花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

あのパンケーキの日から、俺は滋と過ごす時間が増えた。
別に、あいつに気があるって訳じゃねぇけど、あいつといるのは嫌じゃなかった。
あいつは本が好きらしく、気が付けば、俺の部屋にも出入りして、俺の書棚から本を持ち出したりしている。
代わりに、あいつがお勧めだという本を貸してもらったり、案外友好的な関係だ。

女嫌いなはずの俺が、女といることに苦痛を感じない。
あいつは初めから、俺に色目を使ったりしていなかったこともあるが、なんというか信用できる女という気がしていた。

それに、あいつは俺に媚びない。
この間も、この俺様がランチに誘ってやったんだ。
それなのに、
「ごめん、今、見たいテレビあるから。
勝手にお昼するから、気にしないでね。」
と、こちらを振り返ることもなく、返事をされた。

その前も、
本屋に行くというあいつに、俺も行くと言ったら、
「あんたと行くと、目立ちそうだから嫌。」
といって、拒否された。
この俺を拒否するなんて・・と軽くショックを受けたな。

それから、あいつは俺のことを「道明寺」と呼び捨てにしてやがる。
いつからそうなったのかは記憶にないが、普段なら呼び捨てなんぞされたらぶっとばしているところだが、この女から言われるのは気にならない。


この夏休みから、さすがの俺も、後継者教育が始まっていた。
ババァにはNYに来るように再三言われていたが、それを拒否っていたため、さすがに大学3年ともなると、後継者教育を受けると約束させられた。
滋は基本的には、ずっと邸に閉じこもっていて、あまり外出はしていないみたいだが、俺は平日は夕方まで、会社に行ったり、自宅で専任講師から経営に関する特別講義を受けたりしていた。

最近は、俺が会社に出ている間や、講義の間に、類やあきら、総二郎が遊びに来ている。
昨日も、講義が終わってあいつの部屋に行っても、あいつがいなかった。
聞けば、あきらたちが来ているから来客用のリビングにいるという。
あわてて向かうと、

「司と婚約しないなら、俺とどう?」
なんて、類に言われてやがった。
まあ、当然、類も断られていたけどな。
俺がだめで、類がいいとかねぇよな。マジで。

まぁ、最初から婚約するつもりはないとはっきり宣言していたんだから、
こんなもんかとも思うが、それでも少し気に食わない。
そんな思いから、最近の俺は、少しでもあいつの視界に入ろうと必死になっている節があることは、自分でも自覚していた。


そんなある日、NYのババァから、連絡が入った。
「司さん、滋さんとはうまくいっているのかしら?」
「あぁ?互いにそんな気はねぇよ。」
「ふぅ。あなた、ご自身の立場を分かっているの?
大河原とのつながりは今後大事になります。しっかりなさい。」
「・・・。」
「それから、今週の土曜日の夜に、松原代議士のお嬢さんの婚約パーティーがあります。
道明寺からは、あなたに出席していただくわ。滋さんと一緒に行ってちょうだい。」


*****


このお邸に来てから、もうすぐ3週間になる。
あたしと道明寺の関係は、割と友好的。
ばれたら困るし、今後のこともあるから、あんまり接触を図りたくなかったんだけれど、
なにかと絡んでくるあいつに、ついつい乗ってしまって、気が付けば一緒にいることが多くなった。
男友達ってこんな感じだったかな?
あたしは、高校までは公立に通っていた。
家は家計が苦しかったから、大学進学はあきらめようかとも思ったんだけれど、当時の担任の先生から、永林の特待生枠を狙ってはどうかと勧めてもらった。
そのお話はあたしにとってはすごく魅力的で、高校時代も必至に勉強したっけな。
だから、高校時代もクラスの男子と話すことはあっても、コンパに行くとか、もちろんデートするとか、そんなことはなかった。
しいて言えば、中学時代はわりと男子とも仲良かったけれど、今考えるとすごく子供だったと思う。

道明寺は口は悪いけど、お坊ちゃまらしく、優しいところもある。
美作さんなんかによると、高校時代ぐらいまではかなり荒れてたらしいんだけれど、あたしの前ではそんなことはないな。
でも、冷めてるっていうか、人生あきらめてるっていう感じのオーラがあって、それはなんとなく気になってしまう。
ほら、やっぱり、人生は前向きにいかないとダメでしょ?

でも、この間、道明寺が特別講義を受けていると聞いて、ちらっと覗いてみたのね。
そうしたら、すっごく真剣な表情で抗議を聞いているの。
そりゃ、当たり前なんだけれど、うまくいえないけど、いつものオーラじゃないの。
すっごく輝いてる感じ。
こいつ、こういう顔できるんだなって、ちょっと嬉しくなった。

だから、その日の夕食で言ってみたんだ。
そりゃ、経営のことなんてわからないけど、道明寺を応援したかった。

「あんた、結構、経営とか合ってるんじゃない?
トップマネジメント?あんたならできそう。」
「お前に何がわかる?」
「・・・感。
だけどさ、そりゃ、あんたたち後継者っていうのはいろいろ不自由でつまらないこともあるのかもしれないけどさ、
でも、それを極めていったら、後継者じゃなくて、先駆者になれると思う。
あんたなら、出来そう。
道明寺ホールディングスを新しい道へ導いて、今よりも発展させられる!」

道明寺は、しばらくポカンとしていたけど、
その後にニヤッと笑って、
「俺は生まれながらにトップに立つ人間だからな。
お前に言われなくても当然トップに立ってやるよ。」
と宣戦布告した。

「約束ね!」
その道明寺の言葉を聞いて、あたしはまるで自分のことのように嬉しかった。





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  1. 初恋
  2. / comment:3
  3. [ edit ]

管理人のみ閲覧できます

  1. 2016/09/25(日) 07:36:55 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: タイトルなし

  1. 2016/09/25(日) 07:26:07 |
  2. URL |
  3. happyending
  4. [ edit ]
こんにちは

> 主さんの思ってるのと、一緒で早くつくしの名前読んでほしぃなぁって思いますね(^_^;)))

本当ですね。
くぅっ、なんでこうなることを予想できなかったのか。。。
しばらく苦悩は続きます....

応援がてらに、遊びにいらしてください(^ ^)

  1. 2016/09/25(日) 05:16:31 |
  2. URL |
  3. じゅんこ
  4. [ edit ]
おはようございます☆
毎回楽しく読ませてもらってます。
主さんの思ってるのと、一緒で早くつくしの名前読んでほしぃなぁって思いますね(^_^;)))
そろそろパーティーとかだとばれそうですね。楽しみ楽しみ☆
自然体なつくしが可愛いな(*^^*)司も惹かれていく様子がとても微笑ましい。
次も楽しみにしてますね☆

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Author:Happyending
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