花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

道明寺ホールでイングス支社長室。
ここに入れる人は、支社長本人と第一秘書の西田さんのみ。

そして、例外として、臨時秘書のあたし・・。


今までだって、司さんと一緒に仕事をしていたし、この執務室にだって、何度か来ていた。
けど、こうやって、司さんが仕事してる姿をじーっと見ることってなかったんだよね。
マンションにいる時も、お邸でも、ちょこちょこ仕事をする姿は見ているんだけど、がっつりと仕事をする時には、マンションのペントハウスで仕事をしていたし、こんなに長時間、司さんのビジネスを見たのは初めてで・・。


結論から言うと・・すっごくカッコイイ・・。
司さんが騒がれる理由が良く分かる。
惚れ直すって・・こういうことを言うんだね。
自分の旦那さんをみて、ドキドキするなんて・・。

キーボードを打つスピードには、躊躇は感じられない。
大きい掌、長い指、なのに、その動きはすっごく繊細。
PC画面を見る目つきは鋭くて、一瞬の隙も許さないといった様相。
彫刻の様に無機質な表情は、普段見る司さんとのギャップが半端ない。
たまに、こめかみを人差し指と中指でぐっと押さえて、何かを考えている姿とか、すっごく様になっていて、この世の人では無いぐらいに美しい。
英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・北京語と流暢に操る姿は、一体何者なのって感じだし。


うわぁ・・。
この人が、あたしの旦那様なの・・?

なーんて、今更ながら感じてしまう。

だからね。
こんな貴重な姿、なかなか見ることができないでしょ。
プライベートルームで寝ているのなんてもったいない。

無理はしないつもりだけど、ついつい、この与えられた机にへばりついて、ちらちらと司さんを観察しちゃうんだ。
司さんを見ていたら、悪阻だって忘れちゃうぐらいなんだから。


____大収穫。

こんな素敵な司さんを見れたこと。
自分の夫に、二度惚れしたこと。
これって、仕事ばっかりしていたら、気が付かなかったと思う。

来年生まれて来る赤ちゃんにも、伝えてあげたい。
あなたのパパはこんなに素敵な人なんだよ。
お仕事している姿がカッコイイの。
そんなパパの子供に生まれて来て、あなたはとっても幸せよ。



自分の仕事に集中しなきゃって思うんだけど、
またチラッと司さんを見ちゃった。
腕時計を確認する姿もカッコイイ。

そして、ありゃっ。

目が合っちゃったっ!


ふっと笑った司さんが、
「そろそろ、デザートにするか?」
って言う。

いやぁね。
デザートの催促じゃなかったんだけど。
でも、そういう事にしておかないと、ずっと見てたなんて恥ずかしいでしょ。

「うっ、うん。でも、まだ、お邸から、デザートまだ来ないよね。そうだ、コーヒー入れて来てあげる。あたしも、お茶、飲もうかなっ。」

あたしは、慌てて席を立った。




コーヒーを入れるため執務室を後にすると、秘書室がざわつく。
なんで?

「どうかなさいましたか?」
西田さんが、なんだか心配そう。

「あ、いえ。支社長にコーヒーでもと思いまして。」
「なるほど、じゃあ、永瀬さん、ご案内して。」
「いえ、一人で大丈夫です。」

大丈夫だって言ってるのに、年配女性秘書の永瀬さんが一緒についてきた。

「あの・・あとは一人で大丈夫ですので・・。」
「そうですか?ですが、奥様に何かあれば、支社長が・・」
「何かって言っても、何もないと思いますけど。」
「そうは思うのですが、数日前までは、とてもイライラした御様子で。でも、奥様がこちらに来られるようになってからは、それはそれは機嫌がよく、秘書課一同安堵しているんです。」

安堵って・・。
なに~?それ?

「司さん・・いえ、支社長は、何か皆さんに御迷惑でも?」
「いえいえ、迷惑ではないのですが・・・。」
「永瀬さん。この際ですから、はっきり仰ってください。」

「いえいえ、本当に迷惑ということではなくて。これまで、秘書室に顔を出すことなどなかった支社長が、先週は、1時間ごとに執務室から出て来ては、西田室長に電話を催促していたんですよ。お邸に奥様の様子を伺えということで。」
「・・・はぁ。」
「支社長が出て来るたびに、私たち秘書も緊張の連続で。」
「なるほど。」
「奥様が来られてからは、それがピタリと収まって、秘書課一同ほっとしている訳です。」

はぁ・・。
そこまで迷惑を掛けていたなんて・・。
これであたしがニューヨークに行ったら、一体どうなっちゃうんだろう・・。

「ですから、失礼ながら、奥様と喧嘩でもされたら・・と思うとみんな気が気じゃないんです。」
なんて言いつつ、永瀬さんがニコニコと笑う。
本当に、もう、恥ずかしいったらっ。

「でも、奥様がお元気そうで安心致しました。」
「え?」
「あまりにも支社長がご心配されておられたので、もしかして、御病気かもと皆心配していたんです。でも・・そうではなくて、ほっとしました。」
「スミマセン・・。」

「ご懐妊の件は、今は秘書課しか知りませんし、安定期に入るまでは公表しないときつく言われておりますので、ご安心を。」
「はい。ありがとうございます。」

ふわーっとブルーマウンテンの香りが辺りに漂う。
悪阻中のあたしだけど、この匂いは大丈夫。

「はぁ・・いい匂いですね。やはり、奥様が淹れられるコーヒーは違います。」
「そうですか?でも、私も、この匂いは大好きなんです。」
「支社長お気に入りの豆ですものね。」
「はい。ふふふ・・・。」



永瀬さんがコーヒーを運んでくれて、一緒に執務室に戻ると、もうお邸から、デザートが届けられていた。

「やったぁ。グレープフルーツのジュレだぁ!」

あたしが飛び上がって喜ぶのを見て、永瀬さんが笑った。
やだ、あたしとしたことが・・。
花嫁修業の成果なんて、あったもんじゃないわ。
だって、お昼はあんまり食べられなかったし。

はぁ、これじゃあ、あたしも司さんのことは言えないな。
ここに来るようになってから、お邸にいるよりも、断然元気になっているし。
司さんがいるだけで、やっぱり安心できるんだよね。

デスクの向こうで、司さんが笑ってるのをみて、永瀬さんがコーヒーを落としそうになった。


永瀬さんが、アタフタと出ていくと、司さんと一緒にソファに座って、ティータイム。
って言っても、司さんはあたしが食べる様子を伺っているだけなんだけどね。
自分は、あたしが淹れたブラックコーヒーを飲んでいるだけ。

「あのさ。司さん、あたしがここにいたら、気が散ったりしない?」
「何で?しねぇけど。」
「そっか。なら良かった。」
「なんだよ、急に。」
「いやね。だって。仕事に集中している時に、あたしが物音立てたりとかすると気が散っちゃうかなって、やっぱり気になるよ。」
「他の奴の気配は無理だけど、お前の気配を感じてるのは、むしろその方が安心できていいんだよ。」

そうかぁ。やっぱり。
そう考えると、あたしがニューヨークへ行くって言うのは、やっぱり無理なのかなぁ。
3か月だけでも、もう一度ニューヨークへ行きたいと言う気持ちがある。
8月には安定期に入るし、悪阻が収まっていたら・・と思うんだけど。

ちょっと考え込んだあたしを見て、司さんが言った。

「お前は、あれこれ考えなくていいぜ。俺が考えとくから。」
なんて、司さんが言う。

ムムム・・。
こういう言い方する時って、何か考えてるんだよね。司さんは。
だけど、さすがに道明寺HDの支社長だ。
簡単に手の内は見せない・・か。

司さんが、あたしのお腹に手を当てた。
思わず、キョロキョロしちゃうけど、誰も見てるはずないんだけどね。
でも、急に誰かが入ってきたりとか。

「ぷっ。誰も入って来ねぇよ。」
「え?」
「あれだな。妊娠してから、考えてること漏れすぎ。」
「それ・・タマさんにも言われた・・。」


「まだ、腹でてこねぇな。」
「うん。5か月目ぐらいには、分かるようになるみたい。」
「そっか。」

ふーんと何やら考えている司さん。

「あっ、だからって、また洋服買わないでよっ。もうクローゼットいっぱいだから。」
「何でだよ?着る服無くなるだろ?」
「その時になったら考えるけど、何かワンピースとかで大丈夫じゃないかな。」
「なんで、お前はそんなに適当なんだよ。自分のことだろ?」
「司さんが考えすぎなのよ。それに、妊娠中だけのために、洋服を買ってももったいないでしょ?」

そう言うと、司さんがニヤリと笑った。

「別にいいじゃん。次もあるだろうし。」

うーっ。
自分の顔が火照っているのが分かる。
タマさんがたくさん産めなんていうからっ。

「ねぇ。司さんって、子だくさんパパになりたいの?」
思わずそんなことを聞いてしまった。

「いいな。それ。うちには、余るほど部屋あるし。」

「なにそれ。あーっ!そう言えば、赤ちゃん生まれたら、あの部屋で暮らすの?あたし達。」
「そのつもりだったけど?」
「でもさ、赤ちゃん良く泣くし、寝室は分けた方がいいと思う。」
「何で?」
「司さん、よく眠れないと困るでしょ?」
「別の部屋にいる方が心配だって、なんで分かんねえんだ、お前は。」

司さんが呆れたようにジト目でにらむ。

そっ、そっか。
照れるっ。

「うっ、うんっ。えっと・・でもさ。赤ちゃんが生まれたら、今の家具とか、ちょっと角が危ないかなって思うのもあるし、絨毯の毛が長いかなってちょっと心配だし、ほら、離乳食とか、作るキッチンとか、ダイニングとか、どうしようかなって思ってたんだ。」

焦ったあたしが早口でそんなことを言ったら、
司さんがうーんと考え出した。

「そうだな。いっそのこと、家族用の部屋、作っちまった方がいいな。」

うえっー!
何言ってんの、この人。
あたし、結構思いつきで言っただけなのに・・。


あたしが口をパカーンと開けているのを見て、
「お前、今、仕事はかどってないだろ?俺の事ばっか見てよ。なら、部屋の間取りとか考えろよ。お前の希望聞いとかねぇと話になんねぇし。」

しれーっとそう言うけど・・


うっ。
今、何て?
俺の事ばっか見て・・・?

ぎゃーっ!
バレてたのっ!
チラチラ見てたつもりだったのに。

しかも、あたしの視線を感じつつもあの仕事っぷり。
この人・・本当に凄い心臓持ち合わせてるっ!!


あたしが驚いているうちに、どうやら西田さんに指示を出したみたい。
次の日には、あたしのデスクに、部屋づくりのカタログとか、家具のカタログとか、いろんなカタログが山積みになっていて・・。

あたしは、それから、毎日、カタログを見ながらワクワクして、
悪阻なんて、忘れちゃうぐらいだった。

つらーい悪阻が楽になった。
これって・・やっぱり、司さんのおかげ・・だよねぇ?



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執務室でイチャイチャしているところが書きたかっただけです・・(汗)。
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  1. その後の二人のエトセトラ
  2. / comment:5
  3. [ edit ]

こんばんは(*^^*)

  1. 2017/06/02(金) 20:28:05 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手をありがとうございます。
こんなまったりモードでごめんなさい。
それでもいいと言っていただけてうれしいです。

さ●様
いつまで、まったり書いてんだーと思っていますが、そろそろ、巻いていくつもりなんですが。それでもいいと言っていただけて、ほっです。

の●様
私もねぇ。奥さんになりたいとは言わないけれど、秘書になりたいと思ったりしました。コーヒー入れたりしたい・・・。

すり●様
そうなんだぁ。DVDみたいかも。●君は、スーツ似合いますね(笑)!私は、自分がコメント下手だから、コメントをいただけるだけでうれしいですけどね。そりゃ、内容も・・いろいろですけれど(汗)

ka●様
ねぇ。いいですよね。仕事をしている、旦那さんがかっこいいなんて。。羨ましい。でも、そろそろ、前にすすまなければ(笑)。

he●様
コメントありがとうございます。どんな部屋になるのでしょうね。つくしの好みって(笑)。

ま●様
ま●さんの御主人様も素敵なんですねぇ。うちは・・普通?(笑)。理解はあるんですけどねぇ。

H●様
ご無沙汰しております。そういえば、司の夢、見ないなぁ。見たいなぁ。


今日は、お話の更新がありません。
ちょっと、いろりろありまして。
その理由は・・明日の朝5時。または6時に覗いていただけたら・・・と思います。

ここを覗いてくださった方だけに、お知らせでした(笑)。




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  1. 2017/06/01(木) 23:01:06 |
  2. |
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  1. 2017/06/01(木) 20:52:24 |
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  1. 2017/06/01(木) 20:06:59 |
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  1. 2017/06/01(木) 19:43:22 |
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