花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

俺の婚約者『牧野つくし』。
俺が人生で初めて惚れた、唯一無二の女。
俺は二度と、こいつを手放すつもりはない。


記憶を取り戻した俺は、すぐにNYへ電話をかけた。

「お母さん、お話があります。」


*****************


司の帰国予定日まであと3日とせまった日に、連絡が入った。
めったなことでは連絡のない司からの電話。
もしや・・・


NYでの専務取締役就任を考え直してほしい。
代わりに日本でのプロジェクトと、農業分野への参入を任せてほしいと。


「お母さん、記憶が戻りました。あなたに・・、感謝しています。」
初めて聞く、司からの感謝の言葉。

「会長と相談が必要ですから、一度NYへ戻りなさい。」

「分かりました。よろしくお願いします。」
司からの電話が切られた。


私は執務室の椅子に深く腰を掛け、ゆっくりと目を閉じた。

司の幸せそうな顔が思い浮かぶ。
私では引き出すことができなくなった、あの笑顔。


『あの時の選択は間違ってはいなかった』
その安堵感に胸が締めつけられた。


******************


道明寺はNYへ戻った。

さみしい気持ちもあったけど、
でも、これは別れではないと分かっていたから、
笑顔で彼を送り出せた。

そして道明寺がいない日常にもどった。


道明寺の記憶が戻ってから数日、
あたし達はくだらないことを話し、喧嘩をして、
仲直りのキスをしては抱き合った。

ずっとこうしていたかったけれど、
離れる時間こそが、これからのあたし達を幸せに導いてくれるのだと信じられた。


あたしは、この4年間、道明寺の隣に並ぶために頑張ってきた。
記憶がない道明寺でも、またあたしを愛してくれたらそれでいい、そう思ってきた。


でも、やっぱり、それは違っていたと思う。


記憶がなくてもいいって思えば、忘れられてしまった寂しさを和らげることができた。
記憶がなくても大丈夫なんだって信じることで、何とか自分を奮い立たせていたんだ。
あたしは、やっぱり、無理をしていたんだと思う。

それは、記憶が戻った道明寺に抱かれて初めて感じたこと。


その証拠に、
記憶が戻ってからの道明寺との数日は、
それ以前の数週間が比ではないほど幸せだった。

彼のまっすぐな愛を感じて安心できる時間はあたしの宝物だ。

記憶のない彼のことも大好きだったけれど、
やっぱり、会いたかったのはあの頃の情熱を持った彼、
あたしが幸せにしたいと願った、18歳の道明寺司だったんだ。



あたし達の人生が再び交わることができたのは、
あたしが頑張ったからじゃない。

貧乏で、道明寺のことが好きだという気持ちしか持っていなかったあたしに、学歴、知識、教養を授けて下さった。
そして、あたしが道明寺の婚約者として隣にいることを許して下さった。
あたしが今、こうして道明寺の婚約者として堂々としていられるのは、全て彼女のおかげ・・・。


あたしは、卒業したら、すぐにNYに行こうと思う。
そして、道明寺楓にお礼を言いたい。

『私にチャンスを下さって感謝しています』と。





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  1. あなたに会いたくて
  2. / comment:3
  3. [ edit ]

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  1. 2016/09/13(火) 18:56:14 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメントありがとうございます

  1. 2016/09/13(火) 15:55:28 |
  2. URL |
  3. happyending
  4. [ edit ]
おそらく今晩で、最終話かな。たぶん。
また是非読みにいらして下さいね。

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  1. 2016/09/13(火) 06:46:02 |
  2. |
  3. [ edit ]
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