どうぞ、読んでやってください!


そんな訳で、明日もAM5:00に、お待ちしていまーす!

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  1. 2017/04/26(水) 09:55:27 |
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  1. 2017/04/26(水) 06:56:32 |
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  1. 2017/04/26(水) 05:33:13 |
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  1. 2017/04/26(水) 05:21:33 |
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