花男の二次小説になります。つかつくonlyです。

With a Happy Ending

「道明寺、準備できた?」
「おう。」

パーティー当日の土曜日。
あいつが俺の部屋に入ってきた。

「お前、何だよ、その荷物。」
「これ?ほら、夜ご飯とか食べられないかも知れないから・・お弁当。」
「・・・」
こいつは、完全にピクニック気分のようだ。


それでも、今日のこいつは綺麗だ。
俺が選んだ、スカイブルーのシフォンドレス。
色白のあいつの肌にすげぇ合ってる。
ドレスのカットは控えめだが、あいつの細い体のラインをさらに綺麗に見せていた。
それに合わせた、ダイヤのネックレスとブレスレット。
足元はホワイトベージュのサンダル。
アップにした髪にはブルーのリボンが編み込まれている。

「せっかく準備してくれたのに、もったいなかったね。ドレス。」
「別にいいんじゃね。」
「そう?」

とりわけ美人っつー訳じゃないが、人を引き付ける魅力がある。
あの類が、
「司と婚約しないなら、俺とする?」
なんて言ってやがったんだ。


最近の俺は、こいつと婚約、先には結婚っつーのも悪くないと思い始めている。
道明寺家に生まれた以上、自分の人生はある程度決まっている。
それでも、こいつと一緒に人生を歩んで行けたら・・・。

俺は、たぶん、こいつのことが好きだ。

俺が今現在持っているステータスなんかには興味を示さず、
これから歩んで行く未来を気にかけてくれている。
道明寺家の長男として、これができて当たり前、あれができて当然という、そういう見方しかされてこなかった。
敷かれたレールをそこから脱線しないように走る。
それにプレッシャーを感じてこなかったわけじゃない。

でもこいつは、無条件に俺の可能性を信じてくれる。
そんな女、今まで出会ったことがなかった。
こいつが一緒にいてくれたら、俺はどこまでもやれる気がする。


しかし、そんな俺に対して、こいつは頑なだ。
初めから、縁談は断るという姿勢を崩していない。
それがまた、こいつの魅力なのかも知れねぇが。

こいつが、邸にいるのもあと2週間ちょっとだ。
それまでに、こいつとの関係を進めたい。
そう思った俺は、今回の逃走にサプライズを仕掛けた。


~・~・~・~・~・~


時計を見ると、17時。
「そろそろ行くか。」
と荷物を使用人に渡し、俺はあいつをエスコートした。

パーティー会場の少し手前で、
「ここからは歩く。」
と運転手に伝え、二人でリムジンを降りた。
完全フォーマルな俺たちなのに、あいつが用意したバスケットがあまりに不釣り合いで笑える。
リムジンが発進するのを確認して、二人で顔を見合わせた。
あいつの手を引き、すぐに、近くに停車していたタクシーに乗り込む。


乗り込んだとたんに、
「はぁ、ドキドキしたぁ。ねっ?」
と言いながら、ふぅっと息を吐き、あいつが大きな瞳で俺を見上げた。
その楽しそうな表情に、俺の胸は高鳴った。



俺たちが向かったのは、東京湾・・と見せかけて、
道明寺のヘリポート。
邸のヘリポートはさすがに使えねぇから、羽田近くのヘリポートに向かった。

「なんで、ヘリ?クルーザーは?」
「夜にクルーザーは危険だ。ヘリで行こうぜ。」
「ええっ!どこに行くのよ!」



アワアワするあたしにお構いなく、ヘリに連れ込まれた。
すぐにヘリが飛び立ち、見えてきたのは東京の夕焼け。

東京湾に夕日があと少しで沈んでしまう時間。
ヘリコプターに乗るのも初めてだけど、こんなきれいな夕焼けも見たことない。

「すっごく綺麗・・こんなの初めて。」
ぼーっとしながら道明寺を振り返ると、彼が笑っている。

「よかったな。」
と言う少しはにかんだ笑顔にドキンとした。
あれれ、あたし、どうしちゃったのかな・・。



そういえば、
最近の道明寺があたしを見つめる瞳は、とっても優しい感じがする。
女嫌いだなんて、本当なのかなって思っちゃうぐらい。
男の人とこんなに長い時間一緒にいたことがないから、その距離感に戸惑ってしまう。
なんで、こんなにドキドキするの?
あたし、本当にどうしちゃったの?


あたしの顔はたぶん真っ赤だったと思う。

夕焼け空で良かった。
真っ赤な顔の理由なんて、あいつに説明できるわけがないもの。





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  1. 初恋
  2. / comment:3
  3. [ edit ]

いつもありがとうございます^ ^

  1. 2016/09/27(火) 20:52:30 |
  2. URL |
  3. happyending
  4. [ edit ]
皆さまにご心配をおかけしているこの展開(^_^;)

実はhappy endingには、まだ遠いです。。あうっ。

管理人のみ閲覧できます

  1. 2016/09/27(火) 10:45:20 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

  1. 2016/09/27(火) 06:01:26 |
  2. |
  3. [ edit ]
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