花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

つくしが楽しみにしていた同期会。
俺の心配は、つくしの体調と、安全面。
それから、つくしに対するの周囲の反応だ。
彼女に対する周囲の目は大きく変わっている。
鈍感なこいつは、あまり気付かないのかもしれないが・・。

西田に手配させた、つくしの同期のリスト。
男5名、女5名。
入社前に課した論文から判断し、それぞれに大なり小なりのテーマを与え、この1年で企画を練らせてきた。
まだ、企画中の奴らもいるが、レストラン部門の黒田、宿泊部門の高木のプランは目を引いて、すでに実行に移されている。それ以外の奴らも、何度かプランの提出があり、修正中だ。
ただ一人、企画の提出が一度もない奴がいた。
それが、山崎恵。

宿泊部門を希望していたのに、初期配属はブライダル部門。
この女は未来のメープルに、ブライダルとのタイアップの強化を挙げていた。
そのプランの可能性を買って、メープル上層部はこいつをブライダル部門へ配属したらしい。
当然、課されたテーマもブライダルだった。
それなりにいい初期プランを出していたが、その後一度もプランの提出がなかった。
初期研修が希望の部署じゃなかった奴はたくさんいる。
しかし、そこで結果を出すことも仕事だ。
プランの提出がないからと言って、ペナルティはないが、評価はされない。
当然、キャリアアップにはつながらない。
単に業務をこなすだけなら、総合職でなく、専門職と同じだ。
それから、もう一つ、この女に気になる点があった。
本人は強く希望したらしいが、今年度の海外勤務の希望が叶わなかったこと。
当然だ。こちらが課したテーマの回答すらないんだからな。


今日は、初めからつくしの同期会に顔を出そうと思っていた訳じゃない。
つくしの同期をチェックしたのは、そのバックにややこしい人間関係があるかどうかが知りたかっただけで、実際そこには問題はないと判断していた。
だが、たまたま、会議が早く終わり、事務処理は明日でも可能な状況になった。
挨拶回りの移動中も、つくしの顔が冴えないことが気になっていた。
だから、強引かも知れないが、早めに連れて帰ろうかと思い立った。

聞いていた店に入ると、SPの川西が驚いた顔をした。
そして、中から、女の甲高い声が聞こえてきた。

『支社長に体を使って取り入った・・とか?呆れちゃう。』


聞き間違いか?
しかし、部屋の中の空気が張り詰めているのが分かった。
さすがの俺も、ここまで低俗な会話がなされているとは予想もしていなかった。
この程度の人間を採用した、メープル幹部にも頭が来る。

そもそも、ホテル業務で重要なことは、洞察力だ。
その人間が何を欲し、何を疎んじているのか。
そして、その人間がどの程度の人間か。
そういった、人を見る目が必要な職種だ。

つくしが、体を使って、俺に取り入った?
もし、それを信じる様な奴がここにいるのなら、こいつら全員クビだ。
それ位に、バカげた話だ。
つくしの仕事ぶりを見て、そんな物の見方しか出来なような奴は、メープルには必要ない。


そのままブチ切れて帰っても良かったが、そんなことをすればつくしの立場もないだろう。
つくしに惚れこんで、妻にしたのは俺だ。
この女の発言は、俺に対する侮辱に等しい。
勘違い甚だしいこいつらに制裁を加えることもできたが、それは問題の根本的な解決にならない。
俺は、怒り心頭に発した頭を振り、冷静さを装って、部屋の中に入った。


はっきり言って、つくしの同期からの評価なんて、どうだって良かった。
だが、こいつが間違った評価をされるのは許せねぇ。
根本的な解決。
それは、俺がいかにこいつに惚れているかを思い知らせてやることだ。
そして、こいつが、いかに俺に相応しい女か知らしめてやる。

こんな奴らと会話するのも、つくしのため。
どうだよ。
こいつが俺に惚れてる以上に、俺がこいつに惚れてんだ。
俺が追いかけて、やっと手に入れた女なんだ。


公私混同だ?
別にいいじゃねぇかよ。
全ての責任は俺が取るつもりなんだから、オメーらには関係ねぇことだ。
かといって、他の奴らには任せねぇよ。
つくしが提案した以上のプランはあの当時なかったし、俺が全責任を背負ってもいいと思うほどの価値は、残念ながら、こいつらには見い出せなかったからな。
身の程を知れ。

・・・と言いたい気持ちをぐっと押さえた。
今では、カリスマ経営者と言われる俺。
俺も、大人になったもんだな・・。






「ねぇ・・司さん・・呆れてる・・?」
二人きりのリムジンの中。
黙ったままの俺に対して、恋人つなぎをしたまま、隣に座っているつくしが、恐る恐るといった様子で話しかけてきた。

「何が?」
「だって・・」
「お前が、あの低レベルな女に言い負かされてたことか?」

ちょっと・・言い過ぎかも知れねぇ。
けど、これからも、きっとこういったことはあるだろう。
こいつが俺の妻になった時点から予想できたこと。
だが、その度に傷つく必要なんかねぇってことを教えてやりたかった。

つくしを妻に選んだのは、俺だ。
そして、つくしも俺を選んだ。

少しショボンしたつくしに言ってやる。

「呆れる訳ねぇだろ?俺を信用してねぇの?」

つくしの大きな目が潤んだ。

「あ・・あたしは、道明寺司の妻なんだから、もっと、しっかりしなきゃだめでしょ?司さんが傍にいなくても、毅然としていたかったのに・・・。ごめんね。」


・・・。
・・・はぁ。
これだから、こいつはバカだっつーんだ。
同期の前では気合い入れたんだろうが、結局のところ、根本が間違っている。
俺が求めてるのは、そこじゃねぇ。


____道明寺司の妻。

その言葉がこいつに課す重みは、分かっているつもりだ。
だが、俺は、別にこいつに毅然としていて欲しい訳じゃねぇ。
むしろ、ダメダメなままで、俺をを頼って欲しいんだ。
そんな事、こいつは望んじゃいねぇんだろうが、それが、俺の第一希望。
何度も伝えてるのに、どうしてわからねぇんだ、お前は。


「お前さぁ。もっと、俺を頼れよ。負けそうになったら俺を呼べよ。」


こいつが、ちょっとのことじゃ、俺を頼りたくないってことは分かってる。
だけど、何度でも伝えておきたい。
俺は、いつでもこいつの味方なんだってことを。
どんなにダメなお前でも、愛してるってことを。
いや、むしろ、ダメなままでいて欲しいんだってことを。


「お前は、道明寺司の妻である前に、俺の女だろ。勘違いしてんな。」


俺の言葉を聞いたつくしが、コクリと頷いた。
やはり体調が悪いのか、だいぶ疲れているのか、言葉が出ねぇようだ。
そのまま、俺にもたれかかってきた。
かなり・・・無理をしている・・
そう感じた。


しばらくの間、つくしの髪を撫でていると、

うっく・・えっく・・
としゃくり上げる、つくしの声が耳に入ってきた。


少し前のつくしなら、俺がどんなに頼れと言っても、強がって、「大丈夫だ」なんて可愛げねぇことを言っていたに違いない。
そして、俺はそんなつくしも可愛くて、彼女をできるだけ自由にしてやりたいなんて思っていた。

だけど、やっぱり、最近のこいつはおかしい。
極端に涙もろいし、感情に流されやすい。
しっかり見守っていないと崩れそうな危うさがある。

それに、握っている手も、撫でている頬も、どこもかしこも、こいつのの身体中が火照っている。
それは、今に始まったことじゃなく、しばらく前からずっとだ。
アルコールが入った訳でもねぇのにな。


ふぅ・・。
やっぱ、このままには出来ねぇな。

俺は覚悟を決め、
つくしの頭を撫でながら言ってやった。


「お前、やっぱ、おかしいな。病院行くか。」



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司さんサイドでした・・えへ。
番外編なのに、10話超えちゃってますよ。
何やってんだ~とツッコミたい・・。
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  1. その後の二人のエトセトラ
  2. / comment:6
  3. [ edit ]

こんにちは(*^^*)

  1. 2017/05/28(日) 12:29:54 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手をありがとうございます!
今日も、優しいコメントに励まされ(笑)、ダラダラともう少し番外編を続けていく感じになりそうです。←なんだそりゃ?
急ごうと思うと、1話にあれこれ詰め込むし、そうすると、案外時間がかかる。思うがままにダラダラ書くと、内容的に進展が遅い気がする。うーん。まぁ、ぼちぼちとやっていきます!

さてさて
さ●様
ありがとうございます。そう言っていただけると、気が楽です。ぼちぼちと二人の今後の生活に触れようかと思います。とは言っても、20話とかにはならないと思うのですが・・まだ書いてないですが・・。

まー●様
全くもって問題ないし!・・ありがとうございます。楽しんでいただけて良かったです。ある意味、もう幸せな二人ですので、どうなのかなぁと作者としては思うのですが、楽しんで頂けているのであれば本当に良かった!また覗いてくださいね〜!

スリ●様
そうそう、山崎さんですよね。気になるといえば、気になるけど、もうそこまで書くと、本当に終わらないですしね。でも、案外、山崎さんを気にしてくださっている方は多くいらっしゃる。今回の件で、気持ちを新たに、企画を頑張ってくれるというのが理想かな。司さんは、つくし以外には興味ないから、これ以上制裁もなければ、フォローもないですね、きっと。無視?かな。ただし、次に問題が起これば、切りますね。間違いなく。なーんて。どうでしょう?

ka●様
ぜーんぜん大丈夫ですか?ありがとうございます。ね、皆さん案外、山崎さんに優しい。物事はっきり言うっていう意味ではなかなか良い子なんですが、今回の山崎さんはお仕事面が・・ね。口で言うだけダメですから・・。
司さん、病院に連れていきます。これで、病気だったら、本当にぶっ飛ぶなぁ。番外編どころじゃない・・。いや、そんなことはないです。はい・・。しかし、自分の家でチェックしないで病院行く人って今時いるんでしょうかねぇ??

の●様
そうなんですよねぇ。このお話の司さんは本当にいい男なんですよねぇ。私の理想でもありますよ。うん。そして、こんなつくしちゃんも、司さんの妻として理想です。なにしろ、私の妄想の世界ですから(笑)。

he●様
ありがとうございます!ぼちぼちと続けていきますね。過保護な司さん、必ず出てくると思います(笑)。

ま●様
書いた、書いた。「死なないで!」。そっかぁ、だから寸前だったのかぁ。いや、いいです!こちらこそ、ありがたくいただいちゃいました。(事後報告ですが・・)ご馳走様でーす!

あ●様
あはは。山崎さん、すみません。ヘタレ設定で。もっと出来る人ならば、こんな発言は無いような気がします。でも、今後ともはきっと頑張るはずですよ。お話もにはなりませんが・・。


そろそろ、執筆頑張ります。
できれば、貯金を〜!
今晩までにとりあえず1話は頑張りたい。
詰め込まずに、のんびり書いていきます。

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  1. 2017/05/27(土) 23:34:31 |
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  1. 2017/05/27(土) 22:34:15 |
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  1. 2017/05/27(土) 18:56:11 |
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  1. 2017/05/27(土) 18:45:54 |
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  1. 2017/05/27(土) 17:34:44 |
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