FC2ブログ

Happyending

Happyending

司の誕生日に結婚式をしたいと言ったのは私。
道明寺財閥75周年パーティーは相当な規模になるし、招待客の接待だけで日が暮れる訳だから、同日に結婚式を挙げるには無理があった。
それなら、彼の誕生日に結婚式がいいなって思ったの。
司が生まれたその日にご両親に感謝するとともに、これから続く私たち永遠の愛を約束したかった。

結婚式には社長と総帥、
椿お姉さんと旦那様と子供たち、
私のパパとママ、そして弟の進、幼なじみの優紀、
ワインパーティーからずっと連絡をとっている滋さん、
そして、司の幼なじみの美作さんと、西門さん、花沢類が参列した。


「花沢類!久しぶりだね!」
花沢類も英徳大学の先輩。
ドイツ語、フランス語を教えてくれたのも彼。

「牧野、おめでと。まさか、司と結婚するなんて、聞いた時は驚いたよ。あ、もう入籍したんだっけ?」
「うん。11月にね、籍だけは先にいれたの。」
花沢類が、私のウエディングドレスを頭の先から足元まで眺めてにこっと笑うから、凄く照れる。

「類はずっとフランスだもんな、牧野に会うのは久しぶりなんだろ?」
美作さんが会話に入ってきた。
「類は3年ぶりじゃね?俺は10月に司んちで牧野と飲んだんだけど、あいつ、あの時に牧野に落ちたんだぜ。間違いねぇな。」
西門さんは、その時の様子を思い出して笑っていた。

「お前ら、牧野とか言ってんなっ。こいつは、もう道明寺なんだよっ!」
そう言って私の腕を引いたのは司。
黒のスラックスとベストにシルバーのロングタキシード。
一緒に選んだ服装なのに、どうしてこんなにドキドキするの?
かっ・・かっこいいんですけど・・旦那様っ。


「おい、類、お前も牧野の知り合いらしいな。だからって、俺の妻に馴れ馴れしくすんなよ。」
「あ、司、いたんだ。」
「お前、今日が何の日か分かってんのか?あ?」
「牧野の結婚式?」
「つくしと俺のだっ!!」

凄く素敵な司だけど、いつもと同じ、私のことを溺愛してくれている姿を見るとホッとする。
いつの間にか、こんな愛情に慣れてしまっているのがちょっと怖いくらい。
そして、彼ら4人がじゃれ合っていているのを見るのはとても楽しかった。
もしも、大学時代に司に出会っていたら、私たちはどうなっていたんだろう・・とか、ちょっと想像してみたんだけど・・・
あの頃の私は大学と楓社長からの課題でいっぱいいっぱいだったから、恋になんて落ちたかなぁ?

私たちは、出会いから入籍まで約2か月の超スピード婚。
そんな自分がいまだに信じられない時もある。
大学の頃に出会っていたら、きっとこんなスピーディーな恋愛なんて絶対に出来なかったと思う。
こうして、今、私が司の隣にいるのは、きっとたくさんのスパイスのおかげだ。



そんな感慨に耽っていたら、背後から声がかかった。

「つくし、すっごく綺麗だよ。」
「優紀っ!」
「さすが司ね、相当気合いが入ったドレスだわ。」
「滋さん!今日はありがとう。」
優紀と滋さんが一緒に笑っていた。

「ねぇ、ティアラが凄くキラキラしてるね。これって、もちろん本物だよね?」
「総ダイヤかぁ。億は下らないわね。」
「「おっ・・億っ!?」」

私と優紀が同時に声を上げて、顔を見合わせた。
値段のことなんて全く頭になった。
億って、一億とか二億とかの億?

「こっ・・これは、お義父様が・・。」
「道明寺家の花嫁だもん、それぐらい痛くも痒くもないでしょ。それよりも、それだけ司の家族から愛されてるっていうことよ。」
と滋さんが軽くウインクする。

「ねぇ、そのブーケも凄く綺麗。バラだよね?」
「うん。今朝摘んだバラで作って頂いたの。これはお義母様から。」

私が持つのは、白いバラのブーケ。
ニューヨークの道明寺邸で今朝摘まれたばかりのバラを使ったもの。
これは以前からお義母様が用意すると言ってくれていて、つい先ほど直接手渡されたんだ。
ブーケを纏めるのはブルーのリボン。
私の耳には、バラの形のダイヤのイヤリング。
このイヤリングはお義母様が若い頃に大切に使っていたもの。
そして、私が持つシルクのハンカチは、椿お姉さんが結婚式で使ったものだ。
司と一緒にデザインしてもらったこの純白のドレス。
私が身に着けているものは、全て彼と彼の家族から贈られたもので、サムシングフォーも叶えられている。

「つくし・・愛されてるね。」
「ほんとだね。つくしだから・・だね。」
「・・・うん。」

そうなのかな。そうだといい。そう信じたい。
それならば、絶対に二人で幸せにならなきゃいけない。
司を絶対に幸せにしてあげるんだ。
それが、何よりの恩返しになるはずだから。


「式場の準備が整いました。」

メープルのスタッフから声がかかった。
私たちの結婚式が始まる。

司を見たら、彼の表情がすっと引き締まった。
やっぱり、見惚れるぐらいにカッコいい。
でも、ちょっとだけ緊張しているかな?

「向こうで待ってるから。」
チュッと私の耳元にキスをして、司は幼馴染たちと式場へ消えていく。

そして、私もゆっくりと歩き出した。







チャペルの中に、神父様の声が響く。
そしてそれに続く、司の声。

『For better or for worse(良き時も悪き時も)』
『For richer or for poorer(富める時も貧しき時も)』
『In sichness and in health(病める時も健やかなる時も)』
『To love and to cherish(愛し慈しみ)』

そう・・私たちは、これから先、どんなことがあっても一緒にいる。
絶対に離れることはないと誓う。

「I promise to be faithful to you until death do us part.」
(死が二人を分かつまで、あなただけを愛すると誓います。)

司はその言葉を神父様に捧げた後、私の目を見て微笑んだ。
だから私も、一つ一つの言葉をかみしめながら、最後には司の目を見つめた。
神に誓うと同時に、私は司に永遠の愛を誓いたかったから。



指輪の交換は司と向かい合って。
凛とした彼の立ち姿にドキドキしながら。
この日のために二人でデザインを考えて用意した素敵なリング。
その内側には、『You belong only to me.』の文字を刻んだ。

司の大きな手が小さなマリッジリングを掴み、私の左手に通した。
そして、私も司の左手にリングを通した。

___あなたは私だけのもの。

それは、互いに互いを縛る甘い鎖。



神父様の合図で、誓いのキスをする。
いつもベッドでするような絡みつくような熱いキスじゃないけれど、
この誓いのキスは優しくて、甘くて・・・
いつまででも酔っていたい、そんなキスだった。


神様、こんなに優しい彼との出会いを下さってありがとう。
これからは、彼とずっと一緒に生きていきます。



友人たちが演出するフラワーシャワーの中を
司と腕を組んで歩いていく。

パパ、そんなに泣かないで。
ママ、私を産んでくれてありがとう。
これからは司と幸せになるからね。
進、パパとママの事よろしくね。

楓社長と総帥が笑いながら拍手を送ってくれる。
楓社長に出会ったのは、高校3年生の頃で、私にとって社長はずっと憧れの女性だった。
念願の秘書になれた時には嬉しくて、これ以上の幸運はもうないんじゃないかと思った。

だけど、それは違った。
司に出会って、また違う幸せを手に入れた。

楓社長に振りかけられた恋のスパイス。
それはちょっとスリリングで、甘い罠だった。
秘書として司を見つめていくうちに、いつの間にか恋に落ちた。

それからも小さなスパイスがたくさん私に降りかかって、
私と司は結ばれた。


でもね・・・

チャペルから出れば、司が私を抱き上げた。
私はゆっくり司の首に腕を回す。
それから、チュッと唇を重ねて、
お互いの目を見つめて笑い合った。

___彼の笑顔が一番のスパイス・・・



司の一つ一つの表情が、いちいち気になったのはいつからだろう。
強引な人なのに憎めなくて、
彼が切なそうにすると、私も切なくなって、
彼が嬉しそうにすれば、何でもしてあげたくなる。
いつの間にか、私は彼の虜になっていた。


「「愛してる。」」

この声も、この笑顔も、この腕も、この胸も・・・
彼の全てが全部好き。
こんなに愛せる人は、彼しかいない。

自惚れなんかじゃ、きっとない。
私は今日、世界で一番幸せなんじゃないかな・・・


にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村

いつもたくさんの応援をありがとうございます!
次で終わる予定です。
関連記事
Posted by

Comments 7

There are no comments yet.
Happyending  
こんばんは〜。

いつもたくさんの拍手をありがとうございます。
昨日、今日とバタバタしておりました。
結婚式も終わって、あとはエンディングですが、何書こうかまだ迷ってる・・(^_^;)。でも、今晩しっかり書いて、明日でエンドを打つつもりです!

花●様
甘い雰囲気、感じていただけて良かったです〜(#^.^#)
ここでエンドでも良かったぐらいなんですけどね。迷いましたが、あと1話、お付き合いくださーい。

あか●様
いやいや、お気を使わせてしまいました。でも、恐らく一番初めに送って頂いたと思われるコメント、管理画面を開いても届いてなくて、よく見たら、携帯のお知らせメールには届いているんです。恐らく、一時的なトラブルかと思うのですが・・。
とりあえず明日、また懲りずにいらしてくださいね。

スリ●様
お疲れ様です〜。司会!大役じゃないですか〜!!
やれやれ、私もこのところ忙しかったです。
今から一気に書きますが・・もう、披露宴とかブッチ・・とか思っていますが・・^^;ダメかな・・(笑)。
ちょっと書きながら考えよう・・(笑)。

さと●様
そうなんです。エンジェル楓の愛が詰まったブーケ。でも、ある意味怖いかも・・(笑)司以上に、つくしのこと逃さないかも・・(笑)。
そう、当初は楓さんから、もっと大胆な指令を出すつもりだったんです。それがスパイスになると言うようなお話を考えていて、けど、途中すっごく悩んで、今の展開になったんですけどね。何れにしても、楓さんの指令がスパイスになったのは間違いありません!(笑)。

あ●様
映画の最後のフォトフレーム、思い出します。つくしちゃんは髪が短かったですよね〜。司はスラッとしてカッコよかったなぁ。私もあれ欲しい・・・。
おお!桜子!!・・でも、忘れてた訳じゃないんです。ちょっと迷ったんですけど、長くなるなというのと、いきなり登場の類君がいたので、桜子まではいらないかと切り捨ててしまった・・。ごめん桜子・・・^^;確かに、全く変じゃないです、その疑問(笑)。

he●様
拍手コメント、ありがとうございます。たまには短編ですね(笑)。ふっと湧いてくると書けるんですけど、最近妄想に乏しいような気がします。疲れてるのかな〜。


ではでは、明日で完結の予定です。
よろしくお願いいたします。


2017/11/04 (Sat) 19:01 | EDIT | REPLY |   
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/11/03 (Fri) 22:36 | EDIT | REPLY |   
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/11/03 (Fri) 20:59 | EDIT | REPLY |   
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/11/03 (Fri) 18:07 | EDIT | REPLY |   
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/11/03 (Fri) 08:03 | EDIT | REPLY |   
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/11/03 (Fri) 07:56 | EDIT | REPLY |   
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/11/03 (Fri) 06:09 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply