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Happyending

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「もう少し、ドライブするか。」

私の返事を待たずに、道明寺さんは車をスタートさせた。
夕暮れまではまだもう少し時間がある。
少し先の展望台まで行ったら、ちょうど夕日が沈む時間になりそう。


道明寺さんに私の過去を話してしまった。
こんな話を好きな人に話す必要なんてなかったと思う。
でも、道明寺さんは言ってた・・・私に隠し事はしたくないって。
だから、私も覚悟を決めた。
弱い部分も含めて、私という人間を知って欲しかった。

でもね。
私、あんな男にヤラレテなんかいないんだからね。
それだけは誤解しないでよね!!

そう言ったら、道明寺さんは凄くほっとした様子だった。
でも、きっと呆れちゃっただろうな。
好きでもない男と付き合って、浮かれて、騙されて・・・バカな女だって思っただろうな。


「道明寺さん・・・呆れたでしょ?」
「何が?」

正面を見たまま、道明寺さんは『何言ってんだ?』って感じで軽く答えてくれた。
そんな様子に勇気を得て、私は続きを話し出した。

「騙されて、ショックを受けて、ここに逃げて来たこと。」
「お前が悪いんじゃねーだろ。」
「ん・・・。」

環ちゃんは私のことがムカつくと言ったけど、だからって自分の何を変えれば良かったのか、今でも私は答えが出せないでいる。

「お前が変わる必要なんかねぇよ。」
「え?」
「悪いことした訳じゃねぇんだから、堂々としていればいい。」

ああ・・・また。
この人は、いつも凄いことを言う。
私が欲しい言葉をいとも簡単に探り出す。

「うん・・そうだよね。」

嬉しい。
やっぱり私、道明寺さんが好きだよ。
どうしよう・・・。


「けどなぁ、一つだけ忠告しとく。」
「え?何?」

「好きでもねぇ男とは付き合うな。男なんてなぁ、女がいたらやりてぇって奴らばっかだ。気をつけろ。」

男なんて、好きな女がいたらやりてぇ・・・か。

「・・・道明寺さんも?」

「あ?」

「女がいたら、やりてぇって思うの?」

「俺はちげーよっ!!」

私がそう聞いたら、道明寺さんってば、すっごく慌ててる。
自分で言ったくせに・・・・ぷっ。
なーんだ。
今一瞬、道明寺さんとだったら勇気を振り絞れる・・なんて思っちゃったじゃないの。

そうだね。
道明寺さんは違う気がする。
きっと、好きになった人だけを大切にする、そんな人だと思う。

あー、本当に羨ましいな。




展望台の駐車場に着いた頃には、太陽がだいぶ低い位置に下りていた。
日の入りまではもう少し。
二人で展望台のベンチに座って、遠くの海を眺めていた。
何か目的がある訳じゃない。
もう少しだけ二人きりで居たい・・ただそれだけ。
道明寺さんも黙って隣に座ってる。
彼もそう思ってくれているのかな・・そうだったらいいな。


「あのよ。」

突然道明寺さんに話しかけられて、ぱっと左側を見たら、彼の顔が赤い・・ような気がする。
夕焼けにはまだ早いから、夕日のせいじゃない。

「お前、さっき、自分のことちゃんと好きになる奴なんかいねぇって言ったよな?」

「あ、うん。」

いつか家族が出来たらいいって思ってる。
けど、そのためには、私が本気で愛せる人、私のことをちゃんと好きになってくれる人がいなきゃ無理だから、私は家庭を持つことが難しいだろうなって話をしたね。

「そういう男がいたらどうする?」
「そういう男?」
「お前のことが好きで好きで仕方ねぇって男。」
「そんな人いないよ・・。」

正確に言えばちょっと違う。
そんな人いないって諦めている訳じゃなくて、
私が好きになった人が、私を好きではないってだけ。
あなたのことだよ・・・道明寺さん。


「いたらどうするかって聞いてんだよ。」
「んー、嬉しいかな。」
「それだけかよ。そういう男と結婚してぇんじゃねーの?」
「そりゃそうだけど・・。私が好きな人が、私のことをそんな風に思ってくれないと意味がないじゃない。でも、両想いになる確率って凄く低いのよ、きっと。」

好かれるだけじゃない。
私も心から好きになれる人じゃなきゃだめ。
そんな可能性は、限りなくゼロに近い訳で・・
人生をリセットしても、現実って甘くない。


「じゃあ、両想いってやつになったら、結婚するのか?」

道明寺さん、ちょっとイライラしている?
お腹を空かせた猛獣みたい。

「どうしたの?なんか、怖い・・・。もしかして、お腹空いた?」
「違う!いいから答えろよ。」
「そうだねぇ、両想いなんてなったことが無いから分からないけど。」
「なんだよ、それ・・・。」

明らかにがっかりしたって様子の道明寺さん。
彼が何を言いたいのか、さっぱり分からない。

でもね。

「でもね、もしも好きな人が私のことを好きだって言ってくれたら、私はその恋を絶対に諦めないと思う。一生懸命その恋を守って、絶対に逃げない。だって、悪いことをしてる訳じゃないもんね。幸せになることを諦めたくない。」


もしもあなたと両想いだったら、
私は絶対にあなたを諦めないと思う。
悪いことをしてるんじゃないのなら、堂々としていたらいい。
あなたがそう言ってくれた。


「牧野・・・」
「ん?」

太陽が更に傾いて、周囲がオレンジ色の光に包まれた。

「俺じゃダメか?」

「え?」

「つーか、俺にしろ。」

俺に・・しろ?
何を?


「お前が守りたいと思う恋の相手に俺がなる。
 だから、俺を好きになれよ。」


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Comments 6

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Happyending  
こんばんは(*^^*)

いつもたくさんの応援をありがとうございます。
こんな所でぶった切ってごめんなさい(^^;) でも、続き書いたんですよ!なので、明日の朝に更新します!

花●様
盛り上がって参りました(笑)!って、つくし分かってると思います?俺にしろの意味(笑)。どうぞ、明日をお楽しみに(#^^#)

椿●様
お久しぶりです(*^^*) 長編好き、ありがたや~です。そろそろイチャイチャさせなきゃですかね。とか言って、この二人、恋人でもないのに、結構イチャイチャしてたけど・・(笑)。やっとお姉さんを安心させられるかな??

あ●様
こんな所で切っちゃいました(^^; 頭に続きはあったんですけど、書くと長くなるから疲れちゃって・・。あ、ここで切ろ・・みたいな。自分でもね、思ったんですよ、ここはねーなと(笑)。『夫婦』って他になんて読めます?『そんな二人の物語』にすればよかった・・。今からタイトル変えたい!!です(笑)。

スリ●様
GWは毎日何かがある・・。子供たちにサービスもしなきゃ出し。冬物の片づけも終わってないし・・(^^;) お話もさっさと進めたいし・・けど、実は先が長いし。うおーってなりそうですが、マイペースでやっていきます!司らしかったですか?そう言ってもらえると嬉しいです。そろそろ本領発揮させたいです!

あか●様
お久しぶりです(*^^*)やっと・・ですね!(笑)。このコメント読んで頂いているとは、ありがとうございます。いつも、こんな時間に書いて何の意味があるのかと自分でも思っているんですけどね。でも、次の内容が決まる前には書きにくいんです。だから、書き終わった・・とか、ホッとした時に書いてることが多いんです(笑)。もちろんそうじゃない時もあるし、色々ではありますが。基本、お話優先の方向です(笑)。 で、今日はこんな時間にコメントなので、明日は更新です!予想通りですよ~( ´艸`)。お楽しみに!

ふぁ●様
大掃除いいですね!私もしたいけど、その前に服の管理が・・。いい加減にしないとです。そんなに焦ったコメントを書いてくださるのは、ふぁ●様だけです!(笑)。ここらで、決めて欲しいですね!!コメントありがとうございます。

ぴ●様
やっとここまで・・笑。 続きは明日です。是非、覗いてください!


という訳で、続きは明日の5時。
相変わらずこんな時間のコメントですみません(笑)。
でも、もう一回、読み直さなきゃ!ではでは~。

2018/04/28 (Sat) 23:27 | EDIT | REPLY |   
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2018/04/28 (Sat) 21:14 | EDIT | REPLY |   
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2018/04/28 (Sat) 11:39 | EDIT | REPLY |   
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2018/04/28 (Sat) 10:43 | EDIT | REPLY |   
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2018/04/28 (Sat) 07:01 | EDIT | REPLY |   
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2018/04/28 (Sat) 05:53 | EDIT | REPLY |   

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