花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

翌日の朝、あたしは、いつもよりまぶしい光で目が覚めた。
あれぇ?どうしたんだっけ?

昨日、ヘリでここに来たんだ。
それで、道明寺とお弁当食べて、ワインを飲んで。
くだらない話をたくさんして。
で、どうしたんだっけ?

はっっと、自分を確認。
昨日着ていたワンピースが皺だらけになってる。
あたし、あれから寝ちゃったんだぁ。
あちゃ~。


ワンピースのしわをできるだけ伸ばして、髪の毛に手櫛を入れて、
恐る恐る、リビングに入ったあたし。

「起きたのか?」
と新聞を読んでいた道明寺が振り返った。
恥ずかしくって、道明寺をまともに見られない。

「気分大丈夫か?」
「大丈夫です。」
「はぁ、お前、もう酒飲むな。」
「何か、しでかした?」
「・・・」
しーん。

はぁ、とため息をついて、
「お前、重たいんだよ。勝手に寝んな。これで、2回目だろ!」
「2回目っ?」
「初日もお前、シャンパンで酔ってダイニングで寝こけただろうがっ。」
「ええっっ?」
「覚えてねぇのかよ!何もすんなじゃねぇよ。何されても文句いえねぇぞ。」
「ぐっ。・・・・・すみませんでした。」

「まっ、俺は紳士だから、寝てる女に手をだすことはしねぇけどな。」
なんだかドヤ顔をしている道明寺。
「女嫌いのくせに・・」
と思わずつぶやいてしまった。
「ああっ!?」
「なんでもありません!」
「いいから、シャワーして着替えてこい。朝メシ行くぞ。」


シャワーを浴びながら、昨日のことを思いだした。

あいつと、案外友好的な関係が築けるようになってから、ちょっと警戒心が薄れてしまっているみたいだ。
それに、あたしは昨日から、道明寺のことを意識しまくっている。
あいつが口が悪いのは相変わらずなんだけど、ほら、やっぱりお坊ちゃまだからか、レディーファーストが身についていて、さりげなくエスコートしてくれちゃったりするのも、慣れないあたしにはドキドキもので・・。
口げんかは良くするけれど、なんとなく、それも楽しくって。
案外、こいつといることが心地よくって、もっと一緒にいたいななんて思っちゃってる自分がいる。

昨日の夜だって、話しているだけで、楽しくて。
だんだん眠くなってきたのは分かってたのに、まだ部屋に戻りたくなくて。
それで、そのままソファで寝ちゃったんだ・・・。

あいつは、あたしのこと女友達だと思っているんだろうな。
そうじゃなきゃ、同じ部屋に泊まるとか、普通ないよね。
それでいいはずなのに、なんとなく気分が沈むあたし。
その理由はなんなのか?
はっきりと答えを出すのが怖くて、あたしは頭を切り替ようと努力した。

あたしは、滋さんの代役で、滋さんと鷹野さんがご両親を説得するまでの時間稼ぎのためにここにいるんだ。
だから、いつかは道明寺の前から消える存在。
道明寺にとっては、女友達のような関係。
それ以上にはなり得ない。

でも、でも、今だけは、道明寺のそばにいて、楽しんでもいいよね?
それぐらいは許されるよね?



朝食をとりながら、リビングから見える海を二人で眺めた。
透明度の高い海水が、エメラルドグリーンに輝いて見える。
空は快晴で、雲一つない。

日本じゃないみたい。

「すごい・・」
「驚きすぎだろ?」
「だって、やっぱりすごいよ。」
「気に入った?」
「うん。」
そう答えたあたしに、ちょっと自信ありげに微笑むあいつ。
その微笑みに、やっぱりドキンとしてしまうあたし。
ちがう、ちがう・・、それじゃダメ。
そう思うのに、気持ちが揺れそうで、怖いよ。


そんなあたしにお構いもせず、道明寺が淡々と切り出した。
「着替えたら、海入ろうぜ。」
「え?着替え?」
「水着じゃないと海は入れねぇだろ?」
「水着?」
「何言ってんだよ。ここに来たからには海だろうが。
水着はクローゼットに用意させてあるから、適当に選べよ。」

そっ、そう?海?
海。ウミ。うみ・・・ってことは、水着を着るってこと!
あたしは、今さっきまでの複雑な心境がふっとぶほどにびっくりした。


ひぇ~。
なんで、気が付かなかったの。
男の人と旅行なんて、海なんて。
あたしにとってはハードル高すぎでしょ!

「俺も着替えてくるから、準備しとけよ。」
「うっ。うん。」

淡々と言って、去っていくあいつに、ほっとするあたし。

考えすぎちゃだめだ。
いつも通りでいいんだから。
あたしは、ブンブンと頭を振って、
ともすれば、隙間に入り込んできそうな危険な気持ちを振り払った。





にほんブログ村
関連記事
スポンサーサイト

  1. 初恋
  2. / comment:1
  3. [ edit ]

管理人のみ閲覧できます

  1. 2016/09/29(木) 09:19:36 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

 管理者にだけ表示を許可する
 
 

プロフィール

Author:Happyending
ときどき浮かぶ妄想を書き留めたくて始めました。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR

« 2017 10  »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -