花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

「お前、やっぱ、おかしいな。病院行くか。」

ん?
びっくりして、司さんを見上げた。
涙も吹っ飛ぶぐらいに驚いちゃう。
おかしい?
病院??


「ヒック・・。大丈夫・・ヒック。おかしくない。」

「いや、おかしい。お前、ずっと食欲もないし、すぐ寝るし、すぐ泣くし、おかしいだろ?」

それは、あたしも、ちょっと気になっていたこと。
司さんも気付いてたんだ。
だけど、どこがおかしいって程じゃないんだけど・・。


「大丈夫だよ。」
「お前・・本当に分かんねぇの?」
「んん?」

小首をかしげたあたしにに、チュッと、司さんからのキス。

「子供・・できたんじゃねぇのか?」
凄く真剣な司さんの声。

「・・え・・?」
思わず覗き込んだ司さんの顔が、うっすらと赤い。

「つーか。こーうことって、女の方が詳しいんじゃねぇの?」
「うっ・・・えっ・・・?」
「いや、もしかすると、俺の勘違いかも知れねぇし、お前が言い出すまで黙っとこうと思ったけど、やっぱおかしいだろ、最近のお前。」

こども・・?
子供って・・?
えっ?
ええーっ!?
赤ちゃんっ!?
・・・にっ、妊娠っ!!??


「にっ・・妊娠してるってことっ!?」
「その可能性も十分あるだろ。やることやってんだから。」
「あっ・・うっ・・」

妊娠・・。
そうだ・・ありえないなんてことは・・絶対にない。
そう言えば、最近生理はいつ来たんだっけ・・?


自分のお腹に視線を落として、ちょっとだけ撫でてみる。
まだ、何にも感じない。
お腹だって、まだ出てきてないし。
だけど、この胃のムカつきや、食欲の無さ。
おかしなほどの眠気。

どうして、気が付かなかったの?あたし・・・。


「司さん・・。」
あたしは司さんを振り仰いだ。
その瞳の輝きは、確信に近いと言っている。

「だろ?」

びっくり顔のあたしの頬にキスが落ちた。



***



それから、あたしは強引に病院へ連れていかれた。
夜に病院に行くなんて非常識だって騒いでみたけど、司さんが、明日は仕事が立て込んでるから、絶対に今日だって言って譲らなかったから。
別に、一緒じゃなくたって・・大丈夫なのに・・。
それに、なんだか恥ずかしい。
産婦人科なんて初めてだし。
あたし、なんの知識も持ってない。


到着した病院は、道明寺系列の病院とあって、特に問題なく、緊急入口から案内されてしまった。

連絡をしてあったからか、対応してくれたのは、産婦人科の女性医師。
もう21時過ぎだというのに、ニコニコと対応して下さって、本当に申し訳ない。
簡単な問診の後、尿検査を提出して、しばらく個室で待った。


凄くドキドキする。
隣では、司さんがずっと手を握ってくれている。
でも・・
今となっては、あたしも、妊娠で間違いがないんじゃないかと思う。
赤ちゃんが・・ちゃんと元気にあたしのお腹にいてくれるのかどうか・・。


コンコンと部屋がノックされ、
「道明寺さん、こちらへどうぞ。」
と別室へ促された。

『道明寺さん』・・
そんな呼ばれ方、恥ずかしいって思ってたけど、なんだか今はしっくりくる。
司さんと一緒に産婦人科に来たというだけで、自分が本当に結婚したんだということが、しっかりと認識できた。
今の今までは、恋愛の延長だったのかも。
だけど今は・・
あたしと司さんは、本当に、本当の家族になったんだって。


司さんに手を引かれて別室へ移動すると、そこには先生が待っていた。

「尿の検査は陽性です。」

・・!!
司さんが、あたしの手をぎゅっと握った。

「今から、きちんとお腹の中に赤ちゃんがいるか、確認しましょうね。」


右も左もわからないままに、看護師さんに促され、司さんと別れて診察室に入った。
本当に知識のない自分が悔しいぐらい。
診察されている最中も、恥ずかしいわ、エコーを見てもチンプンカンプンだわで、いったい何がどうなっているのか・・。

「おめでとうございます。妊娠されていますね。」

その言葉を聞いて、一気に力が抜けた。



___妊娠。
あたしのお腹の中に、司さんの赤ちゃんがいる・・。

胸が詰まるほどの幸せな気持ちと、
自分が自分でなくなったような、不安な気持ち。
親になるという恥ずかしさと使命感。

そんな感情が一気に押し寄せて来て、あたしはもう、どうしたらいいのか分からなくなった。


フラフラしながら身支度を整えて、診察室を出ると、司さんが落ち着かない様子で立っていた。
何も言わないあたしを、心配そうに見つめている。
あたしは、倒れ込むように彼に抱き付いた。

ポンポンと背中を叩かれて、少しだけ落ち着く。

「お腹に、赤ちゃんがいるって・・。」

背中に回された腕に、少しだけ力がこもった。
いつもより、ちょっとだけ手加減してる?
あれ・・ちょっと、震えてる?

「良かった・・。ほっとしたぜ。あぁ、俺・・マジ、嬉しい。」

噛み締めるような彼の一言一言が、胸に響く。
少しだけ不安だった気持ちも消えていくみたい。


「楽しみだね。赤ちゃん。」
「おう、早く会いてぇな。」
「ぷぷっ。そんなにすぐには会えないよ。」

あぁ、幸せだぁ。
赤ちゃんが来てくれたこと。
そして、司さんが喜んでくれたこと。

不安がないと言ったら嘘になるんだけど、
きっとあたしは大丈夫。

だって、いつも傍に、司さんがいてくれるから・・。

赤ちゃんがいると分かった途端に、心の中の霧が晴れていくような感覚。
少し前に抱えていた悲観的な感情なんて、どこかに行ってしまった。


「で?これから、どうすんだ?」
「うーん。また、先生から呼ばれて、いろいろ教えてもらえるのかな?」
「そっか。」

いつもはせっかちな司さんが、ゆっくりとあたしをエスコートして、待合室に向かう。


こんなにも、何の知識もない自分にも呆れちゃうけど、
だけど、司さんだって、妊娠・出産の知識なんてあるはずないし。
これから、二人で、学んでいけばいいね。

隣を歩く司さんの顔が、緩んだり、引き締まったり・・。
その様子がおかしくて、

「あはっ・・!」

思わず、笑い出してしまった。

おかしいなぁ。
さっきまで涙もろかったのに、今度は笑い上戸?


「何笑ってんだ?」

あははっ。

「俺たちの子供って、どんなの出てくんのかな。」

うははっ・・ぷぷっ・・うん、そーだねぇ。

「やっぱ、最高に可愛いだろうな。お前に似たら、真面目くせぇのになるかな。俺に似たら、ちょっとマズイな・・。」

ははっ・・あははっ・・。

「いや、やっぱ、元気だったら、どーでもいいけど。」

うん・・うん・・そうだね。

「ま、いずれにせよ、俺が付いてっから、心配いらねぇ。」


うん。うん。
本当に。
司さんがいるから、きっと、大丈夫だよ。
あたしも、赤ちゃんも。

幸せで、笑いが止まらない。


頼りにしています・・旦那様。
これからも、ずーっと、一緒にいてね。



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昨日は、ちょっとトラブルがあって更新できませんでした。
また、ぼちぼちとお付き合いして頂けると嬉しいです。
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  1. その後の二人のエトセトラ
  2. / comment:3
  3. [ edit ]

こんばんは(^^)

  1. 2017/05/29(月) 21:26:03 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手をありがとうございます!
やっぱり、妊娠でした~って、これで違ってたらどうするんだって感じですが(笑)。

さてさて、
ka●様
私が妊娠した時、同時に別な病気が分かって、妊娠どころじゃない感じになったので、当時の記憶はあいまいだったりするんです。結局、無事に出産もしましたし、体も大丈夫なんですが、その当時は混乱して大変でした。妊娠中に手術も受けましたし。でも、不思議。人間って、辛かった時のこと、案外するっと忘れられるんですよね。というのも、無事に出産できたからこそなんでしょうが・・。無事に生まれてくれたら、どうでもよくなるんだな、それまでの苦労って・・なんて、ka●さんのコメントを見ていたら思い出しました。

スリ●様
過保護っぷりは書かねばなりませんねぇ(笑)。
そうだ。娘さん大丈夫ですか??
うちの子は、昨日の夜は辛かったんですが、今は元気にしています。私の方がいろいろと振り回されて、疲労困憊状態です。月曜日はいつも仕事が多くって・・。
明日、出来れば更新したいですが、これからの頑張り次第です。

he●様
こんなに喜んでもらえたら、嬉しいですよねぇ。特にこの司さんは、いいパパになりそう・・(笑)。

ま●様
そうなんですよね。性別・・。一応、今はこれって思っている。けど、どちらでも話は出来そう(笑)。最後まで悩みます!どうぞお楽しみに!


明日、お話続けていきたいのですが、朝が無理なら夕方位に。できたら朝にと思います。無理して詰め込まないので、ゆっくり進行しますが、お付き合いよろしくお願いいたします!

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  1. 2017/05/29(月) 08:11:31 |
  2. |
  3. [ edit ]
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  1. 2017/05/29(月) 06:00:55 |
  2. |
  3. [ edit ]
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