花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

俺が女を誘って、海に来ているなんて、あいつらに知られたら仰天もんだな。
女と旅行なんて考えたこともなかったが、こいつとなら悪くねぇ。

あいつに、一緒にパーティをフケようと言われて、
どうせなら、すっげぇ楽しい思い出を作ってやりたくなった。
俺は、二人きりがよかったから、デカいクルーザーはごめんだった。
かといって、小さなクルーザーだと夜は危険だ。
ならば、ヘリで近場のリゾートに行こうと考え、急遽ヴィラを空けさせた。
そりゃ、二部屋取ろうと思えばとれたかも知れねぇけど、俺はそうする気はなかった。
かといって、あいつに何かしようとか、そう思ったわけじゃねぇ。
少しでも、あいつと一緒にいて、あいつの目に留っていたかった。

あいつは、口が悪りぃところがあるが、素直で、表裏がない。
それが俺には心地よかった。
喜怒哀楽がはっきりしているのも、表面上の付き合い方しか知らない俺にとっては、新鮮だった。

あいつ、部屋に案内したら、テンパってたな。
なんか、勘違いしてんのか。
けっこう、ボケたとこあるからな。

しかし、あの弁当には驚愕した。
食ったことがあるものは、1つもなかった。
正直、口に合うかと言われれば微妙な味だったが、あの卵焼きはうまかったな。
タマから、あいつが自室のキッチンで、昼食を作って食べているとは聞いていたが、本当に料理が趣味だったんだな。
あいつが言うには、
「これが、本来の日本食なのよ。」
ということだが、本当かよ。
でも、なんだかんだいって、俺はあいつの弁当を完食して、あいつを喜ばせていた。



俺の家族には、キッチンに立つやつなんていねぇけどな。
そんなことを思いながら、水着に着替え、おれはあいつの部屋へ向かった。

ノックだけして、返事も待たずに中へ入ろうとしたとたん、
「まだ、入っちゃだめ!!!」
と、怒鳴り声。

この俺に命令してくる女はこいつぐらいなんだけどな、と一人ほくそ笑む。

「ねぇ、道明寺・・・。ラッシュガードがない。」
「ラッシュガード?」
「上着がない。」
「上着?」
「こんな水着、恥ずかしくって着れない!!!」

ぶっ、そういうことかよ。
「プライベートラグーンだから、気にすんな。」

「気にするよ!」
「入るぞ。」
「だめっ!」

そんなやりとりも面白すぎて、気にせずに突入。
すると、「キャーッ」とベッドに入ろうとするバカ女。

赤いホルタ―ネックのトップスにフリルスカートのビキニ姿のあいつを捕まえて、海に連れ出した。
服を着ていても、華奢な体つきだと思っていたが、水着姿はもっと細い。
抱きしめたら折れそうだ。
あいつのむき出しの肩や背中、細いけれど引き締まった足にドキドキするが、それは顔には出さず、冷静を装うのに必死だった。


嫌とか、怖いとか言っていたくせに、結局二人で海にはいると、あいつは大はしゃぎだ。

あいつを浮き輪にいれて、俺が泳ぐ。
「すっごく楽しい!」
「ねぇ、お魚がたくさんいる!」
とはしゃぐ嬉しそうな顔に、俺の顔も自然に綻んだ。


*****


その日は、夕方まで、海で遊び、夜は、二人でバーベキューディナー。
専属シェフが、海辺で調理する。

「ねぇ、二人で写真撮ろうか?」
と携帯をボーイに渡している。
「あ?写真は嫌いだ。」
「ね?この夏の思い出に1枚だけ。」
仕方ねぇな。お前じゃなきゃ、写真なんかとらせねぇんだぞ、俺は。
カシャっとシャッター音が鳴る。

「俺にも送っとけよ。」
「だめ!あたしだけ。」
「おい!」
そんなことを言うのも、二人でじゃれ合っているみたいだ。


「お前はアルコールやめとけ。」
という俺に、
「・・・少しだけならいい?」
と返すこいつ。
ギロッとこいつを睨んでやったが、俺はこいつの上目使いに弱いらしい。
はぁっとため息をついて、
「こいつはトロピカルカクテル、酒は半分にして。
俺はシャトー・ラトゥール、ボトルで持って来てくれ。」
と言い、結局あいつの願いを聞いてやった。

「かんぱーい。」
と言ってからは、ひたすら食っているこいつに呆れながらも、こいつを見ているのは飽きない。
腹が満たされたところで、大学の講義のことや、好きな映画や本の話が始まった。
大抵はこいつが話ているのを俺が聞いているんだが、これが結構心地いい。

酒は少ししか飲んでいないはずなのに、少し口調がとろくなってきている。
酔いがまわってきたのか?

「9月になったらね。アメリカに留学するの。1年間ね。すっごく楽しみなの。」
あいつは、ふふふっ、と笑っている。
俺は、留学という言葉に動揺した。
こいつが、俺から離れていく、そう思ったら、たまらなくなった。

「留学しなくても、語学ぐらいはできるだろ?」
「うーん。まぁね。でも、もっとネイティブと話してみたいし。
それに将来弁護士になりたいと思っているから、海外経験も悪くないでしょ?」
「弁護士・・?」
「うん、そう。昔からの夢。」
「大河原はどうする?継ぐ気はないのか?」
「えっ・・・。いや・・その。」
あいつがはっとして、しどろもどろになった。


俺は、急激な焦りを感じて、
「お前さぁ、俺と真面目に付きあわねぇ?」
そう聞いた。





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ふぅ、やっと動きだしました。
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  1. 初恋
  2. / comment:3
  3. [ edit ]

コメントありがとうございます。

  1. 2016/09/30(金) 21:14:27 |
  2. URL |
  3. happyending
  4. [ edit ]
いつもまとめてのお返事になり申し訳ありません。
また、毎日コメント・拍手コメントを見ていますが、お返事ができない時もあり、すみません。

さてさて、たくさんの拍手、いつもありがとうございます。
しかしながら・・、みなさんの期待に反して、物語は少し切ない展開になりそうです。
私も辛い!!!

今の時点で、物語の半分行っていないぐらいかと。
おそらく、25話前後で終了と考えています。
思ったより長って感じです。

皆様も息抜きに遊びに来てくださっているのに、物語が切なくなると、ブログに遊びに来てくれる方も減ってしまいそうですが、始めたからには最後まで書くつもりでいますので、お付き合いいただけると嬉しいです。
辛い展開を早く乗り切るため、土日も休まず更新の予定です。

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  1. 2016/09/30(金) 20:26:27 |
  2. |
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  1. 2016/09/30(金) 08:50:59 |
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