花より男子の二次小説。CPはつかつくonlyです。

With a Happy Ending

俺はあきらからの情報をもとに、あいつのホームステイ先を訪れた。
時間は午後4時。
チャイムを鳴らすと、50台位の女性が顔を出した。

「突然、すみません。牧野つくしという女性を探しています。」
「まぁ、つくしの?もしかして、あの写真の?あなたがbabyのパパ?」
と女性が驚いた顔をした。

「つくしは今、病院に行っているの。もうじき戻ると思うわ。上がって部屋で待つ?」
と言いながら、俺を家の中へ案内しようと大きくドアを開いた。

「ちょっと待ってください。病院とは?」
「まぁ、知らなかったの?つくしのお腹にはbabyがいるのよ。つくしは一人で生むなんて言っていたけれど、ちゃんとお相手が迎えに来てくれたのね。安心したわ。」
一人で安心して、俺をあいつの部屋へ案内し、
「温かい紅茶を入れてくるわね。」
と部屋を出て行った。


俺は混乱する頭をどうにか落ちつけようと努力しながら、あいつの部屋を見わたした。
狭い部屋には、デスクとシングルベッド。
本棚にはあいつらしく、たくさんの本。
自然とデスクに近づき、そこで目を見張った。

俺とあいつが映された写真。
あの海で、あいつがボーイに撮らせていた写真だ。
それが、デスクの写真立てに飾られていた。

俺の目から涙がこぼれ始めた。
なんだよ、これ・・・
こんなもん飾るぐらいなら、なんで会いに来ないんだよ。
あいつ・・・


しばらくじっとしていると、玄関が開く音がして、
「ただいま~。」
という女の声がした。
間違いない。
あいつの声だ。
俺の心臓が早鐘を打ち始めた。

階下で、二人が何やら会話しているのが分かる。
俺は扉を振り返り、じっと待っていた。
誰かが階段を上がる音がして、部屋の前で止まった。

カチャ。
ゆっくりと扉が開くのを、俺はじっと見つめていた。

入ってきた女と見つめ合う。
あいつだ・・・。
言葉が出ない。
あいつからの言葉もない。


二人で見つめ合い、どれだけの時間が経ったのかは分からなかった。
それから、俺は、ゆっくりと動き、あいつを抱きしめた。

「牧野つくし」
俺のありったけの想いを込めて、名前を呼んだ。
びくっと、あいつの体が震えるのが分かった。

「お前はいつ、俺に会いに来るつもりだったんだ?」
そう聞いた俺の胸に、あいつが顔を埋めて、
「ごめん・・・。ごめんなさい。」
と涙を流した。


俺は、この状況を怒っているんじゃない。
こいつには言いたいことがたくさんあった。
そんなに俺が頼りなかったのか、とか。
俺に会いたいと思わなかったのか、とか。
俺のことを今でも好きか・・、とか。
でも、そんなことは聞かなくてもあの写真を見た時から答えは分かっていた。
だから、俺はひたすら慎重になった。
こいつを二度と手放さないように。
細かいことは後でいい。
今は牧野を抱きしめて、安心させてやりたい。


ゆっくりと彼女をベッドに座らせ、俺も隣に腰掛けた。
「妊娠・・したのか?」
「・・・」
牧野からの返事はない。
「あの時の子だよな。」

しばしの沈黙の後、
「うっ、ううっ。うう~っ・・」
と牧野が、声を上げて泣き始めた。
どんなに、一人で心細かったか。
俺は胸が締めつけられた。

「もう一人にはしないから。何があっても、俺に付いてきてくれ。」
といって抱きしめる俺に、牧野は何度も頷いた。



牧野が落ち着くのを待って、俺は話を切り出した。
「話を付けないといけないことがある。一緒に行こう。」
牧野は心配そうな表情をしていたが、ギュッと俺に抱きついてきた。
俺も牧野を抱きしめ返した。
そして、何度も彼女の髪を撫でながら、俺は覚悟を決めた。





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  1. 初恋
  2. / comment:6
  3. [ edit ]

こんばんは〜^ ^

  1. 2016/10/11(火) 19:03:17 |
  2. URL |
  3. happyending
  4. [ edit ]
たくさんの拍手、コメント、本当にありがとうございます^ ^
いやはや、再会できて良かったぁ。
幸せモードになると、何故か早足になるのは何故かしら?
決してわざとではないんですけどね(笑)。
残りはあと3話です。
宜しくお願いします^ ^

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  1. 2016/10/11(火) 08:57:45 |
  2. |
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  1. 2016/10/11(火) 06:58:44 |
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  1. 2016/10/11(火) 06:24:35 |
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  1. 2016/10/11(火) 05:42:14 |
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  1. 2016/10/11(火) 05:34:49 |
  2. |
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