花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

「だから、悪かったって。」
「信じらんないっ・・・・うっく。」
「だいたい、部屋の鍵ぐらいかけとけよ。夜中に電気ガンガンについてたら心配になるだろーが。」
「ふぇっ・・・・えっく。」


俺は夜中になぜか牧野のことが気になって、牧野部屋の様子を伺った。
すると、ドアの下から室内の光が漏れていて、それが気になって眠れねぇ。
夜中の2時近いこの時間。
普通寝てるだろと思うものの、心配になった。
中で倒れてるとか・・・ねぇよな?

行ったり来たりを繰り返してみたが、そうしていても仕方ねぇ。
別に夜這いかけようって訳じゃねーし、躊躇う必要なんてねぇよな?
意を決してドアに手をかけると、施錠はされていなかった。
ますます何かあったのかと不安に思って、そっとドアを開けたんだ。

ドアを開けた瞬間に絶叫が聞こえ、
慌てて室内に飛び込むと、
目の前で花瓶を持ったまま硬直している牧野と目が合った。





「落ち着いたかよ。」

牧野の部屋のソファーに座った俺。
俺の膝の上には、俺の首に腕を回したまましがみ付いている牧野。

花瓶を持ったまま腰が抜けてしゃがみこんだ牧野に、俺はすかさず駆け寄った。
牧野の手から花瓶を放して床に置き、腰砕け状態の牧野を抱えてソファーに座り、現在に至る。

しかし、お化けが花瓶で撃退できるわけねぇだろが、少しは考えろよ。
そう思うが、相当恐かったらしい牧野は、俺にぎゅーっと抱き付いたまま離れようとしない。
俺の首に回された手には、すげぇ力が入ってやがる。

可愛い・・・んだけど・・・

けど、この体勢はさすがにまずい。
俺は下着にガウン羽織っただけだし、こいつもパジャマ姿だ。
それもネグリジェってやつ?

牧野の背中に回した俺の左手は、こいつがしてるブラのラインに触れちまう。
そして俺の右手は牧野の細い腰に回っていて、
ぎゅーっと抱き付いてくる牧野の胸は俺の体に押し付けられる。

これは・・・やべぇだろ?
これだけ密着していれば、そりゃ・・さすがの俺もその気になる・・だろ?
てか、その気になっても罪にならねぇと思うが・・違うか?

このままじゃ、まずい。
でも、こいつには、そう言う男の機微ってもんは通用しねぇ・・よなぁ。
何が?とか平気で聞かれそうだ。


あーっ!ちくしょーっ!!

マジでまずい。
そろそろ、ヤバイ。
なんとかしねぇと・・・



***



驚いたなんてもんじゃない。
専務が入ってくるなんて、予想もしてなかった。
そもそも、夜中にドアが開くなんて・・・怖すぎるでしょ?

ドアが開くのが分かったけど、怖くて体が動かなかった。
とてもじゃないけど壺なんて意味なくて、
ドアが開いた途端に叫んでた。

入って来たのが専務だと分かったのは、驚いた顔の専務とばっちり目が合ったから。
その瞬間に、ほっとしたからなのか何なのか、全身から力が抜けた。

その場に崩れ落ちた私を、専務が抱き上げてくれた。
私がヘナヘナしてるから、専務が自分の首に私の腕を回させた。
それからソファーに下してもらったんだけど、まだ恐怖は続いていて、専務の首に回した手を離すことが出来なかったから、そのまま専務の膝に座ることになった。
でも、この時は、恥ずかしいとかそんな場合じゃなかったし、
自分がネグリジェ姿だなんて、すっかり忘れてた。


カナダの古城という異空間。
これは現実じゃない。
そう思ってしまえば、どんなに大胆なことをしても許されそうだ。
こうして夜中に二人きりでいることも、
私が専務にしがみ付いていることも。
半分現実、そして半分夢・・なんじゃないかと思う。

それでも、かろうじて現実だと思えるのは、専務の腕の中が温かいから。
それに、私の耳には、専務の心臓の音が聞こえてくるからだ。

だんだんと落ち着きながら強く思う。
専務は、鈴木さんとは全く違う。
この人と一緒にいるのは怖くない。
この場所にずっといられたらいいのに。
専務の傍にずっと一緒にいられたらいいのに。

____この人の恋人になれたらいいのに。


私は今、専務のパートナーだ。
それは、仕事の上で必要な女性という意味。
恋人っていうのは、プライベートのパートナーのこと。
将来を約束するような、そういう関係になれる人。
専務の恋人は、『道明寺家の認められるレベルの女性』でなければならない。
それは、どういう人?
家柄が良くて、賢くて、綺麗で、専務の隣にいたら絵になるような人。
それは、決して、私じゃない。

でも・・・さ。
私だって、専務が好きなんだよ。
その気持ちはどうしたらいい?
恋は全てが実るわけじゃない。
じゃあ、実らないからって、捨てちゃうのかな?

社長が何て言っていたかなんて関係ない。
道明寺家にふさわしくないことなんて分かってる。
だけど、伝えたらダメなの?
私が、専務のこと好きだって、言ったらダメ?

来週のワインパーティーが終わり、社長が帰国すれば、私は社長秘書に戻る。
専務と一緒にいられるのは、あと、1週間ちょっと。

この気持ちを伝えたら、もうビジネスのパートナですらなくなると思う。
でも、このまま何も伝えずに隣にいて、いつか、専務に本当のパートナーが現れるのを見ているなんてできる?

そうなるぐらいなら、
今、伝えてしまえば?
今、玉砕しちゃえば?

普段の私だったら絶対に入り込まないような思考回路に、いつの間にか嵌まり込んでいた。
いつもの私なら、きちんと自分をコントロールできる。
自分の気持ちを抑えることだってできるはず。

だけど・・・
こんなふうに、初めての場所で、真夜中に二人きり。
しかも、大好きな人に、抱きしめられている。
告白するのに、こんなチャンスってある?
この雰囲気に流されたからって、きっと誰も咎めることなんてできないでしょ?

それに、どんな結論であろうとも、
自分のことだもん。
自分で責任をもてる。
絶対に、後悔しない。

うん。



私は専務の首から腕を外し、専務のガウンを握りしめた。
そうすることで、最後の勇気を振り絞った。

顔を上げて、真っすぐに専務を見つめて、


「専務・・・・私じゃ、ダメ?」


あなたのプライベートのパートナーは、私じゃダメですか?


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いつもたくさんの応援をありがとうございます!
この続きは、すこし時間が必要そうなので・・(苦笑)
しばしお待ちください m(__)m
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  1. 恋のスパイス
  2. / comment:7
  3. [ edit ]

こんばんは〜。

  1. 2017/10/12(木) 23:14:57 |
  2. URL |
  3. Happyending
  4. [ edit ]
いつもたくさんの拍手をありがとうございます!
リレーも後数日で開始されますね〜。
その関係で、ちょと追われてることもあり・・

実は、これかなと思った妄想である程度書いていたんですが、やっぱり違うかもって思って先ほどから書き直してる・・汗。

一応、明日の朝に続きをと思っていますが、寝落ちしたらごめんなさいっ!

そして、たくさんのコメント・拍手コメントありがとうございます!そのコメントに流された部分もある・・(笑)。

できれば明日に1話は入れたいので、まとめてのお返事ですみません。後は、明日の記事は焦らしちゃったらすみません!と先に謝っておく・・(笑)。
では〜!

管理人のみ閲覧できます

  1. 2017/10/11(水) 13:28:09 |
  2. |
  3. [ edit ]
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  1. 2017/10/11(水) 12:01:44 |
  2. |
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  1. 2017/10/11(水) 09:17:05 |
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  1. 2017/10/11(水) 08:50:33 |
  2. |
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  1. 2017/10/11(水) 08:43:36 |
  2. |
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  1. 2017/10/11(水) 05:36:37 |
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